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監査法人のBIG4とは?BIG4の徹底比較からキャリアパスまで解説

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/07/11

公認会計士としてのキャリアを考える際、監査法人のBIG4について気になる人は多そうです。BIG4が人気な理由や将来性がわかると、転職に向けた準備を始められるでしょう。この記事では、監査法人BIG4の徹底比較やキャリアパスについて解説します。

目次

公認会計士としてのキャリアを考える際、監査法人のBIG4について気になる人は多そうです。BIG4が人気な理由や将来性がわかると、転職に向けた準備を始められるでしょう。

この記事では、監査法人BIG4の徹底比較やキャリアパスについて解説します。

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監査法人BIG4とは?

監査法人BIG4とは、日本で最も規模の大きい4つの監査法人の総称です。それぞれの企業の特徴や、規模などのプロフィールを知りましょう。

有限責任あずさ監査法人(KPMG)

有限責任あずさ監査法人は、日本中に約6,000人のスタッフを抱えるクライアントアドバイザリーサービスです。2003年に前身となる会社を設立後、2つの法人との2度の合併やBIG4との提携により現在の形態となりました。

手がける事業は監査や保証業務だけでなく、金融やIT、アカウンティングアドバイザリーなど多種多様です。東京を中心とした全国各地に事業所を設置し、幅広いクライアントのニーズに応えています。

有限責任監査法人トーマツ

有限責任監査法人トーマツは、日本で初めて全国規模の監査法人を展開したグループです。1968年に東京・名古屋・東京・大阪・福岡の5都市から開始したサービスは、現在国内拠点30箇所にまで増えました。

事業は監査にとどまらず、IPOやIFRS、監査アドバイザリーなどさまざまです。また、海外に別法人として拠点を構え、AIを用いた新しいデータ分析のあり方にも力を入れています。

PwCあらた有限責任監査法人

PwCあらた有限責任監査法人は、2016年に有限責任監査法人に移行した比較的新しいグループです。世界的に有名な会計事務所であるプライスウォーターハウスクーパースのメンバーファームであり、クライアントも海外企業が多いと言われています。

監査業務のほかにも、会計や内部統制、リスク管理など幅広いアシュアランスサービスにも力を入れる法人です。グループの人員は3,006人で(2023年6月時点)ほかの法人より少なめですが、独自のサービス展開で収益を伸ばしています。

EY新日本有限責任監査法人

EY新日本有限責任監査法人は、日本で初めて有限責任監査法人となった歴史あるグループです。世界の四大会計事務所の一つである、アーンスト・アンド・ヤングのメンバーファームでもあります。

メイン業務の監査は、メーカーや銀行、電力や不動産分野を得意とし力を伸ばし続けているグループです。歴史がある上に実力が高く、大規模クライアントが多いことも特徴と言えます。

監査法人BIG4を徹底比較

監査法人BIG4に勤める場合の、年収や初任給などの情報を比較し表にまとめました。全て2023年9月時点の情報で、平均年収データは公認会計士以外の業種も含まれた数値です。

監査法人BIG4を徹底比較

監査法人BIG4に勤める場合の、年収や初任給などの情報を比較し表にまとめました。全て2023年9月時点の情報で、平均年収データは公認会計士以外の業種も含まれた数値です。

法人名

平均年収

ボーナス支給回数

初任給

業務内容

会社規模

有限責任あずさ監査法人

756万円

年2回

32万円

監査業務、アドバイザリー業務

6,735名(令和5年6月30日現在)

有限責任監査法人トーマツ

772万円

年3回

32万円

監査業務

7,845名

PwCあらた有限責任監査法人

726万円

年1回

40万5,740円(みなし残業代含む)

監査業務、アドバイザリー業務

3,006名

EY新日本有限責任監査法人

759万円

年2回

32万円

監査業務

5,859名

平均年収は法人ごとに差がありますが、残業の有無を考慮するとそこまで大きな違いはないと考えられます。初任給に関してもPwCあらた有限責任監査法人が最も多く見えるものの、みなし残業代を含んでいるため各社で大きな差はないでしょう。

監査法人BIG4が転職市場で人気な理由

監査法人BIG4が、転職市場でなぜ人気なのか気になる人も多そうです。公認会計士として実力を高めたい人にとって、好都合な条件を理解しましょう。

能力主義であるため

BIG4は個人の能力主義意識が強く、若くてもスキルが高ければ高収入を得られる可能性があります。高給を目指して公認会計士になったものの、企業での収入に伸び悩む人は珍しくありません。BIG4は入社直後の初任給が平均以上である上、実力を評価しようとする意識がほかの企業よりも高い傾向にあります。経験者がスキルを買われて転職した場合、順調に成果を上げていけば年収1,000万円に到達する可能性もあるでしょう。

大きな案件に関われるため

BIG4に入社すると、大規模会社やグローバル企業相手の大きな案件に関わる機会が増えます。公認会計士になったものの、規模の小さい法人に就職すると大規模プロジェクトに参加できる機会にはなかなか恵まれません。BIG4に所属すると、クライアントの多くは大企業であり手がける案件も自ずと大きいものになります。仕事柄、大企業の財務状況に触れる機会も多く自身の知見向上にも繋がるでしょう。

グローバルな活躍ができるため

BIG4は海外の大手会計事務所と連携があるため、グローバルな活躍が期待できます。BIG4は国内企業だけでなく、国際的な大規模会社との関わりが多いグループです。連携先と情報交換する場も多く、所属していると自ずと外国人とのやり取りが増えます。プロジェクト自体が国際的な内容であるケースも多く、案件の幅が広いことも特徴です。公認会計士としてのスキルはもちろん、得意な外国語を仕事に活かしたい人には最適な環境と言えるでしょう。

高度な専門スキルを得られるため

BIG4で手がける案件は一つひとつのボリュームが大きく、入社すると高度で細かい専門スキルを身につけられます。大手企業や外資系をクライアントに持つBIG4は、プロジェクト自体の規模が大きくなりがちです。公認会計士同士がチームを組み役割分担して作業に取り組むため、一人ひとりの責任も大きくなります。業務が細分化されるため、自分に割り当てられた仕事により詳しくなれるでしょう。

監査法人BIG4が高年収である理由

監査法人BIG4に勤めると、なぜ高収入を見込めるのか気になる人も多そうです。求められるスキルのレベルが高く、案件自体の報酬が大きいことを理解しましょう。

クライアントの規模も大きいため

BIG4自体が大手であるだけでなく、クライアントの規模も大きいため高収入を期待できます。大規模企業をクライアントに取る場合、会計処理のボリュームが多く難易度も高まるため1件あたりの単価が高額になるものです。BIG4のような大手法人の在籍人員は、少なくとも3,000人超えであるためマンパワーがあります。煩雑な処理が多くても乗り切る力があるため、企業経営が安定しやすいという理由が大きいでしょう。

海外の企業もクライアントに多いため

BIG4は日本の会社だけでなく、海外企業のクライアントも多いため利益が大きくなります。中小規模の法人だと国内向けのサービスが多いため、どうしても案件数や単価に限りがあるものです。BIG4は国内だけでなく海外にもクライアントを持つため、市場の規模が非常に幅広く案件の件数獲得ができます。会社として得られる利益が大きく、公認会計士一人ひとりに還元できる報酬も自ずと高額になるのでしょう。

相応の専門性が問われるため

BIG4では業務へ高い専門性が問われるため、入社する公認会計士は高収入となりやすい傾向にあります。監査業界でのBIG4は名の知れた会社との信頼感があるため、取引するクライアントの期待は大きいものです。クライアントが高い信頼を寄せている分、それぞれの部門に求める専門性も高度なものになります。入社後の初任給は高く魅力的ですが、その分働きながら身につけるべきスキルがハイレベルであることを理解しましょう。

監査法人BIG4卒業後のキャリアパスは?

監査法人BIG4に就職するなら、経験を積んだ後のキャリアパスについても知りたいところです。専門性の高い業種のため、将来の選択肢が広いことを理解しましょう。

企業へ転職する

一般の企業に就職し、公認会計士の専門性を生かすパターンが増えています。中でも、公認会計士の人材を求めているのは上場会社やIPO準備企業のような、規模の大きい組織です。決算処理やIFRS対応、有価証券報告書の作成などに対応できる公認会計士が求められています。また、これから上場するベンチャー企業であれば、IPO責任者やCFO候補などの重要なポジションを募集する場合もあるようです。ただし、入社後のミスマッチが起きないように、転職面接では自分が企業で何をしたいかを明確に伝える練習をしましょう。

コンサルティングファームへ転職する

経験豊富な公認会計士は、コンサルティングファームでの需要も高くなっています。中でも、財務アドバイザリーのジャンルは、国内でのM&A市場の広がりから人材不足ぎみのようです。BIG4でアドバイザリー業務を任されるチャンスがあれば、積極的に経験しておくとよいでしょう。ただし、M&Aの中でも、海外企業との取引が多いケースでは高度な外国語力が求められます。ビジネスレベルの英語力として、最低でもTOEICで8〜9割を得点するほどの実力を身につけておくべきです。

税理士や会計士として独立する

税理士や公認会計士のプロとして、独立して自分の事務所を持つ人も少なくありません。公認会計士は試験を受けなくても税理士登録を行えるため、資格を取得し税務を行うケースが多いです。納税は国民の義務であるため、税金に関する業務は景気にかかわらず個人や企業などから一定の需要があります。税理士法人を設立すれば、公認会計士の専門的な業務と税務を組み合わせて行えるため、幅広いニーズに応えられるでしょう。ただし、0から税務をスタートする場合は、税理士事務所などである程度経験を積む必要があります。

BIG4に就職する自分をイメージして転職準備を始めよう

BIG4は企業としての功績が大きく、監査業界では名高い存在の法人です。大手法人でしか経験できない仕事や高収入を目指せますが、その分求められる実力レベルも高くなります。

BIG4それぞれの特徴を理解しつつ、自分が働くイメージをしながら転職準備を始めましょう。

また、BIG4への転職のためにスキル向上を目指すなら転職サイト・SYNCAの利用がおすすめです。士業や管理部門専門サイトを利用し、スムーズな能力アップを目指しましょう。

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