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「お大事にしてください」のビジネスシーンでの正しい使い方は?

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/07/11

「お大事にしてください」は、普段の会話でもよく使う言葉です。本来、体調を崩した相手に思いやりの気持ちを伝えるのに使いますが、ビジネスシーンで使う場合は相手によって表現を変えないと失礼に当たるので、気を付けましょう。本記事では、「お大事にしてください」の本来の意味・間違った使い方・正しい言い換え方を紹介します。

目次

「お大事にしてください」は、普段の会話でもよく使う言葉です。本来、体調を崩した相手に思いやりの気持ちを伝えるのに使いますが、ビジネスシーンで使う場合は相手によって表現を変えないと失礼に当たるので、気を付けましょう。

本記事では、「お大事にしてください」の本来の意味・間違った使い方・正しい言い換え方を紹介します。

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「お大事にしてください」の意味は?

「お大事にしてください」は本来、体調不良や健康状態が良好でない方を気遣い、いたわる意味でかける言葉です。体調を崩して学校や職場を早退する方や、入院するなどしながら病気や怪我の治療や療養をしている方に対して使います。言葉の意味と、実際に使う際の注意点を解説するので参考にしてください。

「お大事に」の意味

「大事」は、心配な事態・重大な事柄・大切に扱うなどの意味を含んだ言葉です。「お大事にしてください」には、これ以上病気や怪我が悪くならないように、病気や怪我から早く回復できますようにという意味が含まれています。英語では「Please take care of yourself.」・「I’m sorry.」・「I hope you will get well.」と表現する言葉です。

「お大事に」は普段からよく使われる言葉ですが、「お大事にしてください」や「お大事になさってください」を省略した表現です。カジュアルでフランクな雰囲気がする言葉なので、家族や友人など親しい間柄でよく使います。「お大事に」を職場などビジネスシーンで使う場合は、同僚や後輩までにとどめましょう。

「お大事にしてください」使うときの注意点

「お大事にしてください」は丁寧な言葉ではありますが、相手への敬意は含まないのがポイントです。敬語ではないので、目上の方に対しては使わないようにしましょう。「してください」と言ってしまうと、目上の方は目下の相手から命令されているような感じに受け止めてしまいかねません。

上司や取引先など目上の方・普段からよくお世話になっている方・よく知っていてもめったに出会わない方に対して言う場合は「お大事になさってください」がおすすめです。「お大事になさってください」の前に「くれぐれも」や「どうぞ」を付けると、より丁寧な印象を与えます。

「お大事にしてください」の類義語・言い換えは?

「お大事にしてください」には、さまざまな類義語や言い換え表現があります。この記事では、相手の立場やシーンに応じて使える類義語や言い換え表現を紹介するので、参考にしてください。

ご自愛ください

「ご自愛ください」は、ビジネスメールや手紙の締めくくりに使える言葉です。健康に気を付けて、元気で過ごしてくださいとお願いする表現なので、年齢や立場に関係なく使えます。非常に便利なのでぜひ覚えておきましょう。

例文としては、「時節柄ご自愛ください。」・「暑さの折、ご自愛の上お過ごしください。」・「大事に至りませんよう、どうぞご自愛ください。」等が挙げられます。一般的に、時候の挨拶を付けて使う言葉です。

「ご自愛ください」と書くときは、前に「お体を」を付けないでください。ご自愛には「ご自身の体を大切にしてください」の意味が含まれているので、重複表現となります。

養生なさってください

「養生なさってください」は回復に専念してくださいという意味の言葉です。会話・手紙・メールで、学校や職場を欠席している方や入院中の方に気持ちを伝えるのに使います。年齢や立場に関係なく使えるのがポイントです。目上の方なら「養生されてください」、親しい関係の方なら「養生してください」と表現を変えて使います。

例文としては、「しっかり養生してください。」・「こちらのことは気にせず、養生なさってください。」・「一同心配しておりますので、ご養生ください。」等が挙げられます。

養生を丁寧な表現にしたい場合は、ご養生と言い換えましょう。

お労りください

「お労りください。」は、「お大事にしてください。」や「ご自愛ください。」以上に相手を思いやる気持ちがこもった言葉です。病気や怪我をした相手に、よく休んで回復に専念してくださいと伝える意味合いが強くなります。目上の方や同僚への手紙やメールの文末に付けて使いましょう。

例文としては、「今日は早めに戻られて、お労りください。」・「お疲れのご様子ですので、お体をお労りください。」・「お労りいただきますよう、お願い申し上げます。」等が挙げられます。

「お労りください。」は急病に見舞われた方だけでなく、持病を抱えている方に使えるのがポイントです。使えるシーンが多いので、ぜひ覚えておきましょう。

静養なさってください

「静養なさってください。」は、自宅や病院で回復に専念する方のお見舞いに適した言葉です。静養には心身をゆっくり休める意味が含まれます。語尾に尊敬語の「なさる」が付いているので、目上の方にも使えるのがポイントです。

例文としては、「無理をなさらず、十分に静養なさってください。」・「仕事のことは気にせず、しっかりご静養なさってください。」等が挙げられます。

「静養なさってください。」は仕事などは気にせずゆっくり休んでくださいとの意味にもなるので、同僚にも使えます。ビジネスシーンでは非常に重宝する表現です。

おいといください

「おいといください。」は「お労りください。」の類義語で、目上の方にも使える言葉です。お見舞いのメールや手紙に結びの言葉として使います。「いとう」は、労わってください、大事にしてくださいなどの意味を持つ大和言葉です。いとうを漢字で書くと重い感じがするので、手紙やメールにはひらがなで書いて柔らかい雰囲気にしましょう。

例文としては、「時節柄おいといください。」・「どうぞ皆さまおいといください。」・「くれぐれもお体をおいといくださいますよう。」等が挙げられます。

「おいといください。」はビジネスシーン・年賀状・お礼の手紙など幅広く使える言葉です。知っている方が少ない言葉なので、覚えておくとさまざまなシーンで好印象を持たれるかもしれません。

「お大事にしてください」の例文

「お大事にしてください。」は語尾を変えるだけでさまざまな相手に使えます。目上の方には語尾を敬語にしましょう。ビジネスシーンで使える「お大事にしてください。」の例文を伝える相手ごとに紹介するので、参考にしてください。

上司の体調を気遣う場合の例文

上司の体調を気遣うのに「お大事にしてください。」を使う場合は、「お大事になさってください。」と語尾を敬語に変えましょう。実際に使うときは、上司を気遣う言葉を添えるとより気持ちが伝わります。

上司に対して使う場合の例文としては、「お体お大事になさってください。」・「奥様が体調を崩されたとお伺いしました。お大事になさってくださいとお伝えください。」・「早く回復されることを祈っております。お大事になさってください。」等が挙げられます。

「お大事になさってください。」は、妊婦さんや上司の家族に対しても使える言葉です。もっと丁寧に表現したい場合は、どうぞ・なにとぞ等を言葉の初めに付けてください。

取引先の体調を気遣う場合の例文

「お大事になさってください。」は取引先の相手にも使えます。ビジネスシーンで良好な人間関係を作るのに役立つ言葉ですので、相手の体調不良を知ったら、相手の状況をよく見極めた上で使いましょう。

例文としては、「お体お大事になさってください。」のほか、「無理をなさらず、お大事になさってください。」など、上司に対して使う表現と同じものが挙げられます。

「お大事になさってください。」は、取引先を訪ねて担当者が体調不良で不在だった場合に残すメッセージカードにも使える言葉です。

「お大事にしてください」の返答例

「お大事にしてください。」と言われたら、相手に感謝の気持ちを返しましょう。この記事では気遣いに対するお礼の伝え方と、仕事などへの復帰が決まっている場合の返し方を紹介します。

気遣いへのお礼の例文

相手の気遣いに対して返答する場合は、自分の健康を気遣ってもらった感謝の気持ちを一番に伝えましょう。例文としては「お心遣いありがとうございます。」・「お気遣いいただきありがとうございます。」の2つが挙げられます。

体調不良のため仕事が遅れるなどでお詫びの気持ちを伝える必要がある場合は、「ありがとうございます。ご迷惑をおかけします。」・「ご心配をおかけして申し訳ございません。」・「お気遣いいただきありがとうございます。ご迷惑をおかけしまして申し訳ございません。」等と伝えましょう。

また、お詫びや謝罪の言葉を一緒に伝えたい場合は、こちらで紹介した例文を文章や会話の冒頭に持って来るようにしてください。

事の復帰が決まっているケースの例文

現在、体調不良で休んでいても仕事に復帰できる日が決まっている場合は、通常出勤再開予定日を添えて伝えましょう。

例文としては、「ご心配をおかけして大変申し訳ございません。来週月曜日から通常出勤する予定です。よろしくお願い申し上げます。」・「お心遣いに感謝します、明後日から復帰する予定です。」等が挙げられます。

これから休みに入るタイミングで伝える場合は、仕事の引き継ぎ事項や申し送りを添えておくと、職場がスムーズに回ります。

丁寧で適切な表現で相手にいたわりの気持ちを伝えよう

「お大事にしてください。」「お大事になさってください。」は相手との人間関係を深められる非常に便利な言葉です。敬語など、相手に対して適切な表現に変えていたわりの気持ちを伝えましょう。相手によっては類義語や言い換え表現を使うのもよい方法です。

「お大事にしてください。」は一時的な体調不良に使うもので、重い病気や怪我に対しては使いません。また、相手に伝えるときには「お気になさいませんよう。」等の言葉を添えると、より思いやりの気持ちを伝えられます。

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