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管理部門の採用を担当することになった場合、何から始めたらいいかわからない人は多そうです。採用の全体像を知った上で管理部門特有のポイントについても理解すると、今よりも質の高い業務ができるでしょう。
この記事では、管理部門採用の具体的な流れや気をつけたいポイントについて解説します。
企業が管理部門を採用するまでの流れとは
管理部門の募集を担当する場合、まずは採用に至るまでの流れが気になるところです。全体の流れを掴み、採用業務がどういうものかをイメージしましょう。
求人媒体を選定する
企業の人材募集情報を載せる場所である求人媒体を、数ある中から選びます。求人媒体は企業の情報を多くの求職者に届けられるプラットフォームであり、転職サイトやハローワークなど種類はさまざまです。
企業側の扱いやすさや利用料などを考慮しながら、活用する求人媒体を決定します。利用する求人媒体によって集まる人材や応募者の質が異なるため、自社の目的に合わせて選ぶ必要があるでしょう。
待遇や労働条件を明確化する
求職者が仕事選びの際に気になる情報である、待遇や労働条件の内容を決めます。募集の際に決めておく条件は、主に以下のような項目です。
- 給与
- 年間休日
- 福利厚生
- 労働時間
- 勤務地
求職者は求人情報を頼りに企業へ応募するため、正確な内容でないとあとからトラブルに繋がるケースもあります。管理部門で働く予定の従業員に正確な内容を伝えるため、社内で検討してから求人に記載しましょう。
応募者の選考
書類審査や面接を通して応募者の選考を行い、人材が自社に適しているか判断します。まずは履歴書やエントリーシートで、志望動機や今までの経験、スキルのチェックが必要です。
書類の内容に問題がなければ応募者を面接に来てもらい、さらに踏み込んだ内容の確認を行います。文章だけでは理解しにくいコミュニケーション能力や人間性を、実際の会話を通してチェックしましょう。判断基準は、あらかじめ評価シートを作っておくとスムーズに対応できます。
採用決定とオファー
応募者は複数の会社を検討している可能性が高いため、採用が決定したら速やかにオファーを出します。オファーする際は、以下の内容の確認が必要です。
- 入社までの流れ
- 待遇面のすり合わせ
- 配属先との顔合わせ
自社で働く自身の姿をよりイメージしてもらえるように、入社までの流れを伝えつつ待遇面の最終確認を行います。内定者の不安を払拭できるような接し方を心がけると、自社への信頼が高まり入社を意識してもらいやすいでしょう。
オンボーディングを行う
内定者にオンボーディングを行い、入社に向けて具体的な準備をスタートします。オンボーディングとは内定者が新しい環境に馴染めるように行う取り組みのことで、早期離職防止や人材育成が目的です。
前項の「採用決定とオファー」から一歩踏み込み、具体的な仕事の仕方や働く上でのルールについての説明を行います。実際に職場で働く上で必要な知識について学んでもらいながら、内定者をサポートしましょう。
管理部門人材を採用する担当者の役割や求められる資質
管理部門人材を採用する前に、担当者に求められる役割や資質についても理解しておきたいところです。企業の成長に貢献するために、人材の内面を引き出すスキルが求められることを理解しましょう。
採用担当の役割
採用担当の一番の役割とは、自社の成長のために欠かせない人材を集めることです。自社が成長し継続的な経営を図るには、企業にマッチする人材を適切な人数で集める必要があります。
応募者が自社の風土や理念を理解している人材であるかどうかを、選考を重ねて判断するのが採用担当の役割と言えるでしょう。募集する部門によって採用で意識したい部分は異なるものの、大きな役割はどのセクションにおいても共通です。
採用担当に求められる資質
採用担当に求められる資質とは、応募者の持つスキルを選考で引き出す能力です。応募者は書類や面接などで自身のポテンシャルをアピールしますが、企業が知りたい情報は採用担当が聞き出す必要があります。業務をする上で必要なスキルや自社の理念の理解度などを、会話を通してチェックしましょう。
ただし、管理部門採用ではスキルチェックの際にあらかじめ知っておきたいポイントがあります。次節で詳しく解説するので、採用業務の参考にしてください。
管理部門採用のポイント
管理部門採用の大まかな流れがわかったところで、募集におけるポイントについても知りたいものです。管理部門採用の特徴を理解し、実際の業務に繋げましょう。
面接で応募者のスキルチェックを行う
管理部門の採用には、面接での実際の会話を通したスキルチェックが求められます。管理部門で求められるスキルであるマネジメント能力や他部署との交渉力などは、書類からのチェックが難しいためです。
書類選考をクリアした応募者を面接に呼び、自社が求めるスキルを本人の今までの経験を交えて聞き出しましょう。入社後の立ち回りがイメージできる上、出てくるエピソードによっては採用の決め手となる場合があります。
多数の応募から優秀な人材を見極める
募集枠が限られる管理部門において、多数の候補者から優秀な人材を見極める必要があります。管理部門の募集枠はそこまで広くないものの、リーダーポジションは需要が高く競争が激しいことが事実です。
大勢の候補者の中から自社にマッチする人材を見つけるには、求人情報で応募できる人の条件をある程度絞っておくと後の選考が楽になるでしょう。ただし、的を絞りすぎると応募者が集まらないので、書き方の加減には気をつけたいところです。
管理部門の採用の質が高まる求人媒体を解説
ここまでで管理部門募集の難しさを感じた人も多そうですが、大変さを解消できる方法があるなら知りたいところです。ここでは、募集に自信がなくても採用の質が高まる可能性のある求人媒体を2種類解説します。
管理部門専門の転職サイト
自社の求人情報を多くの人に拡散したい企業には、管理部門専門の転職サイトがオススメです。近頃の転職者は、自宅や職場から隙間時間で企業探しをする人が多いと考えられます。
転職サイトはスマホから気軽にアクセスできるので、多くの情報から自社の求人が目につく可能性が高まります。管理部門への転職を考えている人に自社の情報を見てもらい、大勢の中から選考を行いたい企業にオススメの媒体です。
専門の転職エージェント
スキルチェックの手間をなるべく省きたい企業には、転職エージェントの利用が向いているでしょう。転職エージェントとは、自社にマッチしそうな人材を企業に代わって探してくれるサービスのことです。
また、管理部門専門の転職エージェントを利用すると、バックオフィス特有のスキルを持った人材を探すことができます。求める人材像に近い人物が紹介されるので、面接時はスキルチェックにとどまらず質の高いすり合わせが可能です。
管理部門人材を集めるための求人の書き方を解説
求人媒体には、人材を集めるために募集要項の記載が必要です。自社にマッチした人材を募集するための、わかりやすくて効果的な求人の書き方について理解しましょう。
具体的な仕事内容
管理部門として入社後の仕事内容をなるべく具体的に記載し、イメージしやすい求人にします。人事部門を例に挙げると、人事担当と採用担当では大きく仕事内容が異なるでしょう。
採用担当者の仕事内容であれば、計画の立案、選考方法の検討、合否判断というように入社後の働き方が具体的にわかるような書き方を心がけます。求人に詳しい仕事内容を記載していると、入社後のミスマッチ防止にも繋がるためオススメです。
実績ベースの給与や年収
賞与や昇進は実績ベースである旨を追記すると、よりリアリティを感じられる情報となります。以下のように、括弧書きで実績を記載しましょう。
- 昇給:年1回(※勤続年数ごとに7000円昇給)
- 賞与:年2回(6月、12月)※昨年度実績4ヶ月分
具体的な金額提示ができない場合でも「業績による」「直近の昇給実績あり」などの文言があると、期待できる内容になります。また、スキルや経験のある人材は給与交渉を望むケースが多いと予想されるので、相談に応じられる旨を付け加えると応募に繋がりやすいでしょう。
休日や福利厚生
転職活動をする人材には休日や福利厚生にも気を配りたい人が多いと考えられるため、具体的な記載が求められます。各種保険や年金制度が充実していることはもちろんのこと、有給休暇を希望通り取得できるとの実績も重要視される部分です。
有給の希望通りの取得が難しい場合は「○月の繁忙期は有給の取得が難しいため、涼しい時期に夏季休業を取る社員が多いです」などと記載すると、業種を理解してもらいつつ企業の信頼感アピールに繋がります。
求めている人材像
求める人材像のパートは優秀な人材を集められるポイントとなるため、書き方のコツに習って記載しましょう。求める人材像は、下記の3点について記載します。
- 必須条件(最終学歴や資格など)
- あると嬉しいスキル(マネジメント経験や実務経験年数など)
- 向いている人材像
必須条件は「Excelが使える人」よりも「○○関数を使って表作成ができる人」のように具体的な書き方をすると、スキルチェックの役割を果たせるためオススメです。
向いている人材像には、自社のイメージに合いそうな人物例を記載しましょう。「ルールに従って業務を遂行できる」「チームで協力し会社全体をサポートできる」などです。実際に働いている従業員の特徴を想像すると、書きやすいと考えられます。
自社の魅力
自社の魅力の表現方法はさまざまですが、従業員へのインタビューを盛り込む手法もオススメです。転職経験のある従業員に対し、下記のインタビュー内容を入れると職場の魅力が伝わります。
- 管理部門初心者でも働けるか
- 以前のスキルや経験を活かせているか
- 前職と比べて職場の雰囲気はどうか
- キャリアアップできたか
- ワークライフバランスは保てているか
企業が求める人材像に合った情報を提供することで、転職後の働き方をよりイメージできる内容となるでしょう。実際に転職した人の前向きな声は、これから入社する立場にとって重要な情報となるため積極的に盛り込みます。
管理部門採用のポイントを押さえて質の高い業務を行おう
管理部門採用を担当する場合、転職市場や求められるスキルの特性上あらかじめポイントを押さえておく必要があります。採用における全体の流れを理解しつつ、管理部門に適した人材をピンポイントで集められるようポイントを理解しましょう。
また、管理部門の採用にはWARC AGENTの利用がオススメです。管理職専門サービスを利用し、スムーズで質の高い採用業務を目指しましょう。