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人事や財務、法務といった管理部門は企業の基盤ともいえる重要な部門であり、能力の高い人材が求められます。だからこそ「管理部門担当者として優れた人材を採用するにはどうすればよいのか」と悩む採用担当者も多いでしょう。
本記事では管理部門採用のコツや注意点、求人情報に記載すべき内容などを解説します。本記事を参考に、自社に適した人材を採用しましょう。
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管理部門とは?
管理部門とはヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を管理・活用する部門です。裏方として企業経営を支えるため「バックオフィス」「間接部門」とも呼ばれ、具体的には人事や経理、財務、総務、法務といった職種が該当します。
営業やマーケティングといったフロントオフィス業務をサポートし、経営戦略の立案や組織運営管理、組織文化構築、リスク管理といった役割を担います。売上に直結するような目立つ仕事ではありませんが、縁の下の力持ちとして企業活動を円滑に進めるための重要な部門です。
この管理部門に優秀な人材を確保することで業務効率をアップさせ、上層部や他の部門と連携しながら組織全体の成功や成長を促進できるでしょう。
管理部門担当者を採用する難易度は高い?
企業の根幹を担う管理部門には、業務を適切かつスムーズに遂行するための専門知識やスキル、実務経験を備えた能力の高い人材が求められます。管理部門担当者の採用難易度は高そうに思えますが、実際の求人倍率はどれくらいでしょうか。
厚生労働省が公開している「有効求人倍率」を参考に、以下のとおり解説します。
①全職種平均の求人倍率
有効求人倍率とは、働きたい人1人あたりに何件の求人があるかを示す値です。「企業からの求人数(有効求人数)」を、「ハローワークに登録している働きたい人(有効求職者数)」で割った値であり、有効求人倍率が1倍を超えると求職者よりも採用側の企業の方が多い状況を意味します。いわゆる「売り手市場」と呼ばれるもので、採用側の競争率が高くなります。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和5年5月分)について」(※1)によると、令和5年5月の有効求人倍率は「1.31倍」です。コロナ禍によって2020年には1.18倍まで落ち込みましたが、それ以降の有効求人倍率は現在まで増加傾向にあります。少子高齢化で労働人口も減少しており、採用に苦戦する企業が増えているのが現状です。
(※1)厚生労働省「一般職業紹介状況(令和5年5月分)について」
②管理部門担当者の求人倍率
肝心の管理部門担当者の求人倍率を見てみましょう。厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和5年5月分)について」(※2)によると、「会計事務従事者」の有効求人倍率は0.61倍となっています。1倍以下の数値なので人材を求める企業より働きたい人の方が多く、統計上は人材を採用しやすい状況と言えるでしょう。
しかし管理部門担当者として、専門スキルや経験が豊富な即戦力となる人材を確保しようとすると採用の難易度は高まります。さらに前述のとおり、全体の有効求人倍率が1倍以上の高い水準となっていることから、採用そのものの競争率も高いと言えます。能力が高く優秀な人材を採用するのは容易ではないと、採用担当者として心に留めておきましょう。
(※2)厚生労働省「一般職業紹介状況(令和5年5月分)について」
管理部門担当者の採用が難しいと言われている理由
前述した求人倍率のほかにも、管理部門担当者の採用が難しいとされる理由はいくつかあります。採用難易度が高いおもな理由として、以下の3つが挙げられます。
*管理部門担当者の採用が難しいとされる理由*
- 高度な専門知識とスキルが要求されるため
- 競争が激化するため
- リーダーシップとコミュニケーションも重要視されるため
①高度な専門知識とスキルが要求されるため
管理部門には人事や法務、経理といったさまざまな職種があり、それぞれに求められる知識やスキルは異なります。
たとえば法務は、契約書の作成や訴訟対応、社内規定の作成など法律が関わる業務全般を担います。そのため、法律やコンプライアンスに関する高度な専門知識が必要です。一方、経理であれば簿記や財務諸表などに関する知識が、総務であれば会社全体のあらゆる業務へのサポート力や部署間での調整力などが求められます。
さらに管理部門は、職種ごとの業務に加えて経営戦略の立案や他部署の後方支援も行います。臨機応変な対応力や実務能力が求められるため、こうした企業のニーズを満たす人材を採用するのは難しいと言えるでしょう。
②競争が激化するため
管理部門のポジションには比較的多くの人材が興味を持つため、応募者の間でも競争が激化しがちです。事務職がメインの管理部門は転勤や出張が少なく、ワークライフバランスが保ちやすいなどの理由で働きやすいイメージがあるからです。仕事を通して専門スキルを磨きキャリアを積んでいけるのも、管理業務の魅力と言えます。そうした理由から大学生や、働きやすさを求める女性からの応募が多くなる傾向があります。
応募が多くとも、企業の根幹を担う管理部門担当者の採用は容易ではありません。組織の成長や課題解決にも大きな影響を与えるため、どの企業でも優秀な人材を求めています。企業の成長に貢献してくれる好人材を探し出し、採用するのは困難と言えるでしょう。
③リーダーシップとコミュニケーションも重要視されるため
管理部門担当者には専門知識やスキルに加え、リーダーシップやコミュニケーションスキルも重要視されます。管理部門は他部門や上層部と連携しながら組織全体をリードする役割を担うため、経営者目線で課題を解決していくリーダーシップが求められるからです。
リーダーには周囲を目標達成へ導く牽引力だけでなく、チームメンバーと意思疎通を行い、信頼関係を築くためのコミュニケーションスキルも求められます。こうしたリーダーシップやコミュニケーションスキルは経験や個人の資質によって大きく異なるため、採用段階で適合度を判断するのが難しい場合があります。候補者の経歴や面接でのやり取りから、管理部門担当者としてふさわしい能力を有しているか見極めましょう。
管理部門担当者を採用できないことで生じる弊害
管理部門は経営や他部門の業務をサポートする部門であり、優秀な人材を確保できれば企業活動を円滑に行えます。その反面、人材不足に陥ると組織全体の効率が低下し、リスク管理が困難になるといった弊害が生じる可能性があります。
企業の社会的な評判や信用にも関わるため、管理部門の人材不足は深刻な問題と言えるでしょう。
①組織の効率が低下する
管理部門の人材不足は企業運営そのものに支障をきたし、組織全体の業務効率が低下する可能性があります。経営戦略の策定や予算管理、業務プロセスの改善といった重要な管理業務が滞ると、経営に関わる重要な意思決定が遅れ、機会損失となる恐れがあるからです。
たとえば「商品が話題になりつつあるタイミングで、速やかに予算を追加投入し生産を拡大する」といった場面では、一瞬の判断の遅れが売上を大きく左右します。そうした意思決定に関わる管理部門が弱いと業務効率が下がり、生産性や利益にも悪影響を及ぼすリスクがあるのです。
経営戦略や管理体制の変化に迅速かつ臨機応変に対応するためにも、管理部門の人材確保は重要と言えるでしょう。
②リスク管理が困難になる
管理部門には人事や経理、法務といった職種があり、それぞれが企業にとって重要な役割を担っています。管理部門の業務が滞ると、企業の根幹や社会的信用にも悪影響を及ぼしかねません。
たとえば法務は企業活動における法律関係の業務全般を担い、リスク管理や法的コンプライアンスに関する業務も行います。この法務担当者が不足すると、社内外で想定されるリスクを適切に予防・管理したり、紛争に速やかに対応したりといった業務が難しくなるでしょう。クレームや法的トラブルへの対応が遅れると、企業の評判や社会的信用を失ってしまう恐れもあります。
リスク管理を常日頃から適切に行うためにも、管理部門には適格な人材をしっかり確保しましょう。
管理部門担当者を採用する時に気を付けるべきこと
管理部門担当者として適格な人材を見極めるために、気を付けるべきポイントを4つ解説します。採用後のミスマッチを防ぐためにも、以下のポイントに着目して採用活動を行いましょう。
*管理部門担当者を採用する時に気をつけること*
- 技能と経験が会社とマッチしているか
- 組織への適合性があるか
- 継続的な学習と成長への意欲があるか
- チームとの協調性があるか
①技能と経験が会社とマッチしているかを確認する
管理部門とひと口に言っても、企業ごとに求めるスキルや業務範囲は異なります。管理部門担当者を採用する際には、候補者のスキルや経験が自社の求めるものとマッチしているか確認しましょう。
採用活動に際し、自社が管理部門担当者に求める業務範囲や内容を事前に決めておくのがおすすめです。何となく「管理業務の経験者だから」といった理由で採用してしまうと「総務と人事、経理の業務を担ってほしいのに人事のことしかわからない」「管理業務には詳しいけど、マネジメント能力がないから部下を任せられない」といった、採用後のミスマッチが起こりかねません。
候補者のスキルや経験が自社のニーズに適合しているか、慎重に判断しましょう。
②組織への適合性はあるか確認する
管理部門担当者は、会社の文化や価値観を理解し推進する役割を担っています。なぜなら管理部門は、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を管理する「企業の基盤」だからです。採用の際には、候補者が自社の文化やビジョンへの適合性があるか確認しましょう。
そのためには、面接や参考人との対話を通じて候補者の価値観や倫理観、意欲といった本質を深いレベルで把握するのがポイントです。具体的には「あなたは家族や周囲の人からどんな人だと言われるか」といった複数視点の質問をしたり、面接官自身が率先して自己開示し打ち解けやすい雰囲気作りをしたりすると良いでしょう。
限られた面接時間の中で、相手の人柄や組織への適合性をしっかり見極めましょう。
③継続的な学習と成長への意欲はあるか確認する
管理部門の業務は常に変化し続けるため、継続的な学習と成長への意欲が必要です。たとえば経理や法務の仕事に関わる会計基準や法律は、頻繁に改正が行われます。ひと通り勉強したからといってそれで終わりではなく、常に最新情報をキャッチアップし、業務を適切に遂行しなければなりません。候補者の過去の学習や自己啓発の実績、業界のトレンドなどへの関心を評価することで判断しましょう。
また候補者は、自社に新しい風を入れる「カルチャープラス」な素質があるかも重要です。従来の業務の進め方に固執する人ばかりだと先端技術や社会の動向に疎くなり、組織の進化の足かせとなる可能性があるからです。学びを怠ることなく現状維持を脱却し、時代や社会の変化に柔軟に対応できる人材が望ましいでしょう。
④チームとの協働性はあるか確認する
管理部門の担当者は、他の部門やチームと協力して業務を遂行します。営業部門や開発部門などさまざまな部門の後方支援を行い、業務が効率的に進むようサポートするのが主な役割です。そのため協調性がなく、独りよがりな人は円滑なコミュニケーションが難しいため、管理業務において支障が出たり経営面や売上面でダメージが出る恐れがあります。
選考では参加型の面接やグループワーク、グループディスカッションなどを実施し、候補者の協調性や自己表現力、議論展開力などを評価しましょう。他者への傾聴の姿勢や意見の尊重、話の振り方などもチームワークにおいて重要です。チームプレイヤーとして、採用後スムーズに仕事に取り組めるか確認しましょう。
能力の高い管理部門担当者を採用するために求人情報に記載すべき内容
求人情報(求人申込書)は、厚生労働省が公開している「求人申込書の書き方」(※3)を参考にして正確に記載しましょう。
労働力人口の減少にともない人材確保が難しくなっている現代では、いかに優れた人材を集められるかが組織強化の鍵と言えます。以下の5つのポイントを意識して求人情報を作成し、応募の量ではなく「質」を意識した採用活動を行いましょう。
(※3)厚生労働省「求人申込書の書き方」
①どのような人材を求めているかを明確に記載
求人情報の作成にあたり、まずは自社がどのような人材を求めているかを明確にしましょう。求める人物像が「元気に挨拶できる方」「パソコンが得意な方」などとぼんやりしていると、求人情報を見た求職者に「これは自分のことだ、応募してみよう」と感じてもらうのは難しいと言えます。候補者に求めるスキルや実績、経験、スタンスなどを採用側で定義し、なるべく具体的に記載しましょう。
*求める人物像の記載例*
- 10人程度のチームで協力し、顧客にじっくり向き合える方
- Webマーケティングやデータ分析に興味がある方
- ExcelのBVAやピボットテーブルを問題なく使える方
求人情報を読んだ人が企業の求める人物像をパッとイメージできるよう、明確に記載しましょう。
②職種や仕事内容を明確に記載
職種や仕事内容は、求職者が最も重視する項目の一つです。単に「経理業務」「人事担当者」などと記載するのではなく、求職者が入社後の業務内容をイメージできるよう、なるべく具体的に詳しく書くのがポイントです。
例:経理事務
- 日常業務として取引・経費の出入金管理や伝票の仕訳、電話対応などを行います。経験を積んでからは、月次や年次で行われる帳簿作成や決算などもお任せします。
- 企業のお金を管理するため「日商簿記3級」以上の簿記の知識が求められます。表計算にはExcelを使用するため、Excelの基本操作と関数、ピボットテーブルのスキルが必要です。
求人の仕事内容が明確だと、求職者も自身のスキルや経験をアピールしやすいため応募の増加に繋がるでしょう。
③給与や年収を実際にいる人ベースで記載
賃金の項目には、在籍中の社員に支払っている金額をベースに「確実に毎月支払い可能な給与金額」を正確に記載しましょう。見栄えよくするため基本給に手当や賞与などを合計した高めの金額を記載していると、採用後に「想定していた給与と金額が違う」といったトラブルの原因になるため注意しましょう。
基本給のほか残業代や各種手当、賞与などについても正確に記載します。試用期間中の賃金が異なる場合は、その旨と具体的な金額も忘れず記載しましょう。固定残業制を導入している場合は、厚生労働省のホームページ(※4)を参考にしてください。
給与について「入社◯年目◯歳 年収◯万円」など、実際の社員のキャリアと年収のモデルケースを出すとイメージしやすいでしょう。
(※4)厚生労働省「固定残業代」
④休日や福利厚生の記載
休日や勤務時間、福利厚生の情報を見て応募を検討する求職者も多いため、そうした内容の記載も重要です。休日は曜日や祝日の扱いだけでなく、年末年始休暇や夏期休暇などについても記載しましょう。
待遇や福利厚生は会社のアピールポイントとなるため、できる限り詳しく明記するのがポイントです。特に女性は出産・育児といったライフイベントが体調や仕事に大きく影響するため、産休・育休制度や子育て搬出金、シフトの要望への対応など「働きやすい環境」が整った会社に魅力を感じやすいと言えます。
能力の高い人材を採用し高いパフォーマンスで長く働き続けてもらうためにも、求職者が入社後の生活スタイルをイメージできるような記載が望ましいでしょう。
⑤自社の魅力を記載
PR情報として自社の魅力を伝えるには、会社の利益や将来性、経営戦略といった会社情報のほか、従業員の働きやすさ、社内の雰囲気などを記載するのがおすすめです。
規模の小さな中小企業は、社長のリーダーシップや想いをアピールするのが良いでしょう。社長の言葉で「どんな仲間と働きたいか」「事業によって社会をどう変えていきたいか」といった想いを伝えると、ビジョンに共感する求職者からの応募を集められるでしょう。
職場の雰囲気や社員の働く様子も、求職者にとって気になる内容です。可能であれば、職場の様子を写真や動画を用いて紹介しましょう。日常の仕事風景やミーティングシーン、社内イベントの様子など、働いている人の顔や雰囲気をリアルに伝えることができます。
難しいと言われる管理部門採用における見直すべき改善ポイント
管理部門担当者には職種ごとの高度な専門スキルや経験に加え、リーダーシップやコミュニケーションスキルなども求められます。そうした優れた人材が求められるため採用も難しいと言えますが、採用活動において見直すべきポイントが大きく5つあります。以下の点を意識して、管理部門採用を成功させましょう。
①採用サイトに口コミをいれる
求職者の多くは気になる企業の口コミを確認し、応募を検討しています。株式会社電通PRコンサルティングによるアンケート(※5)によると、企業の魅力に関する情報源は「社員・店員」「企業が発信する情報」に次いで「インターネット上での口コミや評判」が約40%を占める結果となりました。
多くの求職者が企業の口コミを参考にしているため、採用サイトに口コミを記載するのは効果的と言えるでしょう。求職者は口コミを「忖度なしのリアルな情報」として重視しており、従業員や退職者の評判が良ければ応募を後押しする安心材料になります。しかしその反面、ネガティブな口コミが多ければ応募を躊躇されてしまうため、掲載するか否か慎重に判断しましょう。
(※5)株式会社電通PRコンサルティング「「採用版・魅力度ブランディングモデル」をもとにした就職活動調査を実施」
②既存の社員に質問の場を設ける
採用活動の一環として、既存の社員に質問の場を設けるのもおすすめです。たとえば社員と求職者の「座談会」を行うことで、面接よりもフランクな雰囲気で相互理解を深める情報交換が可能となります。
求職者には、求人情報やホームページに記載していない詳しい業務内容や仕事のやりがいなどを、社員の言葉で直接伝えられます。また企業側も、求職者との対話から仕事に対する考えや人柄、コミュニケーションの取り方など、履歴書だけではわからない貴重な情報を得られるでしょう。
人材を集めるには、まずは自社のことを深く知ってもらうことが重要です。在職中の社員と直接話すことで求職者の疑問を解消し、企業とのミスマッチや早期離職のリスクも減らせるでしょう。
③面接結果を早く連絡する
良い人材を確保するには、面接結果をなるべく早く伝えることも重要です。なぜなら応募者は複数の企業の面接を並行して進めているケースが多く、選考結果が遅ければ他社に流れてしまう可能性があるからです。専門スキルや実務経験のある優れた人材であれば、面接当日に採用の連絡が来ることも珍しくありません。
選考結果の通達は面接した日から5日以内、遅くとも10日以内を心がけましょう。選考結果が遅いほど、応募者は「採用される可能性は低い」と判断する傾向があります。特に最終面接の選考結果は早めの連絡を心がけ、面接の3日以内には伝えるよう調整しましょう。
営業日や選考スケジュールの都合などで遅れる場合は、あらかじめ応募者に「内容にかかわらず◯日後に連絡します」と伝えておくと良いでしょう。
④面接前に書類選考を実施する
書類選考のやり方は企業によって異なりますが、以下の点を意識しましょう。
- 書類選考の担当官と面接官の目線を合わせておく
- 求められる資格スキルや経験、人物像を満たしているかチェックする
書類選考の判断基準は「優秀な人」「伸びしろのある人」といった漠然としたものだと、判断がぶれてしまう可能性があります。「管理部門の実務経験◯年以上」「月次決算を1人で完結できる」など、できるだけ具体的に決めておくのがポイントです。
また、書類選考でどのくらいの人数を通過させるかといった「通過率」も決めておきましょう。一般的には応募者の30%程度を面接に進ませる企業が多いですが、応募人数や採用活動にあてられるリソースによって判断しましょう。
⑤採用年齢を幅広く設定する
募集や採用において、理由なく年齢制限を設けるのは原則禁止されており、あくまで求職者の人物本位で選考を行わなければなりません。厚生労働省では、求職者が年齢ではなく能力や適性に応じて判断され、均等な働く機会を与えられるよう呼びかけています(※6)。
(※6)厚生労働省「その募集・採用 年齢にこだわっていませんか? ― 年齢にかかわりなく、均等な機会を ―」
管理部門採用においても、応募者を年齢ではなくスキルや経験、人物像に焦点を当てて判断しましょう。多くの選考において、伸びしろを期待して20〜30代前半の若い人材が選ばれがちです。一方、30代後半以降の人材であれば、豊富な実務経験やマネジメントスキルなどを保有し、即戦力として活躍してくれる可能性が高いと言えます。年齢に囚われず、人物本位・能力本位の採用を心がけましょう。
管理部門担当の採用はWARC AGENTがおすすめ
本記事では管理部門担当者の採用の難しさと、採用のポイントや注意点について解説しました。
企業の根幹を担う管理部門に優れた人材を確保することで業務効率が上がり、企業活動を円滑に行えます。まずは自社の求める人物像を明確にし、ポイントを押さえて効率的に採用活動を行いましょう。
優秀な管理部門の人材採用にはWARC AGENTがおすすめです。WARC AGENTは管理部門の優秀な人材が豊富な採用プラットフォームです。20〜30代の管理部門経験者が多く登録していますので、自社のニーズに適した人材を見つけられるでしょう。