管理部門の求人を出す人事にとって、転職希望者がどのような検索条件で仕事を探しているか気になるところです。検索条件から転職希望者ならではの視点がわかると、魅力的で入社したくなるような求人情報を作れるでしょう。

この記事では、管理部門人材が仕事を探す上での検索条件を踏まえた上で、魅力が伝わる求人の書き方について解説します。

管理部門人材は転職サイトでどんな条件で検索している？

管理部門人材が転職サイトを利用する際、どのような条件で企業を探しているか気になるところです。ここでは実際によくある検索条件を公開するので、管理部門人材が企業に望む内容を理解しましょう。

給与

転職希望者が仕事を探す上で一番先に気になるのは、入社後の給与や年収でしょう。doda（※1）の調査によると、転職理由の1位は「給与が低い・昇給が見込めない」でした。特に、スキルや経験を持った優秀な人材にとっては、前職よりも高収入を狙う人が多いものです。自分の希望に合った給与が求人に記載されていると、転職先の候補として検討されやすいと考えられます。

（※1）参考：doda「転職理由ランキング【最新版】 みんなの本音を調査！」

土日祝休み・フレックス制度

管理部門に転職を希望する人材にとって、土日祝休みを絶対条件としている人は多いと考えられます。管理部門は土日祝休みのケースが多く、メリハリのある働き方のためにオフィスワーク転職を希望する層は一定数いることが事実です。

また、フレックス制度を利用して、出勤時間を調整したいというニーズも増えています。転職希望者は前職の働き方を踏まえ、ワークライフバランスを重視している傾向にあると考えられるでしょう。

研修制度あり

管理部門に初めて挑戦する人材にとって、研修制度の充実度は必須事項です。また、管理部門経験者にとっても、さらにスキルを身につけてキャリアアップに繋げたいというニーズがあります。

初心者向けの部門の全体像を把握できる内容や、リーダー向けのマネジメント方法など、バックオフィス職の研修は幅広いものです。募集したい人材に合わせて、どのような研修を受けられるかを伝えるとより一層効果的であると考えられます。

福利厚生充実

転職を考える人材は、仕事内容だけでなく福利厚生にも気を配りたいと考えている人が多そうです。プライベートは社会で働く上での基盤であり、仕事の質にも繋がる重要な部分と言えます。

各種保険や年金制度が充実していることはもちろんのこと、有給休暇を希望通り取得できるとの実績も重要視される部分です。さらに各種手当や従業員割引、社員食堂など働く上でのメリットがあると転職希望者は嬉しいでしょう。

年齢不問

近頃はどの世代でも働ける風潮が広がっており、年齢を理由に仕事を諦めたくない人が増えています。働く意欲がある人材にとって、年齢不問で受け入れてくれる企業の存在はありがたいものです。

年齢不問のメリットは企業側にもあり、世代の制限があったら出会えなかった熟練の管理部門人材に恵まれる可能性もあるでしょう。職場の雰囲気に合わせながら、さまざまな年代を積極的に受け入れるようにすると企業全体の評価にも繋がります。

検索でヒットするには求人の書き方を見直そう

転職サイトの検索で自社がヒットするためには、求人の記載内容の見直しが効果的です。いざ転職サイトで自社がヒットしても、内容が薄く別な会社との差別化が図れない場合は応募してもらえません。

反対に、前節で述べた条件でのアピールが難しくても、自社の魅力を伝えることで応募してもらえるケースもあります。求人に記載すべき基本情報はもちろん、自社の魅力を盛り込むことで応募したくなるような内容を目指しましょう。

管理部門人材の採用のために求人に記載すべき内容

自社の求人情報を見直す際に、今一度記載すべき項目をチェックする必要があります。下記6つは、求人に載せる基本情報です。

• 仕事内容
• 就業場所
• 勤務時間
• 給与
• 各種保険や年金について
• 契約期間

上記の内容は、ハローワークに求人を掲載する際に必ず掲載すべき項目と言われています。転職サイトに求人を掲載する場合、必須項目を指定されることはありません。しかし、上記は会社の基本情報であるため、網羅した求人にすると転職希望者が他社と比較しやすくなります。それぞれの項目に関してなるべく詳細に記載することで、転職希望者に対してわかりやすい情報となるでしょう。

基本情報の記載で気をつけたいケースとして、本社と勤務先が違う場合や、研修中は給与が異なることが挙げられます。トラブルに繋がりやすい事項でもあるため、各項目について明確な記載を心がけましょう。

管理部門の求人の質を高める書き方とは

前述の求人に記載すべき情報のほかに、盛り込むことでさらに質が良くなる内容があれば知りたいところです。転職希望者の視点に立ち、自分ならどのような情報を知りたいかという観点で考えましょう。

待遇や有給取得率などの実績

賞与・昇進などの待遇や有給取得率の実績情報を加えると、転職希望者が自身の入社後をイメージしやすい求人になるためオススメです。それぞれの効果的な記載方法について、次節より解説します。

待遇は実績ベースであることを追記する

賞与や昇進は実績ベースである旨を追記すると、よりリアリティを感じられる情報となります。以下のように、括弧書きで実績を記載しましょう。

• 昇給：年1回（※勤続年数ごとに7000円昇給）
• 賞与：年2回（6月、12月）※昨年度実績4ヶ月分

具体的な金額提示ができない場合でも「業績による」「直近の昇給実績あり」などの文言があると、期待できる内容になります。

また、基本給が競合他社に負けてしまう場合でも、手当が支給される場合はアピールが可能です。基本給だけでなく手当の内容や金額を記載し、自社の強みとして活用しましょう。

有給は希望通り取得できるかを記載する

有給の取得率は、実績の公表だけでなく「なるべく従業員の希望に沿って取得できる」旨を記載することがオススメです。一見有給の消化率が良く見える企業であっても、希望通りの取得が難しいケースは少なくありません。有給消化の実績作りのためだけに希望にそぐわない日程での取得を強いる企業には、転職するメリットがないと感じられてしまいます。

ただ、どの業界にも繁忙期があり、実際の有休取得は希望にそぐわない場合があることも事実です。その場合は「冬季は繁忙期のため、暖かい時期に有給を取得する従業員が多くいます」というように、事実を伝えつつ会社としてどのように対応しているかを記載しましょう。転職希望者に業界を理解してもらいつつ、会社として誠実に対応していることのアピールに繋がります。

具体的な求める人材像

求める人材像のパートは優秀な人材を集められるポイントとなるため、書き方のコツに習って記載しましょう。求める人材像は、下記の3点について記載します。

• 必須条件
• あると嬉しいスキル
• 向いている人物像

必須条件は「高卒以上」「日商簿記2級以上」など、項目を満たしていないと応募できない部分です。「Excelが使える人」よりも「○○関数を使って表作成ができる人」のように具体的な書き方をすると、スキルチェックの役割も果たせます。

あると嬉しいスキルは「マネジメント経験あり」「経理経験○年以上」など、実務に役立ちそうな経験や資格名を記載する部分です。

向いている人物像には、自社のイメージに合いそうな人物像を記載しましょう。「ルールに従って業務を遂行できる」「チームで協力し会社全体をサポートできる」などです。実際に働いている人の特徴を想像すると、書きやすいと考えられます。

自社の魅力の伝え方とは

自社の魅力は、ほかの企業と差別化できる唯一の部分でもあります。自社ならではの良いところを記載し、入社後にも魅力を感じてもらえるような求人を作りましょう。

実際に転職し働いている人の声を入れる

職場に転職で自社に入社した人がいれば、インタビュー内容を求人に入れてみましょう。下記のような内容をインタビューすると、職場の魅力が伝わりやすいです。

• 以前のスキルや経験を活かせているか
• 前職と比べて職場の雰囲気はどうか
• キャリアアップできたか
• ワークライフバランスは保てているか

実際に転職した人の前向きな声は、これから入社する立場にとって重要な情報となります。企業の強みをアピールできるポイントでもあるので、積極的に取り入れましょう。短い文章であっても、求人に載せると転職後の働き方をよりイメージできるためオススメです。

さまざまな境遇の社員のコメントを入れる

転職希望者の属性や今後のキャリアプランはさまざまですが、ターゲットにする人材の共感を得られるようなコメントを入れる方法も効果的です。

• 経営層
• 子育て中の人
• 経営層を目指す人
• 独立を考えている人

自分に近い境遇の人からの意見があると、転職希望者は安心し企業へ興味を持つ可能性が高まります。「自分でも働ける」「この職場は自分のやりたいことができる」等、入社したいと思ってもらえるようなコメントを引き出せると良いでしょう。

見学可能であればその旨をアピールする

職場を解放できる企業であれば、見学できることは最大のアピールポイントとなります。応募する企業を決めかねている場合や、話だけ聞いてみたい人など、需要はさまざまです。

「興味のある方は一度見学にいらしてください」の一言だけでも、オープンで風通しのいい職場というイメージにも繋がり効果的でしょう。見学対応を取り入れていない企業は、今後検討していくと採用業務がさらに充実すると考えられます。

管理部門の人材の視点を理解して、求人情報を作成しよう

転職サイトの検索条件を読み取ると、管理部門への転職を希望する人材の視点がよくわかります。検索条件をもとに自社の求人情報を再チェックすると、より質の高い内容へ書き換えるポイントが見えてくるはずです。管理部門人材の検索内容にちなんだ自社の強みを探し、魅力の伝わる求人情報を作成しましょう。

また、管理部門の人材サービスをお探しの企業には、WARC AGENTの利用がオススメです。管理部門に強みがあるサービスですので、利用してスムーズな採用活動に繋げてください。