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30代未経験からでも公認会計士になれる?現実的な戦略と成功ロードマップを解説

シンカキャリア編集部

シンカキャリア編集部

公開日:2025/11/20

更新日:2025/11/20

30代未経験から公認会計士を目指す方に向けて、需要拡大の背景や効率的な学習法、転職戦略をわかりやすく解説。働きながらでも合格を目指せる現実的なステップをまとめ、社会人の挑戦を後押しします。

目次

「30代から公認会計士なんて、本当に目指せるのだろうか……」そんな不安を抱える方は少なくありません。実は、会計士の世界では社会人経験を持つ30代の挑戦が増えており、活躍の場も広がり続けています。

この記事では、30代社会人が会計士を目指す理由から、効率的な勉強法、合格後のキャリアまでを丁寧に解説します。未来を変える一歩を踏み出すヒントとして、ぜひお役立てください。

30代未経験から公認会計士を目指す人が増えている背景

30代からも公認会計士に挑戦し、合格している方は多くいます。以下が過去3年間の合格率です。

試験年度

合格率(30~34歳)

合格率(35~39歳)

2024年

5.1%

3.3%

2023年

5.4%

3.0%

2022年

5.5%

2.1%

引用:金融庁 令和6年公認会計士試験合格者調べ


また、以下の理由で公認会計士を目指す30代が増加傾向にあります。詳しくみていきましょう。

DX時代の到来で需要が拡大傾向にある

DXの進展により、公認会計士はこれまで以上に求められる職種になっています。企業ではクラウド会計、データ分析、内部統制の強化など、会計まわりの業務が急速に高度化。そのため、正確に数字を扱えるだけでなく、経営に必要な情報を読み取り提案できる専門職が不足している状況です。

具体的には、監査法人の人材不足が続いており、上場準備企業の増加によって人手ニーズが高まっています。また、経理・財務部門でも会計知識に加えDX推進のスキルを持つ人材が求められ、コンサル業界ではM&Aや事業再生などで会計士の知識が欠かせません。こうした流れから、30代未経験でも挑戦しやすい環境が広がっています。

社会人経験が学習・実務に活きる

30代の社会人経験は会計士を目指すうえで大きな強みになります。仕事で身につけた責任感や段取り力は、長期戦になりがちな学習を続ける際に大きく役立つでしょう。さらに、経理・営業・金融などの実務経験がある場合、会計の概念を単なる知識ではなく「現場の感覚」と結びつけて理解できるため、勉強の吸収も早い傾向があります。

合格後も、社会人としての基本スキルは武器になります。クライアントとのコミュニケーション、課題を見つけ改善策を考える力、チームで動く経験などは、監査の現場で評価されやすいポイントです。「未経験だから不利」ではなく、「経験を活かす資格」として30代が選びやすくなっている理由がここにあります。

30代未経験から公認会計士を目指すメリット・デメリット

30代で公認会計士を目指すことには、強みとなるポイントと乗り越えるべき課題の両面があります。ここでは、代表的なメリットとデメリットを整理し、解説します。

メリット

30代から会計士を目指すおもなメリットは以下のとおりです。

  • 豊富な社会人経験で課題発見・改善力が高い
  • 明確な目的意識で学習効率が向上する
  • 実務理解があり、監査・経理・管理職への転職で強みになる

最大のメリットは「社会人経験が武器になること」です。これまでの仕事で培った課題発見力、改善力、コミュニケーション力は、監査や実務に直結します。とくに経理・営業・金融などのバックグラウンドを持つ人は、数字やビジネスの流れを理解しているため、学習内容を実務と結びつけながら習得しやすい点も強みです。さらに、30代は目的意識が明確で「なぜ資格を取りたいのか」が整理されている人が多いため、学習の集中力や継続力が高い傾向にあります。

デメリット

一方で、30代ならではの課題も存在します。おもなデメリットは以下のとおりです。

  • 学習時間確保が難しく、家族・仕事との両立負担が大きい
  • 若年層との競争(記憶力・時間面)でやや不利
  • 試験勉強〜合格〜実務の期間に一時的な収入減リスクが生じることを明記

もっとも大きいのは「勉強時間の確保」です。仕事や家事、育児と並行して学習を進める必要があり、平日2〜3時間、休日に5〜6時間といったまとまった時間を継続的につくるには調整力が欠かせません

また、10〜20代と比べると、記憶のスピードや連続した学習時間でやや不利になる場面もあります。さらに、試験勉強から合格後の実務経験までには年単位の期間が必要で、その間は転職しにくく収入が一時的に安定しないリスクも考えられるでしょう。

ただし、これらのデメリットは計画的な学習スケジュールと家族・職場の理解があれば十分に乗り越えられます。重要なのは、現実的な負担を知ったうえで、無理のない戦略を立てることです。

▼公認会計士の将来性について詳しくはこちら

https://agent.warc.jp/articles/dapznp6n2a2g 

30代未経験が公認会計士になるための具体的なステップ

30代から会計士を目指す場合、最初に道筋を理解しておくことが成功の近道です。資格取得までの流れ、実務経験の積み方、さらに必要な人脈づくりを押さえることで、学習の迷いや不安が大幅に減ります。以下で具体的なステップを確認していきましょう。

資格取得の流れ

公認会計士試験までのルートは「簿記 → 会計士の学習 → 短答・論文試験 → 実務経験」という段階を踏むのが一般的です。まずは基礎固めとして日商簿記2級・1級の取得を目指します。合格率は2級で約20%、1級で約10%、学習時間も2級150〜200時間、1級600時間前後が目安です。

次に、公認会計士試験の学習に進みます。試験は短答式と論文式に分かれ、合格率は全体でおよそ10%。30代の受験者比率も5%程度と決して低くありません。主要科目は財務会計論・監査論・企業法・管理会計論などで、平均的な学習期間は3年ほど。平日は2時間、休日は6時間を確保するイメージです。

学習方法は専門学校を軸に、通信講座や独学を組み合わせると効率的でしょう。

実務経験の積み方

実務経験は「合格後に積む」のが基本ですが、未経験の30代でも試験前から関われる機会があります。たとえば、監査法人や会計事務所では補助スタッフとしてアルバイト・派遣・インターンを募集していることがあり、仕訳入力、資料整理、決算補助などを経験できます

こうした業務は学習内容とのつながりが強いため、理解が深まりやすく、「現場で使われている会計」を実感できるのが大きなメリットです。また、実務経験があると、合格後の採用面接で「即戦力性」を評価されやすくなります。試験勉強と並行して挑戦できる範囲で関わるだけでも、キャリア形成に大きな弾みとなるでしょう。

ネットワーキングの活用

公認会計士としてキャリアを築くには、学習だけでなく「人とのつながり」を作ることも重要です。勉強の質を高める、キャリア情報を得る、モチベーションを維持するという3つの効果があります。

具体的には、日本公認会計士協会が開催する勉強会やセミナーへの参加、先輩会計士や受験仲間との交流などが考えられます。また、オンラインコミュニティやSNSでは、学習のコツ、最新の試験情報、働きながら勉強している人の体験談などをリアルタイムで得られるでしょう。

周囲に同じ目標を持つ仲間がいるだけで、学習の継続力は大きく変わります。「孤独な受験」にしないことが、30代の挑戦を成功に近づける秘訣です。

▼公認会計士試験合格のためのコツはこちら

https://agent.warc.jp/articles/d10ufts8bffq 

30代未経験が公認会計士を目指す効率的な学習方法

30代で働きながら会計士を目指すなら、時間の使い方と学習の質が合否を大きく左右します。ここでは、両立のコツ、役立つ学習リソース、そして継続に欠かせないモチベーション管理についてみていきましょう。

仕事と学習を両立するテクニック

30代の学習成功は「時間の管理」と「優先順位の固定化」がカギになります。まず、平日は2時間・休日は5〜6時間を確保できるように、生活リズムを固定し、勉強の開始時間を決めることが大切です。朝型に切り替える、通勤時間をインプットに充てるなど、小さな積み重ねが合否を分けます。

また、1日の勉強を「インプット→アウトプット」の順に行うことで、効率よく知識を定着させられます。具体的には、講義視聴後に必ず問題演習をセットにする、暗記ではなく理解をベースに学習するなどの工夫が効果的です。

さらに、疲れが溜まる30代は、勉強に使う体力の総量を一定に保つことも重要です。睡眠の質を維持し、短時間でも集中できる環境を整えることで、学習効率は高まります。

▼社会人が公認会計士を目指すためのコツはこちら

https://agent.warc.jp/articles/5dl0r3h3r 

おすすめ学習リソース

会計士試験の学習には「専門学校+オンライン教材+過去問」の3つをバランスよく組み合わせるのがおすすめです。専門学校は、体系的なカリキュラムと質の高い講義が魅力で、理解を土台から積み上げたい30代に非常に向いています。

一方、自宅学習の時間が長い人は、通信講座やオンライン問題集を併用することで、スキマ時間を最大限に活用できます。とくにスマホで解ける問題集は、通勤や昼休みの10〜15分を積み上げやすい点がメリットです。

さらに、直近数年分の過去問は「出題傾向をつかむ最重要教材」のため、早い段階から繰り返し取り組むことが合格への近道です。

▼予備校を考えている方へ|おすすめと選び方のコツはこちら

https://agent.warc.jp/articles/3yp6drs3td7h 

モチベーション維持の秘訣

会計士試験は長期戦のため、30代がもっとも苦労するのが「気持ちの維持」です。モチベーションは「仕組み化」することで安定しやすい傾向があります。まず、学習計画を細かく分け、達成ごとにチェックできる 見える化 を取り入れると、日々の進捗が励みになるでしょう。

また、SNSや受験コミュニティで学習仲間をつくると、情報交換ができ、孤独感を減らしながら勉強を継続できます。とくに同じ30代の受験生や社会人合格者の発信は励みになり、疲れている時ほど支えになるでしょう。

加えて、目標を「資格取得」だけにせず、「会計士になった後の働き方」まで具体的にイメージすることで、日々の学習に意味づけが生まれます。自分の未来像とつなげることが、長期学習を乗り切る大きな力になるはずです。

30代未経験者による公認会計士への転職戦略

30代で会計士を目指すなら、資格取得後のキャリアを早めに描いておくことが重要です。ここでは、求人の種類、探し方、そして30代が評価される自己アピールの方法を整理し、転職成功のポイントを具体的に解説します。

求人・キャリア選択肢の把握

会計士のキャリアは「監査法人」「一般企業」「コンサル会社」の3つに大きく分かれるでしょう。監査法人では法定監査やIPO支援を担当し、経験を積むことで専門性を磨けます。30代でも採用は活発で、社会人経験を評価するケースも少なくありません。

一般企業では、連結決算、予算管理、内部統制など、経営に近い業務を担います。とくに上場企業や成長企業では、会計士の知識を活かせる場面が多く、管理職候補として採用されることもあるでしょう。

一方、コンサルティング会社では、M&A支援、事業再生、デューデリジェンス(企業調査)などのプロジェクトに関わり、幅広いスキルを得られる点が魅力です。30代未経験でも、強い目的意識があれば挑戦しやすい環境が整っています。

▼公認会計士として活躍できる業種について

https://agent.warc.jp/articles/eq9kesk9f2 

求人の探し方

30代の会計士転職では「専門性の高い転職サービスを活用する」ことが成功の近道といえます。一般的な転職サイトだけでは、監査法人や会計系ポジションの非公開求人にアクセスしづらく、選択肢が限られがちだからです。

そこで役に立つのが、会計・財務に特化した転職プラットフォームやエージェントです。SYNCAのように会計領域に強いサービスでは、監査法人の求人はもちろん、事業会社やコンサルのポジションまで幅広く提案してくれます。

さらに、書類添削や面接対策を含むサポートを受けられるため、未経験の30代でも安心して挑戦できます。キャリアを最短で築くためには、自分だけで探すのではなく、専門家の力を借りるのが賢明です。

自己アピールのコツ

30代未経験が採用で評価されるためには、「社会人経験 × 会計士としての伸びしろ」をセットで伝えることが重要です。まず、これまでの職務経験の中で、数字を扱った業務、改善提案、調整力が求められた場面を具体的に伝えると、監査や経理の業務イメージと結びつけやすくなるでしょう。

また、勉強の取り組み方そのものもアピール材料になります。働きながらの学習は継続力・計画性・自己管理能力の証明になり、企業側はその姿勢を高く評価してくれるはずです。

さらに、「なぜ会計士を目指すのか」という動機を一貫したストーリーで語れるとよいでしょう。キャリアの軸が明確な30代は、企業にとって即戦力としてイメージしやすく、選考でも強みとして作用します。

30代未経験でも公認会計士を目指せる!お悩みの方はSYNCAにご相談を

30代からも、公認会計士は十分目指すことができます。DXが進む今、社会人経験を持つ30代はむしろ歓迎される場面が増えているのです。ただし、学習計画の立て方や転職戦略は一人で悩みやすく、最短ルートを選ぶには専門的なサポートが欠かせません。

会計・財務領域に強いSYNCAなら、あなたの経験に合った学習ロードマップから、監査法人・事業会社の転職サポートまで一貫して相談できます。少しでも迷っている方は、未来のキャリアを広げる第一歩として活用してみてください。

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