目次
社会人の次のキャリアとして、公認会計士を視野に入れている人もいるでしょう。特に経理や会計系の仕事をしている方に多いのではないでしょうか。そんな人は、公認会計士の概要や転職までの道筋がわかると、今日から具体的な行動に移せるでしょう。
この記事では、公認会計士になるための方法や仕事内容について解説します。
※時間がない方へ・・記事を読む時間が無い方でバックオフィス系の転職を検討中の方は、まずは「WARCエージェント」に無料登録してみましょう!
公認会計士は誰でもなれる?
公認会計士はほかの難関試験とは異なり、学歴に関係なく誰でもチャレンジできる国家資格です。ほかの難関資格である医師や弁護士になるには専門大学を卒業しなければなりませんが、公認会計士の受験に学歴は関係ありません。
高卒者や大学在学中の取得を目指す人もいると言われるほど、幅広い層が受験できる資格です。会計や経理経験者が次のキャリアを目指す際に、公認会計士の取得を考えるケースも多いでしょう。
参考:公認会計士とは?|資格を取得する方法や仕事内容、年収・やりがい・将来について解説
公認会計士になる流れ
これから公認会計士を目指す人に必要な流れは、主に以下の3ステップです。
- 公認会計士試験に合格
- 監査法人に就職
- 公認会計士に登録
この章では公認会計士へのなり方を解説するので、試験合格後にクリアすべきステップを理解しましょう。
ステップ1:公認会計士試験(短答式試験)に合格する
まずは公認会計士試験の中でも、マークシート式の短答式試験合格を目指すステップです。会計や企業法にまつわる内容が4科目出題されるので、それぞれの内容をまんべんなく勉強し試験に臨みます。
短答式試験は年に2回、5月と12月に行われるため、どちらかに合格すれば次の論文式試験の受験が可能です。一年のうちに2度チャンスがあるので、自身の転職スケジュールに合わせての受験ができるでしょう。
ステップ2:公認会計士試験(論文式試験)に合格する
短答式試験に受かったら、次は毎年8月に行われる論文式試験への合格を目指します。短答式試験のマークシート形式とは異なり、各科目への理解度を文章で測るテストです。
複数の科目を3日間に渡って受験し、11月の合格発表に名前が載っていれば公認会計士への一歩を踏み出せます。仮に論文式試験が不合格だった場合でも、申請すれば2年間は短答式試験の免除が可能です。
ステップ3:実務経験を積むためにBIG4などの監査法人に就職
公認会計士の登録には後述する実務経験が求められるため、まずは監査法人に就職します。監査法人とは企業の監査を行える唯一の団体のことで、公認会計士の独占業務です。監査法人で働きながら仕事の基礎を身につけ、公認会計士登録を目指します。
公認会計士の合格者は、BIG4と呼ばれる大手監査法人に就職するケースが多いようです。国内の監査業務シェアの8割を占める上、所属する公認会計士が非常に多いと言われています。
ステップ4:「日本公認会計士協会」への登録の条件をクリアする
公認会計士として仕事するには、日本公認会計士協会への登録を行わなければなりません。登録には以下の3つの要件すべてのクリアが必要で、通常3年間かけて条件を満たします。
- 監査法人で2年間実務経験を積む
- 補習所に3年間通う
- 修了試験に合格する
監査法人に就職しながら補習所に通うと、3年目に修了試験へのチャレンジが可能です。修了試験は公認会計士試験より合格率が高く、再受験もできます。
ステップ5:公認会計士登録
修了試験に無事合格したら、いよいよ公認会計士への登録作業を行います。資格を持っているだけで登録を行っていないと、公認会計士を名乗っての仕事ができないので注意しましょう。
登録には、日本公認会計士協会へ申請書類の提出と登録料の支払いが必要です。必要書類は10部以上と非常に多い上、登録料は約15万円ほど必要なためそれぞれを前もって準備しておきます。
公認会計士の仕事内容は?
公認会計士として無事登録できた後、実際に活躍できるフィールドについて気になるところです。公認会計士にしかできない業務から、企業経営に携わる仕事まで幅広い選択肢を知りましょう。
監査
監査とは、企業や法人が健全に運営しているか決算書を用いてチェックする業務です。監査対象となる大規模な会社は、投資家や債権者からのサポートにより運営が成り立っています。
企業の経営状況が思わしくない場合、出資者たちが大きな損害を受けるため公正な目線での運営チェックが必要です。公認会計士は監査ができる唯一の立場であり、企業の出資者に対して安全を確保する役割を持ちます。
税務
税務とは、企業が国に納めるべき税金を計算し申告する一連の流れのことです。企業は個人と同じように、経営で得た収益や費用をもとに国に税金を納めなければなりません。公認会計士は企業のお金の流れを把握し、税額を計算した上で国に申告を行えます。
税務を税理士にしかできない業務だと思っている人も多そうですが、登録を行えば公認会計士にも可能です。
コンサルティング
公認会計士としてキャリアを積むと、企業のコンサルティング業務を行えるようにもなります。コンサルティングとは、経営上の悩みを持つ企業から相談を受け、課題を明らかにしつつアドバイスを行う仕事です。企業が独自に課題を解決できない場合に、外部のコンサルタントに依頼します。
会計や監査のプロである公認会計士は、ヒト・モノ・カネと呼ばれる経営資源の上手な活用方法についてアドバイスできるでしょう。
組織内会計士
公認会計士の中には、組織内会計士として企業に所属し活躍する人もいます。組織内会計士とは、企業の会計担当として財務や経理、IRを受け持つ人のことです。
一般企業だけでなく、国や地方公共団体やコンサルティング会社、教育機関などで活躍する人もいます。中でも経験豊富な公認会計士は、単なる会計業務だけでなく大きなプロジェクトやM&Aに携わるケースも多いようです。
会計士が利用できる転職エージェントを利用しよう
晴れて公認会計士になった後、就職先をどのように探せばいいかわからない人も多そうです。ここでは会計士におすすめの転職エージェントを紹介するので、自分に合ったサポートを受けられるサイトを探しましょう。
パソナキャリア(管理部門)|資格を問わない経理の求人
こんな人におすすめ!
- ハイクラス転職を希望している人
- 年収アップ率にもこだわりたい人
パソナキャリアは、株式会社パソナが運営するハイクラス転職専門のエージェントです。業界ごとの独自のノウハウで転職希望者をサポートし、年収アップ率は61.7%を誇ります。
マッチング度が高い企業の紹介をもらえる「プラチナオファー」は、パソナキャリアならではのサービスです。自身の可能性に挑戦しつつ、今までのキャリアを活かせる企業を探したい人に向いています。
働き方 | 正社員 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
取扱職種 | 監査法人、会計事務所、コンサルティングファーム、金融機関、事業会社 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
取扱業界 | IT、インターネット、メーカー、コンサルティング、商社、流通、小売・サービス、広告・マスコミ、エンタメ、金融・不動産・建設、医薬・医療・メディカル、インフラ・公共、その他 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
求人対応エリア | 日本全国、海外 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
費用 | 無料 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
運営会社 | 株式会社パソナ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
公式サイト | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
リクルートエージェント|業界最大手『リクルート』が運営こんな人におすすめ!
リクルートエージェントは、株式会社リクルートが運営する転職エージェントです。非公開求人を多数取り揃えており、2022年8月時点で20万件以上を保有しています。 リクルートエージェントに登録すると、キャリアアドバイザーによる面談や書類添削が可能です。公認会計士の専門の転職サイトからではなく、まずは総合サイトで幅広く求人を探したい人に向いています。
doda|経理未経験でも利用可能こんな人におすすめ!
dodaは、転職における総合的なサポートを受けられるエージェントです。登録から内定に至るまでの流れについて、プロのスタッフから一貫してアドバイスしてもらえます。 キャリアアドバイザーが担当として一人つくため、面接や書類作成の手厚いサポートが可能です。一人で転職活動を進めるのが不安な人や、自分のやり方が合っているかわからない人におすすめと言えます。
ビズリーチ|ハイクラス層向けのスカウト型の転職サイトこんな人におすすめ!
ビズリーチは、経営幹部や管理職でのハイクラス転職を強みとする転職サイトです。2021年1月時点で、年収1,000万円越えの求人が全体の1/3以上を占めています。 スカウト制度では今まで出会えなかった企業とマッチングする可能性もあるため、転職の選択肢を広げたい人にもオススメです。
公認会計士になるには?についてよくある質問公認会計士の全体像がわかったところで、さまざまな疑問が浮かんだ人も少なくないでしょう。ここでは公認会計士のよくある質問を紹介するので、資格取得を目指す前に参考にしてください。 公認会計士に合格するには何年かかるの?公認会計士試験は毎年実施されるものの、合格には平均して2〜4年かかると言われています。合格のための勉強時間は2,500時間以上が目安と言われているため、2年で合格するには1日最低3.5時間の学習が必要です。 働きながら公認会計士を目指す場合、毎日コンスタントに勉強時間を作らなければなりません。最短で合格を目指すなら、勉強時間を確保し計画的に学習を進めるよう心がけましょう。 公認会計士になるための出身大学は?資格の学校TAC(※1)によると、公認会計士の合格者に多い出身大学は慶應義塾大学、次に早稲田大学でした。合格者数の多くは、偏差値の高い大学を卒業していることがわかるデータです。ただし、偏差値の高い大学出身でなければ公認会計士に受からないわけではありません。公認会計士試験に学歴は関係なく、毎年さまざまな経歴を持った人が受験します。学歴や大学の名前に関わらず努力次第で公認会計士になれるので、前向きに挑戦しましょう。 (※1)参考:資格の学校TAC 「公認会計士の学歴調査 学歴や出身大学は、公認会計士試験に関係があるのか」 社会人が公認会計士になるのは難しいですか?社会人が公認会計士を目指す場合、学習時間を十分に確保しないと合格は難しいと考えられます。前述した通り、公認会計士に最短で合格するには1日3.5時間以上勉強しなければなりません。フルタイムで働く社会人が公認会計士の学習に毎日3.5時間費やすのは、簡単なことではありません。社会人が公認会計士になるには、年単位で学習スケジュールを作りコンスタントに勉強していく必要があるでしょう。 公認会計士になるには何学部がいいですか?公認会計士に受かりやすい傾向のある学部は、経済学部や商学部、経営学部と言われています。学部で触れる知識が、公認会計士試験に活かせるケースが多いのでしょう。ただし、近頃は学歴や出身学部に関わらず、個人の努力により合格する人が多いことも事実です。出身学部が会計や経済分野でないからといって、公認会計士の合否とは関係ありません。焦らずに一つひとつの知識を身につけ、公認会計士合格を目指しましょう。 公認会計士は努力次第で誰でも目指せる公認会計士は難関資格の一つですが、着実に努力すれば誰でも目指せる士業です。試験内容は広く専門性は高いものの、毎日の積み重ねにより社会人でも十分に合格を目指せます。公認会計士へのなり方を理解し、今日から始められる努力を実践しましょう。 |