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「またパスワードの問い合わせ?」「昨日も一日中トラブル対応だった……」そんなつぶやきが自然と漏れてしまうことはありませんか?情シスは社内のITインフラを支える重要な役割を担う一方で、慢性的な人手不足や業務の属人化など、負担の大きさに悩む方も多いでしょう。
この記事では、現場の「あるある」を取り上げながら、業務の見直しや負担軽減のための具体策をご紹介します。あなたの「何とかしたい」を解決するヒントがきっと見つかるはずです。
情シスとは
情報システム部門、いわゆる「情シス」は、社内のIT環境を支える重要なポジションです。パソコンの初期設定からネットワーク管理、セキュリティ対策まで、対応する業務は多岐にわたります。
社員の「困った」をサポートするのも情シスの役目です。システムの安定運用を裏側で支えながら、新しい技術の導入や運用改善にも力を注いでいます。まさに、会社のITを一手に引き受ける「縁の下の力持ち」といえる存在です。
▼情シスについて詳しくはこちら
情シス(情報システム)とは?仕事内容から必要とされるスキルや役割を解説
情シス業務の「あるある」10選
業務の多さや誤解されがちな立場、急なトラブル対応など「情シスあるある」を10個に絞って紹介します。情シス担当者が思わず共感してしまう「あるある」をまとめたので、確認していきましょう。
業務の幅広さに圧倒される
情シス部門は、社内で起こるあらゆるIT関連の問題に対応するため、担当業務が非常に広範囲です。予想外の問題や雑用までカバーしなければならず、忙しさに圧倒されることもあるでしょう。
システム管理やネットワーク対応はもちろん、「プリンターの紙が詰まった」「新しいPCを設定して」といった細かな仕事まで引き受ける必要があり、業務が広範囲です。朝はシステム障害への対応、昼は新人向けのIT研修、午後はパソコン設定と、毎日多種多様な作業をこなしています。
パスワード管理の問い合わせが多い
「パスワードを忘れた」「ロックがかかった」といった相談が次々と舞い込み、その対応に業務の多くの時間を奪われます。シンプルな業務ではありますが、問い合わせ件数が積み重なると、大きな負担になってしまうのです。
これを解決するためには、社員が自分でパスワードをリセットできるツールの導入や、パスワードの管理方法に関するマニュアル作成などの工夫が必要です。
社員からの突然のITトラブル相談
実際、情シスに勤務していると、突発的なトラブル相談に業務が振り回されることは日常茶飯事です。社員が「パソコンが急に動かなくなった」「ネットワークがつながらない」と突然相談にやってきて、予定していた仕事が後回しになります。こういった緊急トラブルに対処しているうちに、本来の業務がどんどん遅れてしまうことも「あるある」といえるでしょう。
社内システムの変更で残業が増える
情シス業務では、新しいシステム導入や既存システムのアップデートが行われるたびに、業務量が急増し残業が多発します。
たとえば、新システムへの移行作業では、計画・検証・データ移行・社員教育まで、多くのタスクが集中するため、定時退社が難しくなってしまうでしょう。
こうした残業の常態化を避けるためには、事前に十分なスケジュール調整を行い、必要な場合は外部の専門業者やサービスを活用することがポイントです。
社員からITスキルを過大評価されている
社員から「情シスなら何でも分かる」とITスキルを過大に評価され、対応が難しい高度な問題を持ち込まれることがあります。
専門的な開発や高度なセキュリティ問題に対し、「すぐに直して」といった無茶な要望が寄せられるケースです。こういった期待を調整するためには、情シス部門が対応可能な範囲を社内に明確に示し、必要に応じて専門業者との連携を強化するとよいでしょう。
トラブル対応で1日が終わってしまう
情シスの日々は、トラブル対応に追われて1日が終わることも少なくありません。とくにネットワークの障害やサーバー停止などの大きなトラブルが発生すると、それだけで丸1日が潰れてしまいます。
こうした事態を軽減するために、トラブルを事前に予測・防止するための監視ツールや自動化システムの導入が効果的です。また、定期的なメンテナンスを習慣化することも重要になります。
セキュリティ強化と利便性のバランスを取る難しさ
情シス担当者にとって最も難しいのが、セキュリティと利便性を両立させることです。
セキュリティを強化しすぎると、社員からは「面倒だ」「仕事が進まない」といった声が上がります。一方で、利便性を優先しすぎるとセキュリティリスクが増加してしまうため、そのバランスを調整することが大切です。
そのためには、社員への定期的な教育を通じてセキュリティ意識を高め、なぜ必要なのかを理解してもらうことが有効です。
「情シスが無能」と言われることが多い
技術的な問題が解決できないときや期限内に対応できなかった場合に「情シスは無能」と思われがちです。
実際には予算や人員の不足、システムの複雑さといった制約があり、すぐに解決できない場合もあります。社員からの理解を得るためには、情シスが抱えている課題や制約を日頃から社内に発信し、見える化することが効果的でしょう。
▼情シスが無能と思われる理由について詳しくはこちら
「情シス無能」と思われないために知っておきたい7つの理由と対策を解説
システム障害の対応で忙しくなる
情シス業務では、突然のシステム障害への対応に追われることが頻繁に起こります。サーバーダウンやネットワークトラブルが発生すると、即時対応を迫られるため、時間の余裕がなくなりがちです。これが頻繁に起こると、ストレスがたまることもあるでしょう。
少人数で業務が回りきらない
情シス部門は、限られた人数で多くの業務をこなす必要があり、人手不足やリソース不足が常に問題となります。
とくに中小企業では、情シス一人で全てを担当しなければならないことも多いでしょう。「一人情シス」と呼ばれる担当者が、日々のトラブル対応からシステム管理、セキュリティまで全て一手に引き受けていることも珍しくありません。
情シス部門が抱える「あるある」問題の解消法
前述の「あるある」は、情シスにとっては日常的な悩みでありながら、放置すると業務の質や部門の信頼にも影響します。ここからは、あるある「問題」に対する改善策を確認していきましょう。
情シス担当を増員する
まず検討したいのが、人員の見直しです。人員を増やすことで、業務の分担が可能になり、突発的なトラブルにも余裕を持って対応できるようになります。
加えて、採用が難しい場合には、アウトソーシングや業務委託といった外部リソースの活用も効果的です。人を増やすという選択肢は、単なる負担軽減だけでなく、情シスの本来の機能を発揮するための重要な一歩といえるでしょう。
業務の優先順位をつける
限られたリソースで最大限の成果を出すには、業務の優先順位づけが欠かせません。日々の業務依頼には緊急性・重要性が混在しており、それを適切に整理するルールやフローを作ることがポイントです。
たとえば、タスク管理ツールを導入し、依頼内容や期限、対応状況を見える化すれば、業務の偏りも防げます。さらに、週次ミーティングでチーム内のリソース配分を調整すれば、効率的な対応が可能です。
▼情シスの業務におすすめのツールについて詳しくはこちら
情シス(情報システム)の業務にオススメのツール5選|担当者が抱える悩みや効率化を解説
他部署とのコミュニケーションを取る
「情シスに聞けば何でも解決してくれる」といった誤解を防ぐには、日頃からのコミュニケーションが大切です。
たとえば、定期的な説明会やQ&Aの共有、簡潔なマニュアルの配布など、情報提供を積極的に行うことで、問い合わせの頻度そのものを減らすことができます。
また、他部署と協力しやすい関係性を築くことで、トラブル時の連携もスムーズになります。技術だけでなく、人とのつながりも、情シスの業務改善には欠かせません。
セキュリティ意識を高める
セキュリティ強化を効率的に進めるためには、社内全体のセキュリティ意識を高めることが重要です。
定期的な社内研修の実施や、事例を交えた分かりやすい教材の配布は、意識改革に効果的です。また、ツールやポリシーを押しつけるだけでなく、「なぜ必要か」を丁寧に説明することで、納得感が生まれます。
システム面の整備と合わせて、社員との信頼構築がセキュリティ強化の近道です。
情シス「あるある」を改善して業務の負担を軽減しよう
情シスの「あるある」は、業務の幅広さや人手不足といった構造的な課題が背景にあるでしょう。しかし、業務の見える化や他部署との連携強化、セキュリティ教育の工夫などで、改善の糸口は必ず見つかります。小さな対策を積み重ねて、負担の少ない働きやすい情シス環境を目指していきましょう。
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