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人事の年収は?平均の金額や年収アップに必要なことを解説

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/07/18

「人事で年収アップしたい」「人事の平均的な年収ってどれくらい?」、人事で働いている人は、自分の年収が高いのか低いのか、将来どれくらいの年収になるのか気になる人は多いのではないでしょうか。この記事では人事の平均年収や年収アップに必要なポイントについて解説します。この記事を読めば、5年後10年後の将来像についてイメージでき、自分のキャリアパスについて明確にすることができます。

目次

「人事で年収アップしたい」「人事の平均的な年収ってどれくらい?」、人事で働いている人は、自分の年収が高いのか低いのか、将来どれくらいの年収になるのか気になる人は多いのではないでしょうか。

この記事では人事の平均年収や年収アップに必要なポイントについて解説します。この記事を読めば、5年後10年後の将来像についてイメージでき、自分のキャリアパスについて明確にすることができます。

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人事の平均年収はどれくらい?

人事の平均年収を集計した政府統計はなく、求人サイトなどが独自に調査したデータがあります。

年齢

人事職平均年収

民間給与実態調査平均年収

20代

396万円

352万円

30代前半

453万円

441万円

30代後半

496万円

494万円

40代

600万円

476万円

50代

696万円

502万円

人事の給与には大きな特徴があります。それは、20代から30代の平均年収の上がり幅が大きいことです。それは、人事部という専門性の高さであること、経験値が重要視されるため、年齢が上がるにつれて年収が高くなる傾向にあるからです。

また、30代から40代にかけては会社組織の中心としてマネジメントなどのさまざまな仕事を任されることが増えてきます。係長や課長などの役職に就くことが増えるのもこの時期です。管理職に就くことで、さらに年収が大きく伸びてきます。

人事部の男女比は半々くらいで、女性が活躍している人が多い部署ではありますが、平均年収は男性と女性では差が出てきます。なぜなら、女性の方が男性に比べて、出産や子育てによるキャリアの中断や、それにともなう時短勤務や非正規雇用などの雇用形態の変更などがあるからです。

いずれにせよ、人事は国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」から見ても、平均年収は上回っており、年齢が上がるにつれて平均年収は上がっていきます。自身のキャリアプランに沿って目標を達成していけば着実に年収アップできる職種と言えるでしょう。

人事の仕事内容

人事の仕事は組織の人材を管理することです。人事の仕事内容といっても業務の幅は広く、大きく分けると5つになります。詳しく解説します。

人材の採用・雇用の管理

人材の採用・雇用管理は、会社の経営計画に基づき、自社に適している人材を募集し、採用活動を行います。中途・新卒の採用業務は分かれていることも多く、新卒は人事、中途は配属予定のある部門が選考を担当し、事務手続きのみ人事が関わるというケースもあり、パターンはいろいろです。

採用後の配属先の決定、配置転換、給与の改定、昇進・降格といった処遇の決定などの権利はすべて人事が持っています。

人材の育成

人事は従業員のスキルや能力向上のために教育研修制度の企画立案から実施までを担当します。具体的には、新入社員研修や中堅社員研修、管理職研修などさまざまです。企業によっては人事部という部署ではなく、教育研修専門の部署が設けられていることもあります。また、研修の企画立案は人事が行い、研修の講師はアウトソーシングを活用したりもします。

会社の経営理念を実現し、業績を向上させていくうえで、従業員のスキルアップを図ることは人事に課せられた重要な使命です。

人事評価

人事は、評価制度に基づいて、社員の働き方から能力や業績の成果を評価し、評価制度の運用を行います。具体的には、面談や自己評価のアンケート、実績をもとに評価をおこない、その評価に基づいて昇給や昇格、配置転換の決定をします。

人事評価制度は透明性、公平性を持ち、社員を正当に評価するためのものです。適切な評価をフィードバックすることで従業員の意欲形成に役立ち、従業員のキャリア形成へのきっかけと繋げることもできます。

人事戦略・人事制度の企画

人事企画は、会社の経営目標を達成するため、社員の持っている能力を最大限に引き出し、適正に評価する環境づくりなどを行います。たとえば、「採用方針の決定」、「人材を適材適所に配置」、「評価・待遇の決定」などです。社員のモチベーションを高めながら、経営目標に向かってさまざまな人事戦略を立てていきます。そのため、社内環境の成り行きを握る重要な仕事であり、一定以上の人事経験が必要になるため、上流の業務であると言えます。

労務管理

労務の仕事は、従業員が安心して働くための環境づくりです。具体的には、

  • 従業員の勤怠管理
  • 給与計算
  • 健康保険や厚生年金、雇用保険、労災の手続き
  • 健康診断、福利厚生、安全衛生管理
  • 社内環境の整備、運営管理

ほかにも、労務が従業員の働き方をマネジメントするうえで、昨今とくに注視すべきことは、「メンタルヘルス(心の健康)」です。2019年に労働基準法が10年ぶりに改正され、適切な労働時間管理、メンタルヘルス対策を行うことが重要とされ、ますます労務は責任の重い仕事となっています。

人事で年収を上げるために必要なこと

人事の業務は幅広く、雇用契約や社会保険に関する制度・法律の知識など専門的な知識が必要です。そのため、企業の規模や地域差にもよりますが、年齢が上がり、経験値が増えることで徐々に年収も上がっていくでしょう。ここでは、人事で年収をあげるために必要なポイントを3つ解説します。

業務の幅を広げる

人事で年収を上げるには業務の幅を広げることを考えてみましょう。企業規模にもよりますが、採用業務、教育・研修業務、労務業務など、分野ごとにセクションを区切り、従業員は決められたそれぞれの分野だけを担当している場合があります。今行っている業務の知見や経験を深めるためには、上流業務を行っていくと良いでしょう。

<採用業務を行っている場合>

`採用業務を行っている人は、計画立案・採用の予算管理、広告の媒体選定、面接官などの仕事に携わるようになると良いでしょう。採用活動には、労働基準法や男女雇用機会均等法などさまざまな法令が関わってくるため、そういった専門的な知識を高める必要があります。また、社内の職種や業務内容を正しく理解し、現場の社員がいない場面でも応募者に正しく業務内容を説明し、質問に対応します。そのため、会社のことをより深く理解する必要もあるでしょう。`

<教育・研修業務を行っている場合>

`教育・研修業務を行っている場合は、研修企画・社内講師など企画業務に携わると良いでしょう。企業のビジョンを実現するために、必要な人材を育成し研修を行うことは重要な仕事です。研修の企画から実際の研修の開催、研修の講師、研修後の社員のアフターフォローまで、一連のことを行うことができれば上流と言えるでしょう。`

<労務業務を行っている場合>

`給与計算や社会保険の業務を行っているのであれば、より従業員数の多い企業を目指し、労務業務を担当すると良いでしょう。採用業務の仕事が一部の社員を対象に仕事をするのに対し、労務の仕事は社員全員に行います。そのため、労務の転職では在籍していた企業規模や従業員数が重要視されることがあります。労務業務の経験から従業員規則などの制度運用や企画にも携わることができるでしょう。また、社会保険労務士の資格を取得することができれば、さらに労務のスペシャリストとして活躍することができます。`

最後に、部署内で担当していない分野に配置換えを会社にお願いしてみるのも手です。違う分野を担当することで、知見や経験が増え、人事として貴重な人材になることができます。

資格を取得する|おすすめ資格5選

人事関連の資格を取得することは、年収アップに繋がります。それだけでなく、仕事の幅を広げ、自身のキャリアアップの大きな武器になります。また、勉強の過程で実務に役立つ専門的な知識を身に付けることもできます。ここでは、おすすめの資格を5つご紹介します。

社会保険労務士

社会保険労務士は、社会保険や労働関連の法律の専門家として人事や労務管理を行う国家資格です。試験は毎年1回実施されており、勉強時間は800〜1,000時間、合格率は7~9%前後の難関資格となっています。

企業で働く従業員は、労働環境や自身の雇用契約について、疑問や不満を感じることがあります。そんなとき、人事部が相談を受けたときに大いに役立ちます。社労士は、労働関係や社会保険のスペシャリストであるため、社員からのそのような疑問や相談に適切に回答することができます。専門的な知識があれば、従業員からの質問を受けた場合でも、調べる時間もかからずすぐに対応することができますし、万が一誤った情報を伝えるということも防ぐことができます。社労士の資格を持っていれば、社員からだけでなく、社外の信用を得ることもできます。昨今、企業はより良い労働環境整備が求められており、社労士資格を持っていることは、しっかりした会社であるというアピールにもなります。

産業カウンセラー

企業で産業カウンセラーとは、心理学的な手法を用いて従業員たちが抱える問題を自らの力で解決できるようにサポートする仕事です。

一般社団法人日本産業カウンセラー協会が主催・認定している民間資格になります。試験は毎年2回実施されており、勉強時間は200時間程度で、合格率も70%前後となっています。

産業カウンセラーの役割は、多岐にわたりますが、その中でもメンタルに問題を抱えている従業員と向き合い、健康的に働けるようサポートすることです。また不調者のサポートだけでなく、メンタルヘルスの不調予防や休職中の従業員への職場復帰支援、高ストレスの従業員へのフォローなどです。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントとは、学生や求職者、従業員などに対し、キャリアに関する悩みの相談に応じて、適切なアドバイスや指導を行うための国家資格です。厚生労働省認可の養成講習を修了する必要があり、勉強時間は250~350時間程度で、合格率は50~60%です。

2016年より始まった比較的新しい資格です。試験は学科と実技試験があり、5年ごとに更新が必要です。人事担当者がキャリアコンサルタントの知識を身に付けることで、従業員のキャリアに関する適切なアドバイスをすることができます。

人事総務検定

人事総務検定は、人事総務のスペシャリストとして必要なスキルを持っていることを証明できる資格です。

一般社団法人人事総務スキルアップ検定協会が主催し、LECが実施している民間資格となります。人事総務部の知識や実務能力を評価する試験であり、試験には「3級(担当者レベル)」「2級(主任レベル)」「1級(課長レベル)」があり、3級は難易度が低く、比較的取りやすい資格です。

メンタルヘルス・マネジメント検定

メンタルヘルス・マネジメント検定は、大阪商工会議所が所管する民間の資格です。メンタルヘルスに関する基礎的知識を持っていることを証明できる資格であり、「I種(マスターコース)」「II種(ラインケアコース)」「III種(セルフケアコース)」の3つのコースがあり、Ⅲ種は難易度が低く、10~20時間程度の勉強時間で取得することができます。

転職する

次に、転職による年収アップです。転職先によって年収アップに繋がる可能性は大いにあると言えます。業務の幅が広がり、より専門的な知識や経験が深まれば、高収入へと繋がる傾向があります。また、語学力が求められ、グローバルな働き方を期待するなら外資系企業への転職も有効であり、国内企業よりも高収入かつキャリアアップの機会になるでしょう。

人事の転職で年収1,000万は可能?

人事の転職で年収1,000万円は可能なのでしょうか。求人サイトを見てみると、年収1,000万円の求人はあります。しかし、スキルや経験が必要であり、人事部長など管理職や将来の執行役員候補生としての採用が多くなります。人事の専門的な知識だけでなく、英語力やマネジメント能力なども必要です。また、これまでの経験を活かしてコンサル職に転職するなど、人事の転職で1,000万円は決して夢ではありません。

人事に向いている人の特徴

人事の仕事に就く際、どんな人が向いているのでしょうか。主に以下のような人です。

会社の機密事項を守れる人

人事は従業員の個人情報や企業の機密情報に触れる機会がたくさんあります。例えば、社員の給料や評価、異動や降格の情報、役員の報酬、リストラ予定の社員の情報などです。これらの情報を簡単に口外してしまうと、社員の不信感やトラブル発生の原因になります。情報漏えいは企業の信用失墜にも関わることであるため、口の堅い人が向いているでしょう。

コミュニケーション能力が高く、人間観察力がある人

人事は採用活動などで学生や求職者、従業員などと関わる機会がたくさんあります。そのため、コミュニケーション能力は必須と言えます。また、採用での面接、従業員の評価や配属先の決定など、社員の能力や適正を見極めて1人ひとりに向き合うため、人に興味を持ち、相手を理解しようとする人間観察力も必要です。

縁の下の力持ちとして働ける人

人事の仕事はデータ入力や管理、資料の作成や保管、情報収集など地道な事務作業が多いです。また、従業員を成長させ、サポートする仕事ではありますが、その成果は人事ではなく、本人や上司の評価に繋がる傾向にあります。そのため、人のために動くことができ、そしてそれを喜びとして考えられる人が向いていると言えます。

人事に向いていない人の特徴

次に、人事に向いていない人の特徴について解説します。

我が強く、自己主張が強い人

人事ではさまざまな人と協力しながら業務を行います。自分の意見を主張し、押し通そうとしてしまうと、周囲との軋轢を生むことになり、円滑に仕事を進めることができません。自分の意見を持つことは大切ですが、何が何でも意見を押し通そうとしてしまう姿は、協調性のない人に見えてしまいます。そういった行動をする人は人事に向いていないと言えます。

責任感に欠けている人

どの仕事に置いても責任感は必要ですが、特に人事においては、従業員の個人情報や会社の機密事項など重要な情報を扱うことから、非常に責任の重い仕事です。また、採用活動においては人の人生の選択に大きく関わっていく仕事であるため、プレッシャーやストレスを感じてしまう人は向いていないでしょう。

すぐに成果や結果を求める人

すぐに成果や結果を出そうとする人には向いていません。なぜなら、人事の仕事はすぐに結果が目に見えることは少なく、長期スパンで進めていくことが多いからです。たとえば、採用活動において、採用した人材が自分の会社にマッチしているか、活躍することができているかなどは2〜3年で分かるはずはありません。つまり、中長期的な視点で達成感ややりがいを感じる仕事になるため、短期間で結果を求めたい人には向いていません。

人事の年収アップに必要なスキルを身につけよう

人事での年収アップは大いに可能です。特に、30代から40代になると年収は徐々に上がっていく傾向があります。それは、人事は専門的な知識が必要であり、経験値がものをいうためです。そのためには、自分に足りないと感じるスキルを身につけ、業務の幅を広げていくことが必要です。人事は会社経営の中核を担っており、また人との関わりが多い仕事です。企業や従業員の成長に貢献することは大きなやりがいとなるでしょう。人事業務を極めることで唯一無二の人材になれるように頑張ってください。

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