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ビジネスコンプライアンス検定の難易度は?勉強方法や身に付くスキルを解説

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/07/13

企業の法令意識向上のため、自らビジネスコンプライアンス検定の受験を考えている担当者は少なくなさそうです。合格までの勉強時間や身につくスキルを理解し受験すれば、企業の担当者としてよりパフォーマンスを発揮できるでしょう。この記事では、ビジネスコンプライアンス検定の難易度や学習方法、受験で身につくスキルについて解説します。

目次

企業の法令意識向上のため、自らビジネスコンプライアンス検定の受験を考えている担当者は少なくなさそうです。合格までの勉強時間や身につくスキルを理解し受験すれば、企業の担当者としてよりパフォーマンスを発揮できるでしょう。

この記事では、ビジネスコンプライアンス検定の難易度や学習方法、受験で身につくスキルについて解説します。

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コンプライアンスが注目される背景

近頃は企業コンプライアンスのあり方が、会社の評判を大きく左右する事例は少なくありません。従業員の不祥事や、オーバーワークによる健康被害などの話題は瞬く間に世間に広まります。コンプライアンスにおけるトラブルは、企業がルールを理解し従業員に教育することで防げる事例が多いものです。コンプライアンス担当者が法令について正しく取り組みを行うことで、企業全体の意識が高まると考えられます。

ビジネスコンプライアンス検定とは

ビジネスコンプライアンス検定とは、企業で求められるコンプライアンスについて知識を問う試験です。主催はサーティファイという団体のコンプライアンス検定委員会で、2005年に初めて試験が実施されました。

コンプライアンス検定委員会は、コンプライアンスを「社会的要請に応えること」としています。社会的要請とは、法令が定められた背景にある人々の困り事と解釈して良いでしょう。企業がどれだけ社員に対してコンプライアンス教育を行っても、法令を守る理由を理解してもらえなければ根本的な意識改革には繋がりません。

社員に対して法令を守るべき理由を社会的背景と絡めて伝え続ければ、従業員は自ら考え行動するようになります。ビジネスコンプライアンス検定は、コンプライアンスを表面的な部分だけでなく社会的背景から理解し企業運営に役立てたい人におすすめです。

初級と上級がある

ビジネスコンプライアンス検定は初級と上級に分かれており、それぞれ出題内容が異なる試験です。以下に、等級ごとの試験方式や時間を示しました。

等級

試験方式

試験時間

初級

マークシート

60分

上級

マークシート+記述

120分

初級はコンプライアンスの基礎的な考え方や法律知識、シーンに応じた判断基準についての出題です。コンプライアンスについて一から学びたい人や、まずは全体像を把握したい人に向いているでしょう。上級は、企業でコンプライアンスを進めていく人のためのハイレベルな知識が出題されます。初級よりもさらに踏み込んだビジネスシーンで、どのように立ち回るべきかを問われる内容です。

難易度は決して高くはない

ビジネスコンプライアンス検定全体の合格率は約60%ほどであり、難易度は決して高いわけではありません。等級ごとに合格ラインが設けられており、初級で全体の65%、上級で70%正答すれば試験に受かります。基本を着実に押さえつつ、間違えた部分を繰り返し練習すれば合格ラインに近づけるでしょう。

また、検定合格に必要な勉強時間も初級で20時間、上級で40時間ほどとそこまで多い設定ではありません。社会人の場合1日1時間ずつ勉強すれば、上級であっても1ヶ月半で試験にチャレンジできる計算です。

ビジネスコンプライアンス検定がおすすめの対象者

ビジネスコンプライアンス検定の概要を理解したところで、試験の対象者が気になる人も多そうです。広い層を対象にしている上、企業上層部にもおすすめな試験と言えるでしょう。

就活生

ビジネスコンプライアンス検定は、これから社会に出る就活生にも向いている試験です。学校を卒業して就職すると、どの企業であってもコンプライアンスがついて回ります。社会人として守るべき法令を学生のうちに勉強しておくと、職場で自身の身を助けることにも繋がるでしょう。また、コンプライアンスはこれからの組織運営で欠かせない考え方であり、社員一人ひとりが意識すべき事柄です。検定に合格すると、就活で組織人としての基礎力が備わっているとのアピールになる可能性があります。

法務としてキャリアアップしたい人

ビジネスコンプライアンス検定は、法務へのキャリアアップを目指す人にもおすすめです。近頃、多くの企業で社員の不祥事や顧客情報の漏洩などのトラブルが絶えず、社内法務の重要性が高まっています。ビジネスコンプライアンス検定は、法務で重要とされる倫理観についても触れる試験です。初級の受験からスタートし、ゆくゆくは上級にチャレンジするとコンプライアンスを進めていく立場としての知識の土台を作れるでしょう。

経営者や独立や開業を目指す人・フリーランス

経営者や独立を目指す人、フリーランスにとってコンプライアンスへの理解は事業の存続に深く関わります。企業のトップがコンプライアンスに対して正しい知識を持っていないと、最悪のケースでは経営破綻に繋がりかねません。企業トップがコンプライアンスの概要を理解した上で、従業員に対してどうアプローチするかが重要となります。フリーランスであっても、取引先から不利益を被らないために正しい法令知識を持っておく姿勢が必要です。

ビジネスコンプライアンス検定を勉強するメリット

ビジネスコンプライアンス検定を勉強すると、実社会でどのようなメリットがあるのか気になるところです。試験の合格だけを目標にするのではなく、知識の具体的な活用イメージを持つとより学習が捗るでしょう。

業務では得られないコンプライアンスの知識を習得できる

ビジネスコンプライアンス検定を受験すると、実務では得られない知識を習得できます。企業に就職すると、コンプライアンスについてある程度の内容を学べることは事実です。しかし、普段の業務で触れるコンプライアンスは、所属する部署で用いられる内容に限られます。検定の学習を行うと、今まで触れて来なかったコンプライアンス全般の知識について習得が可能です。コンプライアンスの全体像がわかると、社会で起こるさまざまな問題について自身で考えられるようになるでしょう。

幅広い業種で活躍が期待できる

近頃はどの分野でもコンプライアンスが注目されていることから、検定に合格すると幅広い業種での活躍が期待できます。特に積極的に検定を取得したいのは、銀行や保険会社など金融関係に就職する人たちです。近頃のITを取り入れた新しい金融システムには、今までとはまた別分野の法知識が求められます。法人や個人からの信用で成り立っている金融業は、検定でのコンプライアンス理解がより一層重要視されるでしょう。

職種によってはアピールしやすい

ビジネスコンプライアンス検定の合格実績は、職種によってはアピールしやすい肩書きです。企業内法務やコンプライアンス窓口を担当する総務、銀行や保険会社などの金融業界などが当てはまります。ただ、就職する企業や担当部門によって、求められる法令知識のジャンルは異なるものです。あらかじめ就職先や異動部署が決まっている場合は、求められる法令分野を調査してから学習に取り組むと合格後により知識を活用しやすいでしょう。

ビジネスコンプライアンス検定のおすすめ勉強法

ビジネスコンプライアンス検定を目指す前に、おすすめの勉強法についても知っておきたいところです。代表的な勉強法は3種類あり、主催団体の公式ホームページからもアクセスできる内容なので必ずチェックしましょう。

公式問題集や参考図書を利用する

検定を主催するサーティファイ出版の、公式問題集や参考指定図書の利用がおすすめです。公式問題集は初級と上級に分かれており、それぞれ3〜5回分の過去問が掲載されています。過去問題を何度もリピートして解き、つまずく部分を集中的に練習すると苦手分野を克服できるでしょう。また、さらに理解を深めるためには、問題集のサポート教材である参考指定図書を利用するとより試験対策を強化できると考えられます。

コンプライアンスオープンセミナーに参加する

試験問題を超えた内容への理解を深めたい人は、コンプライアンスオープンセミナーへ積極的に参加しましょう。コンプライアンスオープンセミナーとは、検定の主催団体サーティファイが企画する、法令のプロによる講演会です。弁護士や公認会計士などのリスクマネジメントのプロが、今起こる社会問題や対処法について解説します。年に一度行われ、会場への来場はもちろん、ウェブからの参加も可能です。

アプリを利用する

ビジネスコンプライアンス検定の学習は、スマホアプリからも簡単に行えます。『模擬検』は、ビジネスコンプライアンス検定をはじめとしたさまざまな試験の過去問題に取り組めるアプリです。過去問題は購入により使用可能になりますが、無料サンプルも用意されているのでお試しでの利用もできます。出題は2〜5択の選択式でタイマー設定もできるため、空き時間を使って自分のペースで学習を進められるでしょう。

ビジネスコンプライアンス検定を受けて企業活動に役立てよう

ビジネスコンプライアンス検定は、これから企業で重要視されるコンプライアンスについて知識を体系的に理解できる試験です。社会人でも働きながら取得を目指せる資格なので、企業のコンプライアンス担当者はぜひ受験し企業活動に役立てましょう。

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