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簿記検定の種類と難易度|簿記の資格を取得するメリットや活かせる仕事を紹介!

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/07/23

簿記検定は就職や転職に役立つと考え、興味を持っている方も多いでしょう。簿記検定にはいくつかの種類や区分があり、それによって転職などに対する影響度も変わります。 この記事では、簿記検定のレベルや、試験内容、受験資格、勉強方法などを解説します。あわせて簿記検定取得者の年収や、資格取得のメリットなどにも触れますので、参考にしてください。

目次

簿記検定は就職や転職に役立つと考え、興味を持っている方も多いでしょう。簿記検定にはいくつかの種類や区分があり、それによって転職などに対する影響度も変わります。

この記事では、簿記検定のレベルや、試験内容、受験資格、勉強方法などを解説します。あわせて簿記検定取得者の年収や、資格取得のメリットなどにも触れますので、参考にしてください

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簿記検定ってどんな資格?

簿記検定には4種類があります。それぞれ主催者が違い、中でも日本商工会議所が主催する日商簿記が最も規模が大きく、知名度が高い試験です。

以下に、簿記検定の種類と概要について一覧で紹介します。

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簿記検定の種類

簿記検定の種類

日商簿記

全商簿記

全経簿記

日ビ簿記

検定名

簿記検定試験

簿記実務検定試験

簿記能力検定試験

簿記能力検定試験

主催者

日本商工会議所

全国商業高等学校協会

全国経理教育協会

日本ビジネス技能検定協会

対象

一般社会人

商業科・商業高校の高校生

社団法人全国経理教育協会が主催する経理・会計専門学校の学生

一般社会人

1級・2級・3級・簿記初級・原価計算初級

1級・2級・3級

上級・1級・2級・3級・基礎

1級・2級・3級

簿記試験4種類それぞれの概要は、上記のようになっています。これらの中でも、就活や転職活動でのアピール材料にするなら日商簿記がおすすめです。そもそも一般社会人向けの簿記試験は日商簿記と日ビ簿記の2種類で、そのなかでも難易度や信頼度が高く、実務ですぐに役立つのは日商簿記だからです。

日商簿記、とりわけ2級以上を取得していると、実際に経理部門など、会計に関する現場で働けるスキルがあるとみなされます。簿記の全体像を把握できるため、企業の経営状態を理解し、改善方法を見出す能力があることを証明できる資格です。

日商簿記は年に3回試験が行われます。一般社会人向けといっても決められた受験資格はないので、どんな人でも受けることが可能で、実際に学生にも人気の資格です。

日商簿記のレベル区分

日商簿記のレベル区分は、1級、2級、3級、簿記初級、原価計算初級の3種類です。このうち3級まではいわば基礎レベルであり、2級と1級は就活や転職の際に資格としてアピールできる実務レベルとして、履歴書に記載できます。

日商簿記のレベル区分について以下の表でまとめて紹介します。

簿記のレベル

科目

対象者

難易度

1級

商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算

大企業経営者、会計指導者

合格率10%前後

2級

商業簿記、工業簿記

中小企業経営社、会計主任

合格率合格率15%前後

3級

商業簿記

中小企業経理部、一般記帳者、営業・管理部門

合格率45%前後

初級

商業簿記(入門)

商業簿記入門者

合格率50%前後

原価計算書初級

工業簿記(入門)

工業簿記入門者

合格率90%前後

日商簿記検定の概要

日商簿記検定は通常、1級は年に2回、2級・3級は年に3回実施されます。2022年度の場合、1級は6月12日と11月20日、2級・3級は2023年2月26日にも試験があります。ここでご紹介したのは「統一試験」と呼ばれるペーパーテストの日程で、2級と3級はインターネット用の試験会場で随時受験できる「ネット試験」も選択できます。

一方、簿記初級と原価計算初級に関してはネット試験での実施となっており、試験会場が随時おこなうか、統一試験日として毎月第3金曜日を試験日としている会場もあります。具体的な実施日については試験会場ごとに確認と申込が必要です。

日商簿記試験の試験方式は記述式です。「統一試験」の場合はすべて筆記ですが、「ネット試験」の場合は勘定科目の選択など、一部の問題がプルダウン選択式となっています。

難易度

日商簿記検定の難易度は、級によって大きく異なります。簿記検定の難易度について、他の資格と比較しながら以下の表で紹介します。

資格の種類

合格率

勉強時間

簿記3級

約45%

約100時間

簿記2級

約15%

約300時間

簿記1級

約10%

約600時間

公認会計士

一次試験約20%

約3,000時間

宅建士

約15%

約350時間

税理士

約10%

約3,000時間

医師免許

約90%

5,000時間以上※

弁護士

約40%

約6,000時間

このように合格率も勉強時間も、資格の種類によってさまざまです。勉強時間が多く、合格率の低い税理士などと比べると、簿記はまだ難易度が低い……とみる人も多いかもしれません。ただ簿記検定は税理士試験のたたき台となるものと考えることもできます。日商簿記1級に合格すると、税理士試験の受験資格が得られるためです。

総じて受験者レベルが高い医師免許や弁護士試験などは除き、他の資格と比べても簿記はチャレンジしやすいといえます。日商簿記は難しいという人もいますが、ぜひ挑戦してみましょう。

受験資格

日商簿記検定には、受験資格の規定がありません。簿記検定を受けることが初めてでも、履歴書に書けるレベルである2級を受験することができます。

また日商簿記検定は一般社会人向けとされていますが、学生が受験しても問題ありません。

簿記検定のペーパーテストは、午前中に3級、午後に2級が実施されています。受験資格が必要ないため、同じ日に2つの級を同時受験する人も少なくありません。簿記3級をまだ持っておらず、2級合格を目指して勉強している方は、同日受験を検討しても良いでしょう。

試験内容

日商簿記の試験内容と範囲は、以下のとおりです。

簿記検定の試験内容

簿記検定のレベル

試験内容・範囲

3級

商業簿記60分・3題以内

2級

商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)90分・5題以内

1級

商業簿記・会計学90分、工業簿記・原価計算90分

3級から2級、1級と、試験範囲が増加し、試験時間も大きく変わります。詳細な試験範囲は、日商簿記の公式ホームページに一覧表で示されていますので、あわせて参照してください。

参照:『簿記検定試験出題区分表』https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/exam-list

勉強方法

日商簿記の合格に必要な勉強時間は、3級で約100時間、2級で約300時間、1級では約600時間ほどといわれています。

例えば日商簿記2級を受験する場合、1日3時間勉強するとして、3ヵ月と10日がかかる計算です。これは独学で毎日勉強をできた場合ですが、実際には理想通りにいかず、勉強をできない日もあるため、もう少し期間が長引くと考えたほうが良いでしょう。しかし独学で試験に合格する人もいます。

効率良く勉強しようと思ったら、資格スクールや資格の専門学校に通って勉強をする方法もあります。スクールに通った場合は、3級合格までに1~2ヵ月、2級で4~8ヵ月、1級で6ヵ月~1年半ほどの時間がかかるというのが通説です。

簿記の効果的な勉強方法は、例題を解くこと、過去問を解くこと、これらを繰り返すことです。計算機を使いこなしながら確実に正答が出せるよう反復し、苦手をつぶしましょう。

簿記検定が活かせる仕事

簿記検定は、2級以上では簿記の基礎のみならず、実務レベルにより近い内容を修得できる資格です。そのため、簿記2級以上の資格保有者は、一定以上の知識を持っており、早い段階で企業の戦力になる人材とみなされます。つまり、簿記2級以上の資格を持っていると、転職や就職に有利になるメリットがあります。

簿記2級が活かせる仕事を以下に紹介します。

【簿記2級以上が活かせる仕事】

  • 中小企業の経理部
  • 会計事務所
  • 保険会社
  • 証券会社
  • 銀行
  • 資格スクールの講師
  • 経営コンサルタント

簿記検定取得者の年収相場

簿記2級以上を持っていると、年収の面でも有利になることがあります。簿記2級以上取得者の年収相場について、年齢別にまとめると以下のようになります。

年代

20代

30代

40代

2級

〜500万円

350~600万円

600万円~

1級

―万円

―万円

―万円

簿記2級以上を取得後、実際の実務経験を積むごとに年収は高くなります。簿記1級取得者に関しては、現状、年齢別の統計情報がありませんが、実際の求人内容を確認すると年収500万円以上となることが一般的で、一例では650万円、750万円、800万円といった求人も見受けられました。

経理企画職の求人は転職エージェントなどが預かっており、一般公開されていないものも多くあります。簿記1級取得者の年収は1,000万円を超えることもあり、年齢情報はないものの、高収入が期待できることは間違いないでしょう。

簿記検定を取得するメリット

簿記検定を取得するメリットには、以下のようなものがあります。

簿記検定を取得するメリット

  • 転職に有利
  • キャリアアップしやすい
  • 幅広いビジネス知識が身に付く
  • 年収アップしやすい

それぞれについて解説します。

転職に有利

簿記検定、とりわけ2級以上を取得しておくと、実務レベルの簿記および会計の知識があるとみなされるため、転職に有利です。

簿記2級以上の資格は経営管理に役立つため、ただ帳簿を作成するだけでなく、経営に対してアドバイスできる立場になれることを示しています。経理の立場から、経営に的確なアドバイスが欲しいと考える企業も多いことから、簿記2級以上取得者の転職市場価値は高い傾向にあります。

経理、会計分野における未経験からの転職には、未経験者でも即戦力になれる人材とみなされるため、特に有利に働くでしょう。

キャリアアップしやすい

簿記検定2級以上を取得しておくと、キャリアアップや昇格につながりやすくなります。簿記検定は、経理の観点から会社経営を見られるようになる資格で、経理の管理職になることもできますし、自分自身が経営者になるとしても役立つためです。

実際、簿記検定2級以上の取得者は、会社に在籍しながら経理主任、最高財務責任者(CFO)などへキャリアアップしていくことがよくあります。あるいは、経営企画、会社役員といった、経営陣の道を目指すこともあるでしょう。中小企業で経理職を経験した後、これを足がかりに大企業の経理職へとステップアップする人もいます。

一方、簿記検定の上位資格には税理士、公認会計士などがあります。これらの資格を取得し、開業したり、税理士法人などに転職したりすることも可能です。

幅広いビジネス知識が身に付く

簿記2級以上の資格があると、幅広いビジネス知識が身に付くでしょう。

とりわけ経営状態に関する知識は豊富になります。企業の経営状態は、簿記の有資格者が財務諸表を見ればすべて把握できます。さらに、簿記の書類と数字から、企業の取引そのものが見えてくるのです。

簿記に関する知識があれば、経理職以外の仕事をしていたとしても、自分がどのように企業の利益に貢献しているかを把握できます。「自分の仕事が、財務諸表のどこに、どう記録されるか」という目線をもつことで、ロスを減らし業績アップにつながるでしょう。

また、自社の強みや、問題点を財務諸表から把握できるのも、簿記有資格者ならではの視点です。競合企業と比べて、企業のどの分野が強みになっているかを知れば、さらにそこを強化したり、弱点を補ったりできるでしょう。

年収アップしやすい

簿記2級以上の資格を取得している社員に対して、資格手当などを設けている企業も多いため、年収が上がりやすくなります。資格を携えて転職したとしても、さらに好条件の会社があれば再度転職することもできるでしょう。実務経験が増えれば、その分好条件での転職が可能になります。

また簿記2級以上をとったことによって仕事の幅が広がり、新たな地位を手に入れることで年収アップすることもできます。転職をしなくても経理職の一般社員から管理職へ、さらに上位の経営企画職へと活躍の舞台が広がれば、役職手当などがつくこともあり、その分年収も増えるでしょう。

経理職への転職先を探すならSYNCAがおすすめ

日商簿記2級以上の資格を取得したら、ぜひ経理や会計の転職先を探してみてください。もちろん、資格をすでに取得できている場合は、好条件での転職先を探すチャンスです。よい転職先を見つけるなら、条件のよい案件が集まる転職サイトを使うことも欠かせません。

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まとめ

社会的にも信頼性の高い日商簿記の資格は、2級以上で履歴書に記載でき、実務レベルの経理スキルを証明できます。簿記2級以上の資格があれば、即戦力として期待され、未経験であっても転職が有利になります。経理職の経験があれば、さらに良い条件で転職することも可能でしょう。

簿記の資格は、さらに上位職へのキャリアアップを叶える資格でもあります。受験資格は設定されていないため、誰でも受けることができます。難易度はやや高いといわれていますが、しっかり準備すれば、独学で合格を勝ち取ることも十分に可能です。経理分野での就職、転職、キャリアアップに興味のある方は、ぜひ日商簿記2級以上を取得し、自分のキャリアに役立ててください。

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