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ファイナンシャルプランナー(FP)とは|資格を取得するには?

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/07/13

最近よく耳にするようになった「ファイナンシャルプランナー」という職業をみなさんはご存じでしょうか?お金回りの知識や資産計画を行う仕事のファイナンシャルプランナーですが、実は多くの人が「ファイナンシャルプランナーってなに?」「ファイナンシャルプランナーにはどうやってなれるの?」と詳細を理解できていないでしょう。そんなお悩みを解決するために、ファイナンシャルプランナーについて解説をします。本記事ではファイナンシャルプランナーになるために必要な資格についても解説をしているので、参考にしてみてください。

目次

最近よく耳にするようになった「ファイナンシャルプランナー(FP)」という職業をみなさんはご存じでしょうか?

お金回りの知識や資産計画を行う仕事のファイナンシャルプランナーですが、実は多くの人が「ファイナンシャルプランナーってなに?」「ファイナンシャルプランナーにはどうやってなれるの?」と詳細を理解できていないでしょう。

今回は、そんなお悩みを解決するために、ファイナンシャルプランナーについて解説をします。本記事では、ファイナンシャルプランナーになるために必要な資格についても解説をしているので、参考にしてみてください。

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ファイナンシャルプランナー(FP)とは

ファイナンシャルプランナー(※1)とは、お客さまが将来掲げている目標を達成できるように、「お金の専門家」として資金計画の指導やアドバイスを行う仕事です。

個人の将来設計や家庭の資産形成など、あらゆる目標に対して、専門的な知識を用いて経済的視点から計画を立て、お客さまの目標を達成するための方法を「ファイナンシャル・プランニング」と言います。ファイナンシャルプランナーは、このファイナンシャル・プランニングの専門家として、お金に関する幅広い知識で、お客さまのライフプランにアドバイスをしていく仕事です。

(※1)参考:日本FP協会「ファイナンシャル・プランナー(FP)とは」

ファイナンシャルプランナー(FP)は独占業務がない

一見、専門知識が必要になるファイナンシャルプランナーは、決められた資格を取得していないと働くことができないと思われがちですが、実は資格がなくてもファイナンシャルプランナーとしてお客さまへのアドバイスをすることが可能です。

ただし、多くのファイナンシャルプランナーは、専門知識を活かして活躍をするために、資格を有している人がほとんどです。資格を有していると、お客さまから信用されやすく、依頼を受ける機会が増えるため、自身のキャリアアップにもつながります。

ファイナンシャルプランナーには、国家資格と民間資格があるので、気になる方は資格について調べてみましょう。

ファイナンシャルプランナー(FP)が扱うテーマ範囲

ファイナンシャルプランナーでは、お金や経済に関する6つの分野について、その専門知識を学びます。6つの分野は、ライフプランニングと資産計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業継承です。

これらの分野は、お金周りの基礎知識、投資についての知識、親族の相続や会社経営など、生活のあらゆる場面で活かせる専門知識になっています。

ファイナンシャルプランナーでは、これら6つの分野について知識をつけることで、お客さまに的確なアドバイスをできるようにします。

ファイナンシャルプランナー(FP)の資格と種類

ファイナンシャルプランナーの資格には、「国家資格」と「民間資格」の2種類あります。試験実施団体は2団体あり「NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(FP協会)」と「一般社団法人金融財政事情研究会(金財)」です。

国家資格では、3級から1級までの試験があり、1級が最も難易度が高い試験といわれています。初めての方は、生活に役立つお金の知識を身につけられる3級から勉強を始めてみましょう。

民間資格では、CFPとAFPの2種類あり、CFPのほうが難易度が高いといわれています。後で詳しく説明をしますが、CFPは国際ライセンスとして独立開業ができるほどのファイナンシャルプランナーの最高峰とも言われているので、ファイナンシャルプランナーを目指す人の資格取得のゴールとも言えるでしょう。

国家資格の『FP技能士』

厚生労働省によると、ファイナンシャルプランナーが技能士と名乗るには、技能検定に合格する必要があるといわれています。

FP技能士は、ファイナンシャルプランナーの国家資格である、3級から1級まであるFP技能士の試験を受ける必要があります。これは、ファイナンシャルプランナーとして仕事をするのに必要な知識を問う国家試験で、3級が最も難易度が低いです。

FP技能検定は、学科と実技の2科目を受検し、合格をする必要がありますが、一度合格すると資格の有効期限がなく、一生使える資格になるのが特徴です。

受験資格

FP技能検定の試験では、各級によって受験資格が異なるので注意しましょう。

FP2級技能検定を受験する場合、必要な受験資格はAFP認定研修の受講修了者、FP3級技能検定合格者、またはFP実務経験2年以上のいずれかに該当する人のみになります。そのため、最初から2級や1級を目指すことができないと認識しておいてください。

自身が必要な資格、狙っている級がある場合は、その級を受けるのに必要な受験資格を確認してから、計画的に勉強を進めるようにしましょう。

試験日・受験料

FP技能検定は、3級から1級までどの級でも年3回(1月・5月・9月)に試験が実施されます。すべての試験日が、学科試験と実技試験の2科目で構成されているため、自身の取得予定スケジュールに合わせて、学習計画を立ててみましょう。

ちなみに、受検料は学科・実技ともに、各3,000円で受験することができます。ほかの資格に比べ比較的安価な値段で受験に望めるのも、FP技能検定の魅力的なポイントなので、気になる方は積極的に受けてみることをおすすめします。

試験内容

FP技能検定では、指定試験機関が2つあり「FP協会」と「金財」で構成されています。FP協会では2級、3級の「学科試験」と「実技試験(資産設計提案業務)」、1級の「実技試験(資産設計提案業務)」を実施しており、1級の学科試験は実施していないので注意してください。

金財では、3級で個人資産相談業務や保険顧客相談業務、2級では中小事業主資産相談業務や生保顧客資産相談業務など、2級では資産相談業務と、専門知識についての検定内容が用意されているため、どのような知識を身につけたいかで受ける申し込み場所が変わるので注意です。

合格発表

FP技能検定の合格は、試験を受けてからおよそ1か月半後に発表をされます。試験後は、模範解答がネット上にアップされるので、自身で自己採点をすることも可能です。

転職や就職活動の際に、FP技能検定の資格を所持していたいと考える人は、試験日から合格発表の日まで意識したスケジュールを立てるようにしてください。

民間資格の『AFP』『CFP』

ファイナンシャルプランナーの資格では、国家資格だけでなく民間資格もあります。

民間資格の「AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャルプランナー)」と「CFP(サーティファイド ファイナンシャルプランナー)」は、どちらも日本FP協会が実施している資格です。日本FP協会は、国際CFP組織であるFPSB(ファイナンシャル・プランニング・スタンダーズ・ボード)にメンバーとして加盟しているのが特徴です。

なぜならば、FPSBは世界各国でCFPの認定試験が適切に行われるよう、監督する役割をになっているからです。そのため、CFPは世界水準の資格といえるのです。

AFPは、FP2級技能検定と同程度の難易度であり、CFPはFP1級技能検定と同程度の難易度と言われています。どちらも2年の有効期限があるため、2年ごとに更新が必要な資格です。

AFP資格の取得方法

AFPを取得するには、FP2級技能検定に合格する必要があります。その後「AFP認定研修(技能士課程)」を受講し、AFP取得に向けて試験を受験することができます。

FP2級技能検定は、FP協会、金財のどちらを受験し、合格していても問題ありません。研修の受講が修了したら、所定の手続きを経てAFP資格認定が受けられるという流れになっているので、いきなりAFPが受験できないということを認識しておいてください。

CFP資格の取得方法

CFP資格は、ファイナンシャルプランナーの最高峰の資格といわれており、お客さまにファイナンシャルプランニングサービスを提供できるプロだということを証明するものになります。

そのため、CFP資格を取得するためには、全6課目に合格後、CFPエントリー研修の受講・修了が必須です。さらに、3年間の実務経験を有していることも必須条件になるため、受験資格から難易度が高い資格です。

CFP資格取得のためには、まずAFPを取得していなくてはいけないので、AFPの受験を先にするようにしましょう。その後、CFPを受け、全科目に合格をした場合、FP1級技能試験の学科試験が免除され、実技試験から受検することができるので、おすすめです。

ファイナンシャルプランナー(FP)の難易度

次は、ファイナンシャルプランナ―になる際の難易度について解説をします。各資格の難易度についてもそれぞれ解説をしているので、参考にしてみてください。

3級FP技能士の難易度

FP協会の発表では、FP3級技能検定の合格率は、学科が70〜80%、実技は80〜90%と言われています。

比較的、ほかの級やAFP、CFPに比べると難易度が低く勉強を始めやすいでしょう。

ただし、ほどであること、金財で実施する試験では、学科が56.00%、実技が50.95%のため、主催団体によって問題の難易度が異なるので注意してください。

これらのことから、全体的な3級の合格率は、学科が約40%〜80%、実技が約40%〜90%と認識しておきましょう。

2級FP技能士の難易度

FP協会の発表では、FP2級技能検定の合格率は、学科が40〜50%、実技は50〜60%、金財では、学科が29.07%、実技が35.14%と言われています。

比較的、金財が実施する試験のほうが難易度が高く、全体的なFP2級技能検定の合格率は、学科が約20%〜60%、実技が約40%〜70%と言われています。

自分が何の知識を専門的につけたいかで、受ける団体が変わってくると思うので、出題内容をしっかりと確認するようにしてください。

1級FP技能士の難易度

FP2級技能検定、3級技能検定に比べると、FP1級技能検定の難易度は非常に高くなります。

学科試験のないFP協会の2023年1月のFP1級技能検定の合格率は、実技が99.0%と発表されています。一方で、金財では学科が10.38%、実技が86.07%と、学科の難易度が大変高いことがわかります。

FP1級技能検定の資格を取得したい方は、学科に注力して勉強を進めることをおすすめします。

AFPの難易度

AFPの難易度は、FP2級技能検定の資格を取得している人であれば、それほど難易度は高くありません。

というのも、AFP自体の受験資格がFP2級技能検定の資格合格が条件として定められているため、FP2級技能検定の資格を取得出来た方であればそこまで苦戦せず資格取得ができると思っていただいて問題ありません。

もしFP2級技能検定の資格を持っていたとしても不安な方は、過去問や参考書を用いて勉強すれば、自信をもって試験に臨むことができるでしょう。

CFPの難易度

CFPとは、ファイナンシャルプランナーの資格の中で、最高峰の資格といわれています。

これは、FP1級技能検定の資格と同等の難易度と考えておいたほうがいいでしょう。CFP試験は全6課目あり、合格率は年度ごとに異なりますが約6〜8%が平均といわれています。

ほとんどの人が1回で合格できることが少なく、長時間勉強をしてやっと取得できる資格だからこそ、価値があるものなので、計画的に勉強スケジュールを立て挑戦をしてみてください。

FP技能士とAFP・CFP資格のどれを取得するべき?

FP技能士の資格は、一度取得すれば更新が必要ないため、生涯使える資格です。中でも、初めて資格を受ける方には、2級をおすすめします。

3級は、お金の基礎知識や個人の資産形成など、自身の生活に役立つ知識ではありますが、ビジネスで活用するとなると若干劣っています。一方で、2級は実戦で役立つ知識やスキルを身につけることができるため、職業としてファイナンシャルプランナーを目指す人は2級取得から目指してみましょう。

その後、1級やAFP、CFPの資格取得に挑戦をし、キャリアアップを目指してみてください。

ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得するメリット

次は、ファイナンシャルプランナーの資格を取得するメリットについて解説をします。資格を持っていることで、就職やキャリアアップにもつながるので、参考にしてみてください。

①就職や転職に有利に働く

ファイナンシャルプランナーの資格を持っていると、お金全般の知識があると評価されます。

ファイナンシャルプランナーの資格は、範囲が広くあらゆる業界で活かせる知識を身につけることができます。例えば、銀行や証券会社、不動産業界や保険業界など、様々な業界で身につけた知識を活かせるので、自分の転職活動の幅を広げることができます。

また、資格を持っていると企業の採用担当者からも「知識があるから即戦力の人材」と評価をされ、面接に通過しやすくなるのでおすすめです。

学生のうちからファイナンシャルプランナーの資格を持っている学生は少なく、就職活動を有利に進めたい学生は、はやめに勉強を始めて就職活動で活かすのもおすすめです。

②キャリアアップになる

企業によっては、ファイナンシャルプランナーの資格を持っていると昇給したり、責任ある仕事を任される場合があります。

ファイナンシャルプランナーの資格を取得することは、決して簡単なことではありません。しっかり勉強をし、資格を取得したということは自分の自信につながるだけでなく、企業からの信頼に信頼にもつながります。そのため、ファイナンシャルプランナーの資格を持っている人に、責任ある仕事を任せる企業や、年収が上がったという事例が多いです。

副業でもファイナンシャルプランナーの資格や知識は活かせるので、自分のキャリアアップのために活かしてみてください。

③自身のライフプランにも役立つ

ファイナンシャルプランナーの資格を持っていると、勉強した知識をいかし、自分の資産形成や投資など、ライフプランを作成することができるようになります。

将来の目標や夢に向かって、いつまでにいくら必要か、子供の教育資金はいくらなのか、マイホームを持ちたい場合住宅ローンはいくら繰り上げ返済をしたほうがいいのかなど、人生においてお金の計画は切り離せません。

このお金の計画を自分でできることは、将来を計画的に且つ安定したお金管理をすることができます。ぜひ、学んだ知識を活かしてライフプランを計画してみてください。

④独立・副業に活かせる

ファイナンシャルプランナーとして独立開業し、家庭のアドバイザーやコンサルとして活躍することもできます。

独立系FPと呼ばれ、企業に属さずに自分でお客さまを探し、アドバイスを行う方法です。独立開業する場合は、ファイナンシャルプランナーとして、不動産、保険、金融商品などを幅広い業務を取り扱うとより効率よく利益を得ることができます。また、仕事をしながらファイナンシャルプランナーとして副業をして稼ぐことも可能です。

いきなり開業はリスクがあると感じる方は、まずは副業から始めてみることをおすすめします。

ファイナンシャルプランナー(FP)の働き方

最後に、ファイナンシャルプランナーとしての働き方について解説をします。主に2つの働き方があるので、自分に合った働き方を見つけてみてください。

独立系FP

独立系FPとは、銀行や保険会社、証券会社といった金融機関に所属しないFPのことを言います。 金融機関との資本関係がなく、完全に独立していることから独立系といい、ファイナンシャルプランナーの7%が独立系と言われています。

独立系FPの特徴は、金融機関との資本関係がないため、商品を販売しなくてはいけないというノルマがありません。そのため、商品の販売よりも、お客さまに合った提案やアドバイスをしっかりできるというのが特徴です。

お客さまから気軽に相談をしてもらいたい、お客さまに合った提案を自ら考えて行いたいという方には独立系FPをおすすめします。

企業内FP

企業FP内は、会社印として保険や金融商品を販売しながらFP関連の業務に携わっていくのが特徴です。ファイナンシャルプランナーの中でも、企業内FPの割合が最も多く、不動産や保険、金融業界に多く存在します。

企業内FPは、自社が扱っている商品をお客さまに提案をするため、自己研鑽やお客さまからの信頼を得やすいです。また企業に属している点で、安定性が高く、一定の収入を確保しながら専門知識を活かした仕事ができるため、初めてファイナンシャルプランナーとして働く方にはおすすめです。

ファイナンシャルプランナーとしてキャリアアップを目指そう

ファイナンシャルプランナーは、お金回りに関する豊富な知識を持ったプロといえます。

これからの時代、投資や資産運用がより注目を集めることが予測されています。今の時点からお金に関する知識をつけておくことで、自身のライフプランにも、仕事にも活かすことができるため、ファイナンシャルプランナーを目指してみるといいでしょう。

ファイナンシャルプランナーとして働かなくても、ファイナンシャルプランナーの資格を勉強しておくことで、ある程度の知識を得ることができ、実生活に活かすことができます。

今回の記事でファイナンシャルプランナーに興味を持った方は、ファイナンシャルプランナーの資格勉強からはじめてみてください。

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