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司法書士資格の難易度|弁護士や税理士資格と比較!合格するためのポイントも解説

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/07/23

司法書士試験に興味があるけど、難易度はどのくらいなんだろう?難関だと聞くけど、どうすれば合格できるんだろう? 司法試験書士試験の受験を検討するとき、まずこのような疑問が浮かぶのではないでしょうか。この記事では、文系国家資格の中でも難関と言われる司法書士試験の難易度について、他資格と比較しながら解説します。 司法書士試験の概要や合格するためのポイントについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

目次

司法書士試験に興味があるけど、難易度はどのくらいなんだろう?難関だと聞くけど、どうすれば合格できるんだろう?

司法試験書士試験の受験を検討するとき、まずこのような疑問が浮かぶのではないでしょうか。この記事では、文系国家資格の中でも難関と言われる司法書士試験の難易度について、他資格と比較しながら解説します。

司法書士試験の概要や合格するためのポイントについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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司法書士の難易度

司法書士の試験は、法律についての高度な専門知識が必要であり、難易度の高い国家資格であると言われています。以下の表は、司法書士やその他の難関資格の合格率を比較したものです(※令和4年度のデータを参照。1年に複数回試験のあるものは令和4年12月現在の直近データを参照)。

資格名

合格率

司法書士

5.2%

簿記2級

26.9%

公認会計士

7.7%

宅建士

17.0%

税理士

19.5%

社労士

5.3%

司法試験

45.5%

ほかの難関資格と比較しても合格率が低いことからも、司法書士試験の難易度を推し量ることができます。合格率は年による大きな違いはなく、年々わずかに上昇していっているものの、依然5%程度の低さです。

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司法書士の難易度が高い理由

司法書士試験は、以下の理由から難易度が高くなっています。

【司法書士の難易度が高い理由】

  • 試験科目が多く広範
  • 試験内容が複雑で勉強に時間がかかる

それぞれ詳しくみていきましょう。

試験科目が多い

まず、試験科目が多いことが理由として挙げられます。司法書士試験の科目数は、筆記試験11科目・口述試験3科目と多く、範囲が膨大です。ほかの難関資格と比較するとその多さが際立ちます。

資格名

科目数

司法書士

筆記11科目&口述3科目

公認会計士

短答4科目&論文5科目

簿記2級

2科目

宅建士

4 科目

税理士

会計2科目&税法2科目

社労士

8科目

司法試験

短答式:基本7科目&記述式:選択1科目

次は筆記試験・口述試験それぞれの内容を詳しくみていきましょう。

筆記試験

筆記試験は7月に実施されます。午前2時間、午後3時間の計5時間にわたる長時間の試験で、11科目・3つのパートにわかれています。

午前の部

多肢択一式マークシート(5択)

4科目・35問・105点

1.憲法(3問・9点)

2.民法(20問・60点)

3.刑法(3問・9点)

4.商法・会社法(9問・27点)

合計:280点

午後の部

多肢択一式マークシート(5択)

7科目・35問・105点

1.民事訴訟法(5問・15点)

2.民事執行法(1問・3点)

3.民事保全法(1問・3点)

4.司法書士法(1問3点)

5.供託法(3問・9点)

6.不動産登記法(16問・48点)

7.商業登記法(8問・24点)

午後の部

記述式

2科目・2問・70点

1.不動産登記法(1問・35点)

2.商業登記法(1問・35点)

それぞれの科目に基準点が設けられており、合計点が高くても、一つでも基準点に満たない科目があると不合格となります。

基準点は、最低限のラインです。ここをクリアした上で、全体の点数を合格点以上まで持っていく必要があります。とはいえ、司法書士試験の出題範囲は膨大……そこで、問題数の多い主要科目と少ないマイナー科目にわけて対策をしましょう。

先ほどの表を見てもわかるように、司法書士試験の配点は科目によってかなり偏りがあります。このうちの、配点割合の大きい科目を重点的に対策するのです。

【筆記試験の主要科目】

  • 民法
  • 不動産登記法
  • 商法・会社法
  • 商業登記法
  • 民事訴訟法

【筆記試験のマイナー科目】

  • 憲法
  • 刑法
  • 民事執行法
  • 民事保全法
  • 供託法
  • 司法書士法

筆記試験に合格すると、10月の口述試験に進むことができます。

口述試験

口述試験は、筆記試験を突破した人だけが受けられます。10月に面接形式で行われ、不動産登記法や商業登記法など司法書士としての必要知識が問われます。

筆記試験に合格して口述試験に落ちる人はほとんどいないと言われていますが、筆記試験合格後もしっかりと復習をして、試験本番でスムーズに答えられるように備えておきましょう。

内容が複雑で勉強に時間がかかる

司法書士試験は、範囲が広いだけでなく、内容も複雑で勉強に時間がかかるものが多いのが特徴です。法律の読解力を身につけるのは一筋縄ではいきません。そのため、資格取得までに必要とされている勉強時間も長いのです。

資格名

勉強時間

司法書士

3000時間

公認会計士

3000時間

簿記2級

250〜350時間

宅建士

500時間

税理士

3000〜4000時間

社労士

500〜1000時間

司法試験

3000〜10000時間

3000時間ということは、1日9時間勉強すると学習期間は1年になります。働きながら合格を目指す場合、もう少し現実的に1日3時間で計算すると3年かかります。

司法書士と他資格の難易度を比較

ここで、司法書士試験とほかの資格の難易度を比較してみましょう。司法試験と比較されやすい司法試験、公認会計士、行政書士について、それぞれ詳しいデータを集めたので参考にしてください。

司法試験

裁判官、検察官、弁護士になるための法曹資格を与える司法試験は最難関の国家試験のひとつです。誰でも受験できる司法書士試験とは違い、法科大学院を終了するか予備試験に合格しなければ受験資格は得られません。

資格名

司法書士

司法試験

勉強時間

3000時間

3000〜10000時間

合格率

5.2%

45.5%

試験科目

筆記11科目&口述3科目

短答式:基本7科目&記述式:選択1科目

受験資格

なし

法科大学院終了または予備試験合格

司法試験は受験資格が厳しい分、合格率が高い傾向にあります。

公認会計士

公認会計士試験は、弁護士、医師と並ぶほど難易度が高いと言われています。司法書士試験と同じく試験範囲が広く内容が複雑なこと、時間内に回答を終えるのが大変なほど問題の量が多いことが特徴です。

司法書士試験とデータで比較してみましょう。

資格名

司法書士

公認会計士

勉強時間

3000時間

3000時間

合格率

5.2%

7.7%

試験科目

筆記11科目&口述3科目

短答4科目&論文5科目

受験資格

なし

なし

受験資格がないこと、合格に必要な勉強時間など、司法書士試験との共通点の多い資格です。

行政書士

行政書士も、司法書士と同じく法律系の国家資格です。行政書士は行政へ提出する書類作成の代行や手続き代理、相談業務など行政書類を扱い、司法書士は法務局や裁判所など法律関係の書類を扱います。

資格名

司法書士

行政書士

勉強時間

3000時間

800〜1000時間

合格率

5.2%

11.2%

試験科目

筆記11科目&口述3科目

法令等科目5科目&一般知識等科目3分野

受験資格

なし

なし

勉強時間や合格率からもわかるとおり、司法書士の方が少し難易度は高いと言われています。なお、同じ書類を扱う法律系の国家資格として、社労士や司法書士とのダブルライセンスやトリプルライセンスを目指す人も少なくありません。

司法書士の試験に合格するためのポイント

司法試験に合格するためには、効率的に勉強する必要があります。資格専門の学校に通う人もいれば、独学で合格する人もいます。どちらにしても、合格するためには押さえておきたい大事なポイントがあります。

【司法書士の試験に合格するためのポイント】

  • スケジュール管理&勉強時間の確保
  • 弱点の科目を作らない
  • モチベーションを維持する

それぞれ詳しくみていきましょう。

スケジュール管理&勉強時間の確保

基本的なことですが、まずはしっかりとスケジュールを管理し勉強時間を確保することです。スケジュールはざっくりと立てるのではなく、1週間単位で、いつ、何を勉強するのかまで具体的に決めておきましょう。ダラダラと勉強するのではなく、目標を定め、それに向けて集中して取り組むことが大事です。

スケジュールを立てるにあたっては、自分の実力を把握して、どの科目をどれだけ勉強しなければならないのかを分析し、時間を割り振りましょう。

弱点の科目を作らない

司法書士試験は、すべての科目で基準点をクリアしなければならないという特徴があります。全体の点数がどれだけよくても、たった1つでも基準点に満たない科目があると不合格となってしまうのです。そのため、捨て科目はありません。

苦手な教科を捨てることができない、必ず弱点を克服しなければならないことが司法書士試験の難易度を上げているとも言えます。

司法書士試験は相対評価を採用しているため、基準点はその年の問題の難易度によりますが、択一問題は上位30%程度、記述式は択一の基準点をクリアした受験者の中の上位50%に設定されるようです。

モチベーションを維持する

計画は立てて終わりではありません。日々実行できるようにモチベーションの維持にも気を配りましょう。実力をつけるには、継続が欠かせません。

特に独学の場合は、一人で信念を持って勉強を続けなければなりません。これは多くの人にとって、簡単なことではないでしょう。

仲間を見つけるなど、勉強に対するモチベーションを維持できる環境に身を置くのはモチベーション維持に大いに役立ちます。しかし、仕事を辞めて専業受験者になるなど、いきなり退路を断ってしまうのはすべての人におすすめできる方法とは言えません。

とはいえ、全力で司法書士試験合格を目指す人は、できる限り環境を整えたいのではないでしょうか。そこでおすすめするのが、司法書士試験合格に近づく転職をすることです。

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では、司法書士試験合格に近づく転職とは、どのようなものでしょうか。大きくわけて2つあるので紹介します。

1. 勉強時間を確保できる環境を作るために転職する

2. 司法書士試験範囲の知識を身につけられる職に転職する

1は単純です。残業や休日出勤などで勉強時間が取れない人は、まずは勉強できる環境を手に入れるために転職を検討してみましょう。

2は仕事を通じて必要知識を身につける方法です。一般企業でも、法務部門は司法書士の活躍フィールドです。資格取得後の進路として検討するだけでなく、資格取得のための知識を現場で身につける手段として、企業の法務部や法律事務所などへの転職を検討してみてください。

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まとめ

司法書士試験は、難易度の高い試験です。しっかりと計画を立てること、強いモチベーションで立てた計画通りに勉強をすすめることが欠かせません。基準点が設けられているため、苦手科目を克服する必要もあります。

これらの理由や合格率の低さから、気軽に受験して合格できる試験ではありません。収入源である仕事を完全に辞めてしまうのはリスクが高いですが、仕事をしていない専業受験生でも苦労するような資格の取得を目指すのであれば、環境を整える努力は必要です。

本気で司法書士を目指す方は、転職も視野に入れて、一度ご自身の環境を見直してみてください。

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