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総務部で求められるスキルと仕事内容|転職活動を成功させるためのヒント

シンカキャリア編集部

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更新日:2025/03/18

総務部の仕事内容や求められるスキルについて詳しく解説します。総務部のキャリアパスや経験を活かせる転職先も詳しく紹介するので、キャリアアップを目指す方はぜひチェックしてみてください。

目次

総務部は、企業の円滑な運営を支える重要な役割を担っています。しかし、その具体的な業務内容や、求められるスキルについては、意外に知られていないことが多いものです。

この記事では、総務部の業務内容や求められるスキル、キャリアパスを詳しく解説します。転職を考えている方にも役立つ情報をお届けするので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

総務部の仕事内容とは?

総務部の役割は、企業がスムーズに機能するための土台を整えることです。日々の業務を通じて、社員が働きやすい環境をつくり、会社全体を支える縁の下の力持ちとしての役割を果たしています。主な業務内容について、以下で詳しくみていきましょう。

施設管理業務

オフィス環境の整備や維持管理は、総務部の大切な仕事の一つです。社員が快適に働けるよう、空調や電気、インターネット環境などの設備を常に最適な状態に保ちます。また、オフィスのレイアウト変更や増築・改修の計画にも関わることが多く、働きやすさを整える役割も担っているといえるでしょう。

さらに、セキュリティ対策も重要な業務の一環です。入退室管理システムや防犯カメラの設置・運用をはじめ、災害時の対応マニュアルの策定や避難訓練の実施など、安全な職場環境づくりを進めます。日々のメンテナンスはもちろんのこと、トラブルが発生した際には迅速に対応することも求められるでしょう。

福利厚生の運営

総務部は、健康診断の手配やストレスチェックの実施など、社員の健康を支える業務も担当します。社員食堂の運営や休憩スペースの整備、リモートワーク環境の充実など、働き方の多様化に対応した施策も求められるでしょう。さらに、住宅手当や交通費補助、育児・介護支援制度の整備など、会社ごとに異なる福利厚生の運用も担っています。社員のニーズを把握し、より良い制度を導入するために、アンケートを実施したり他社の事例を参考にしたりすることもあるでしょう。企業の魅力を高め、優秀な人材を確保するためにも、福利厚生の充実は欠かせない業務の一つです。

株主総会や各種会議の運営

総務部は、株主総会や取締役会が円滑に進行するよう、事前準備から当日の運営、終了後のフォローまでを担当します。具体的には、招集通知の作成、会場やオンライン配信の手配、必要な資料の準備が主な業務です。また、当日は進行がスムーズに進むようにサポートし、トラブルが発生した際の対応も求められます。とくに株主総会は、法律で定められた手続きを正しく進めなければならず、スケジュール管理や正確な準備が不可欠です。総務部の役割は、会社の信頼性や透明性を高めることにもつながるでしょう。

社内規定や書類管理

会社のルールを整備し、トラブルを防ぐために欠かせないのが、社内規定や書類の管理業務です。
就業規則やコンプライアンス関連の規定を管理し、必要に応じて改訂を行います。中でも、法改正があった際には、社内規定を最新の内容に更新し、社員へ適切に周知することが求められるでしょう。

また、契約書や社内文書の管理も重要な業務のひとつです。機密性の高い書類は適切に保管し、必要なときにすぐに取り出せるように管理する必要があります。最近では、ペーパーレス化や電子契約の導入など、業務の効率化に取り組む企業も増えており、総務部が中心となって進めるケースも少なくありません。社内ルールを明確にし、情報を適切に管理することで、業務のスムーズな運営につながります。

人事・労務関連業務

総務部は、人事や労務に関する業務を担当することも多く、社員の入退社手続きや勤怠管理、給与計算、社会保険の手続きなどを行います。これらの業務は法律に基づいて正確に処理する必要があり、慎重な対応が求められるでしょう。また、社員が安心して働ける環境を整えるため、ハラスメント防止やメンタルヘルス対策などにも関わることがあります。定期的な研修の実施や、社内相談窓口の設置など、職場環境の改善に向けた取り組みも業務の一つです。

さらに、最近ではリモートワークやフレックスタイム制の導入など、柔軟な働き方への対応も求められています。企業の成長を支える基盤をつくる仕事として、総務部の人事・労務業務は非常に重要な役割を担っているでしょう。

総務部に求められるスキル

総務部の仕事は多岐にわたるため、さまざまなスキルが求められます。以下で総務部に求められるスキルを詳しくみていきましょう。

事務処理能力

総務部の業務では、契約書や申請書類の管理、社内規定の整備、データ入力など、多くの事務作業が発生します。そのため、正確で効率的な処理能力が求められるでしょう。とくに、書類のミスは後々のトラブルにつながるため、細かい点にも注意を払う必要があります。また、業務の効率化を図るため、ExcelやWordを活用したデータ整理、文書作成のスキルも重要です。業務をスムーズにこなすことで、他部署との連携がスムーズになり、企業全体の生産性向上にも貢献できます。

コミュニケーション能力

総務部は、社内のあらゆる部署と関わるため、円滑なコミュニケーションが不可欠です。たとえば、設備の修繕や備品の手配などは、社員からの問い合わせに対応しながら進める必要があります。また、社外の取引先との交渉や調整も発生するため、相手の意図を正確にくみ取り、適切な対応を行う力が求められるでしょう。さらに、社内規定の変更や福利厚生制度の説明など、社員に分かりやすく情報を伝える能力も重要です。伝え方一つで、業務のスムーズさが大きく変わるため、積極的にスキルを磨くことが求められます。

労務管理の知識

総務部では、給与計算や社会保険手続き、就業規則の管理など、労務関連の業務を担当することがあります。労働基準法や社会保険制度の正しい知識がなければ、法律違反やトラブルにつながるリスクもあるため、定期的な知識のアップデートが必要です。また、社員からの労務に関する問い合わせに対応する機会も多いため、基本的な法律知識に加え、実務に即した対応力も求められます。さらに、働き方改革や法改正に伴い、新しい制度の導入や調整を行う場面も増えているため、情報収集能力も重要なスキルの一つといえるでしょう。

総務部長に求められる役割・能力

総務部長は、会社全体の運営を支える総務部のリーダーとして、組織の調整役を担っています。ここからは、総務部長に求められる役割や能力について、みていきましょう。

リーダーシップ

総務部長にとって最も重要なのは、チームを牽引するリーダーシップです。総務部は、各部署の業務をサポートしながら、全社的な業務改善を進める役割を担っているため、部内のメンバーの意見を尊重しつつ指示を出し、業務を円滑に進める能力が求められます。

また、経営層と現場の間に立ち、両者の意向を的確に理解しながら調整を行うことも重要です。とくに、組織の変革期やトラブル時には、的確な判断と迅速な対応が求められます。信頼されるリーダーになるためには、日頃からメンバーとのコミュニケーションを大切にし、働きやすい環境を整えることが欠かせないでしょう。

戦略的思考

総務部は単なる事務処理部門ではなく、会社の成長を支える戦略的な役割も果たします。そのため、総務部長には、現状を分析し課題を特定したうえで改善策を立案する「戦略的思考」が求められるでしょう

たとえば、働き方改革やDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、社内業務の効率化を図ることも重要な課題の一つです。また、従業員のエンゲージメント向上を目的とした施策を検討し、社内の風土改革を進めることも求められます。こうした取り組みには、現状の課題を的確に把握し、経営視点で最適な施策を立案する能力が必要になるでしょう。

交渉力と調整力

総務部長は、社内外のさまざまな関係者と協力しながら業務を進めるため、交渉力と調整力が欠かせません。オフィス移転や設備の導入などを進める際には、取引先との価格交渉や契約内容の調整が求められます。また、社内の制度改定を行う際には、経営層や現場の意見を聞きながら、全員が納得できるように調整を行う必要があるでしょう。

このような業務では、相手の立場を理解しながら、最適な合意点を見つけることが大切です。強引に進めるのではなく、双方にとってメリットのある提案を行い、スムーズな合意形成を図るスキルが求められます。

総務部の目標設定例

総務部が効果的に機能するためには、具体的な目標を設定し、業務改善を進めることが重要です。主な目標例を紹介します。

コスト削減

企業が利益を生み出すためには、無駄なコストを減らし、限られた予算を有効に活用することが欠かせません。総務部では、オフィスの光熱費や通信費、備品の購入費などを見直し、コストを抑える工夫を常に求められます。

具体的な方法の一つが、ペーパーレス化の推進です。印刷や紙の保管にかかるコストを削減できるだけでなく、書類管理の効率も上がり、業務スピードの向上にもつながります。また、リモートワークの導入によって、オフィスの電気代や交通費の負担を減らすことも可能です。さらに、契約の見直しを行い、インターネットや電話料金のプランを最適化するだけでも、大きなコスト削減効果が期待できます。

こうした工夫を積み重ねることで、単に支出を減らすだけでなく、働きやすい環境づくりや業務の効率化にもつなげていくことができるでしょう。

業務の改善と残業時間の低減

業務の進め方を見直すことで残業時間を減らす取り組みも考えられます。業務の無駄を省き、手続きをシンプルにするなどの業務改善を行うとよいでしょう。

たとえば、紙ベースで行っていた申請手続きをデジタル化するだけでも、確認や承認にかかる時間を短縮できます。また、定型業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入すれば、入力作業やデータ集計などの単純作業を効率化でき、人的ミスの防止にもつながるでしょう。

さらに、業務フローを見直し、誰がどの業務を担当するのかを明確にすることで、無駄な作業を減らし、スムーズな業務遂行が可能になります。こうした改善を重ねることで、残業時間の削減だけでなく、仕事の質の向上にもつながるでしょう。

社内からの問い合わせ数低減、対応完了率の向上

総務部には日々さまざまな問い合わせが寄せられます。備品の発注、社内規定の確認、福利厚生の手続きなど、質問の種類は多岐にわたりますが、同じような内容の問い合わせが繰り返されることも少なくありません。こうした対応が積み重なると、本来の業務に集中できず、業務効率が落ちてしまいます。

そこで役立つのが、FAQ(よくある質問)の作成です。問い合わせの多い内容をリストアップし、社内ポータルサイトなどに掲載すれば、社員が自己解決できるようになり、総務部の負担が大きく軽減されます。また、AIチャットボットを導入すれば、簡単な問い合わせには自動で回答でき、より重要な業務に時間を割けるようになるでしょう。

さらに、問い合わせ対応の流れを見直し、担当者ごとに役割を明確にすることで、スムーズな対応が可能になります。定期的に問い合わせ内容を分析し、業務改善につなげることで、社内の業務全体をより円滑に進めることができます

従業員エンゲージメントの向上

社員が会社に対して愛着を持ち、意欲的に働ける環境をつくることは、企業の成長にとって欠かせません。エンゲージメントが高い社員は、自ら考え、積極的に業務へ取り組むため、生産性の向上や離職率の低下につながるためです。

そのためには、まず社内のコミュニケーションを活発にすることが大切です。定期的な1on1ミーティングを行い、上司と部下が気軽に意見交換できる場をつくると、信頼関係が深まります。また、頑張りを正しく評価し、成果を称える仕組みを整えることも重要です。社内表彰制度を導入すると、モチベーションの向上につながるでしょう。

働きやすい環境づくりも欠かせません。フレックスタイム制やリモートワークの導入、福利厚生の充実など、社員が無理なく働ける制度を整えることで、会社への満足度が高まります。日々の仕事にやりがいを感じられる環境をつくることが、エンゲージメント向上の鍵となります。

総務部で働くメリットとキャリアパス

総務部で働くことには、さまざまなメリットがあります。また、キャリアパスの選択肢も多く、将来的にはマネジメント職や他部署への異動も可能です。ここからは、総務部で働くメリットとキャリアパスについて見ていきましょう。

総務部で働くメリット

総務部は全体のサポート役だけに、普段は目立たない場面でも企業運営には欠かせない仕事を任されることが多いでしょう。また、業務内容が幅広いことから、多くの知識を身につけられます。働くメリットとしては、以下のとおりです。

多様な業務経験が積める

総務部の仕事は、会社のあらゆる業務に関わるため、幅広い経験を積むことができます。人事、労務、設備管理、法務など、さまざまな分野に携わる機会があり、実践を通じて多くのスキルが身につきます。たとえば、オフィスの設備管理をしながら社内イベントを企画したり、契約書の管理をしながら労務関連の手続きを担当したりすることもあるでしょう。業務の幅が広いため、「この分野に興味がある」と思ったら、専門知識を深めることも可能です。特定の分野を極めるキャリアも幅広くスキルを磨くキャリアも選べるため、将来のキャリアの選択肢を増やせる環境といえるでしょう。

安定したキャリアと成長の機会

総務部は、景気の影響を受けにくく、どの業界でも求められる仕事のため、安定した雇用環境が期待できます。また、会社の成長とともに業務が変化するため、新しいスキルを学ぶ機会も多くあるでしょう。最近では、リモートワークやDX(デジタルトランスフォーメーション)など、新しい働き方や技術が導入される中で、総務部がその変革を支える役割を果たすことも増えています。そうした変化に対応しながら経験を積むことで、長く活躍できるスキルが身についていくでしょう。

企業文化と経営戦略への理解が深まる

総務部は経営層と現場の両方と関わる機会が多い部門のため、会社の経営方針や事業戦略を知る機会が多く、企業全体の動きを把握しやすい立場にあります。たとえば、社内規定の見直しや、新しい制度の導入を担当する際には、経営層の意向を直接聞く機会もあるでしょう。また、社員の意見を吸い上げて、より働きやすい環境を作る提案をすることもあります。こうした経験を通じて、組織運営の知識や経営視点を養うことができるのも、総務部ならではのメリットです。

総務部でのキャリアアップ

総務部でキャリアを積んでいく場合、大きく分けて「専門性を極める道」と「マネジメント領域に進む道」があります。いずれの方向性でも、現場で身につく調整力や組織全体を把握する力は確実に活かせるでしょう。総務部の業務をしっかりとこなしながら、経営に近い立場で活躍できるチャンスもつかみやすいのが特徴です。

専門職からマネジメント職へのステップアップ

総務部では、まず現場の業務を担当し、経験を積んだ後、マネジメント職へと進む道があります。管理職になると、総務全体の運営方針を決めたり、チームをまとめたりする役割が求められるでしょう。最初は契約書の管理を担当していた人が、管理職になると社内のリスクマネジメント全般を任されることもあります。また、設備管理の経験を活かして、会社全体のコスト削減を図る施策を考えることもあるでしょう。マネジメント職では、業務の効率化や部門全体の改善を考える機会が増えるため、総務の仕事をより広い視点で見られるようになります。会社を支える存在として、より大きな役割を果たすことができるでしょう。

経営企画や人事など他部門への異動

総務部での経験を活かし、ほかの部門にキャリアチェンジする道もあります。具体例としては、経営企画部門に異動すれば、総務で培った組織運営の知識を活かし、会社全体の方針策定に関われるでしょう。また、人事部に移れば、採用や研修制度の設計に携われます。総務部で働く中で企業の仕組みを理解し、さまざまな部署と関わることで、自分に合ったキャリアを見つけることができるでしょう。そうした経験を積んでおくことで、転職や異動の際にも柔軟な対応ができるようになります。

総務部から転職を考える場合

総務部で培ったスキルを活かし、別の職種や業界へ転職する道もあります。以下のようなキャリアパスが考えられるでしょう。

  • 人事・労務
  • 法務・コンプライアンス
  • 経営企画・総合職

また、フリーランスやコンサルタントとして独立し、企業の総務業務をサポートする働き方を選ぶ人もいます。どの分野に進む場合も、総務部で培った調整力や管理能力は、さまざまな職種で強みとなるでしょう。

転職を考えるなら、非公開求人や業界の最新情報を得られる転職エージェントの活用がおすすめです。また、転職活動を始める前に自分の強みや今後のキャリアプランを整理し、履歴書や職務経歴書のブラッシュアップをしておくとスムーズに進められるでしょう。

総務職に転職したい場合、転職エージェントを活用しよう

総務職への転職を考えている場合、転職エージェントを活用するのも一つの方法です。エージェントを利用することで、業界の動向や求人情報を効率的に収集し、自分の強みを活かせる職場を見つけることができます。未経験者向けのサポートも充実しているため、総務職に挑戦したい方は、ぜひ活用してみましょう。

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