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「毎日仕事に追われてつらい。このまま総務の業務を続けていていいの?」とお悩みの方もいるでしょう。総務では業務範囲が広く突発的な依頼も絶えません。そのうえ、人手不足や属人化が進み、アナログ作業も山積みです。
この記事では、総務業務が多すぎるときに試したい負担軽減策とこれからのキャリア戦略を紹介します。負荷が集中する原因から業務効率化、将来性を広げるヒントまで分かりやすくまとめました。今すぐ役立つノウハウも交えていますので、ぜひ最後まで読んで現場で活かしてみてください。
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総務の仕事が多すぎると感じる主な理由
総務部門で「業務が多すぎる」と感じる理由を紹介します。以下で一つずつ詳しくみていきましょう。
業務範囲が広く、突発的なタスクが多い
総務は備品管理や文書作成、社内イベント対応、来客・電話対応など日常業務が多岐にわたり、加えて突発的な依頼も多く発生します。一つの業務だけに専念することができないため負担が増えやすいでしょう。
たとえば、会議用資料の急な準備や備品がなくなったときの手配など、計画外業務がどんどん割り込んできます。その結果、ほかのタスクが後回しとなり、業務が積み重なってしまうのです。
人手不足と属人化による業務集中
総務は、少人数で多様な業務を担うため、一人あたりの負担が大きくなりやすく、業務の属人化も進みがちです。
さらに業務が一人に偏りがちで「その人にしかできない」という属人化が進行すると、その人が倒れると業務が回らなくなります。
たとえば、新人が入ってもマニュアルがない、業務が暗黙知となっていて引き継ぎに時間がかかる、などもよくあるケースです。属人化が続くとチーム全体が脆弱となり、業務負担はさらに大きくなってしまいます。
アナログ作業や非効率な業務プロセス
紙やExcelでの管理、手作業による処理が残っていると、業務が煩雑化し効率が落ちます。たとえば、物品発注に紙の申請書が必須だったり、出張経費精算にExcelを使い手動で計算する必要があったりする場合などです。
これらは現代的なツールへの置き換えや、自動化できる余地が大きく、見直さなければどれだけ人手があっても負担は減りません。こうしたプロセスを改めるだけでも業務量がぐっと減ることが期待できます。
タスク管理や進捗管理が不十分
業務がどれだけ効率化されても、タスク管理と進捗管理ができていないと業務過多は解消できません。その理由は、どんなに業務をこなしても優先順位が曖昧だと抜け漏れが発生するからです。
たとえば「どの業務から手をつけるべきか分からない」「進捗が見えないので納期直前に気づき慌てる」という経験は誰にでもあるものです。タスクをリスト化し、どの業務が重要か、納期が迫っているかを見える化するだけでチーム内の負担感は大きく変わります。
きちんと管理する仕組みを整え、一目で状況が分かるようにすることが負荷軽減の大きな一歩となるでしょう。
総務の業務負担を減らす効率化のコツ
業務が増えがちな総務では、計画的な見える化と整理が効率化に直結します。以下で業務負担を減らすコツをそれぞれみていきましょう。
タスクの洗い出しと可視化
まずは業務量を正確に把握することが効率化の出発点になります。見えない業務が「気づかない負担」として蓄積するからです。
具体的には、業務一覧表やタスク管理表を作成し、一つひとつ業務を書き出していきます。
たとえば、
- 備品発注や在庫確認
- 社内イベント準備や来客対応
- 資料作成や経費精算
といった細かい業務も漏らさずリスト化することで、見えなかった業務量が明らかになります。これにより、誰がどの業務にどれだけ時間をかけているかが分かり、業務分担や見直しがしやすくなるでしょう。
優先順位付けとスケジュール管理
業務は重要度と緊急度に応じて計画することで無駄な残業や納期遅れが減らせます。その理由は、ただ業務量が減るだけではなく、チーム全体が同じ方向を見て動きやすくなるからです。
具体的には、リストアップした業務に対し「優先度A(緊急かつ重要)」「優先度B(緊急ではないが重要)」といった分類を行い、締め切りを設定してスケジュールに落とし込みます。
これにより、一日の業務計画が立てやすくなり、業務が偏らないよう調整できるでしょう。
タスク管理ツールや自動化ツールの活用
手動作業を減らし、進捗を見える化するにはタスク管理ツールやRPA(業務自動化ツール)が役立ちます。
たとえば、
- TrelloやAsanaで各タスクに担当者や締切を割り当て、チームで一目で状況を確認できる
- ClickUpで繰り返し業務をテンプレート化し、依頼から完了まで一元管理できる
- RPA(Robotic Process Automation)でデータ入力など単純作業を自動化できる
といった具体策があるでしょう。
紙やExcelのみで業務を管理していては変更や進捗共有に時間がかかりすぎてしまいます。ツール活用により、手作業によるミスが減り、業務に余裕が生まれる点も見逃せません。
チーム内・他部署との連携強化
業務は一人で抱え込まず、チームや他部署と連携することで負荷が分散できるでしょう。
具体的には、定期的にチームミーティングを開き、進捗や課題を共有します。さらに、関連部署とは業務依頼の流れを整理し、チャットツールや掲示板で迅速にやりとりできる仕組みを整えるのがおすすめです。
このように体制を整えれば、突発的な業務にも対応しやすくなり、業務負担が自然に減っていくでしょう。
▼総務の業務効率化について詳しくはこちら
総務部門の業務効率化7ステップ|失敗しないための手順とポイント解説
総務のキャリアパスと将来性
総務の仕事で身につくスキルは幅広く、それを活かせばキャリアの選択肢はぐっと広がります。ここからは、総務のキャリアパスと将来性についてみていきましょう。
総務からステップアップできる主なポジション
総務はさまざまなバックオフィス職種へステップアップできます。幅広い業務に関わることで業務調整力や社内外の調整スキルが自然に鍛えられるからです。
具体的には、人材管理や労務知識を活かして人事に挑戦するケースや、予算管理や契約業務を通じて培った知見を活かして経理に転身する例が代表的です。
さらに、チームをまとめたり業務を標準化したりするスキルは、マネージャー職への昇進にもつながりやすいでしょう。
そのため、今後のキャリアに迷っている方は、今取り組んでいる業務の中でどの部分に強みが出せるか整理してみることをおすすめします。
総務で身につくスキルとその価値
総務は「縁の下の力持ち」として社内業務を円滑にする役割が多いため、身につくスキルが数多くあります。
その代表例は以下のとおりです。
総務で培える代表的なスキル | キャリアで役立つ場面 |
---|---|
社内調整力・コミュニケーション能力 | 人事やマネジメント業務 |
タスク管理能力・優先順位付け | プロジェクトマネジメント |
資料作成や契約業務スキル | 経理・法務など専門部署 |
イベントや施設管理スキル | 広報や営業サポート |
これらは業界や職種を問わず重宝される汎用性の高いスキルです。そのため、総務の業務経験があると、他部署への異動や転職市場においても評価されやすくなります。これらのスキルをどのように活かすかを意識するだけでも、自身の市場価値は大きく高まるでしょう。
総務経験を活かした転職の可能性
総務経験者は人事や経理だけでなく、業界を問わずバックオフィス系職種に転職できる可能性が広がっています。その理由は、業務が多岐にわたり、企業の根幹となるバックオフィス業務に欠かせないノウハウが身についているからです。
たとえば、近年増加しているベンチャー企業では、一人で複数業務に対応できる人材が求められており、総務出身者はそのニーズにマッチする傾向があります。
さらに、転職活動ではこれまでの具体的な成果(業務改善やコスト削減、体制構築など)をエピソードとともに伝えられると説得力が増します。
どんな業界や職種に興味があるかを明確にし、これまでの経験と絡めてアピールすることが転職成功への大きな一歩となるでしょう。
総務の仕事量に悩んだら転職エージェントに相談しよう
今の業務量に悩んでいる方は、一度プロに相談することで新たな選択肢が見つかる可能性があります。管理部門に特化した転職エージェントなら、市場動向を踏まえたアドバイスをもらえるでしょう。
たとえば、バックオフィス特化の転職サービス「SYNCA」では、これまで気づかなかったキャリアパスの提案や市場価値診断を受けられます。さらに、非公開求人も多数取り扱っているため、希望に合った求人が見つかるでしょう。一人で悩まずに、専門家に相談することで新たな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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