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ESTP(起業家型)は、人付き合いを得意とし、思い立ったらすぐに行動するアクティブな性格が特徴です。このタイプの人は、新規事業の立ち上げなど日々動きのある仕事に向いており、組織やチームのリーダーなど周囲を引っ張る役としてその能力を発揮します。
この記事では、ESTP(起業家型)の性格や特徴を詳しく解説するとともに、向いている職業やキャリア選びのコツについてもご紹介します。
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ESTP(起業家型)の基本的な性格3選
まずは、ESTP(起業家型)の基本的な性格について深掘りしていきましょう。
行動力があり、決断が早い
ESTP(起業家型)は、新たな物事に臆せずチャレンジすることが得意です。
計画に時間を費やすよりも、決断を早く実行することを好むため、アイデアや考えをすぐに行動に移します。
プロジェクトを進めようとする際、リスクの検討や計画に凝りすぎるとなかなか前に進まないことがあります。その中で、ESTP(起業家型)の失敗しても次に活かせば良いというポジティブな考え方は大きな推進力になります。
現実的で結果を重視する
ESTP(起業家型)は、仕事において客観性を重視し、すぐに結果を求める性格です。
しっかりと結果を出すためには、できるだけ事実やデータ、統計に基づく必要があると考えるため、感覚的で定量化できない意見や提案を避ける傾向にあります。
早い段階で目にみえる結果を出そうと努力するため、チームでも一目おかれる存在です。
人から賞賛されたり注目を浴びることがモチベーションに繋がるESTP(起業家型)にとって、目立つようなポジションを任されることが大きな満足感に繋がります。
社交的で説得力がある
ESTP(起業家型)の人は、場を盛り上げたり、人間関係を構築したりすることが得意で、
人を楽しませるのが大好きな性格です。
また、抽象的な概念よりも実際の物事について話すことを好みます。
そのため、たとえ他人から感情が揺さぶられそうな状況でも、物事を客観的に見て、冷静に判断することができるのです。
他人が何を望んでいるのか理解したうえで、持ち前のコミュニケーション能力でわかりやすく話すため説得力があり、多くの人々と良好な関係を築くことができます。
ESTP(起業家型)の特徴
ESTP(起業家型)の基本的な性格は、4つの要素で構成されています。これらは、ESTP(起業家型)の行動・思考・価値観に大きな影響を与える重要な要素です。
また、ESTP(起業家型)には「ESTP-T」と「ESTP-A」という2つのタイプがあり、それぞれが異なる特徴を持っています。
この章では、上記の点を踏まえ、ESTP(起業家型)の特徴について詳しく解説していきます。
E・S・T・Pそれぞれの意味
ESTP(起業家型)が持つ4つの要素には、以下のような特徴があります。
E:外向型(Extroverted) | エネルギーの方向 |
---|---|
S:感覚型(Sensing) | 物事の捉え方 |
T:思考型(Thinking) | 意思決定の仕方 |
P:知覚型 (Perceiving) | 物事の進め方 |
この組み合わせが、ESTP(起業家型)の性格を形成し、行動力や好奇心が強く、積極的に新しい物事にチャレンジする姿勢につながっています。
ESTP-TとESTP-Aの違いは?
ESTP(起業家型)には、「ESTP-T(Turbulent)」と「ESTP-A(Assertive)」の2つのタイプが存在します。
ESTP-T | 自己主張型で、自分の考えや能力に自信を持ち、積極的に行動するタイプ。 難しい局面でも臆さず立ち回るアグレッシブさを持ち合わせており、周りから頼られてリーダーシップを発揮する。 |
---|---|
ESTP-A | 慎重型で、周りの意見や感情を読み取るのが得意なタイプ。 周囲の意見に対して柔軟に対応する。責任感やプレッシャーを感じやすい一面もある。 |
この違いは、日常生活や仕事における意思決定や対人関係に影響を与え、それぞれの強みと課題に繋がります。
ESTP(起業家型)の長所
ESTP(起業家型)は即座に行動に移す能力が高く、状況に応じて迅速に対応するため、ビジネスや日常生活の中で頼りになる存在です。
以下では、ESTP(起業家型)の長所を3つのポイントに分けて詳しく解説します。
チャレンジ精神が旺盛
ESTP(起業家型)は、失敗に屈せず行動力が高いところが長所です。何事にも恐れないチャレンジ精神を持ち合わせており前向きです。
大なり小なり、新しいことに取り組むためには相当の体力や精神力が必要になりますが、ESTP(起業家型)は持ち前の行動力と思考力で乗り越えていけます。この行動力とポジティブさは、周りを鼓舞する存在として評価されます。
瞬時に問題解決できる能力
ESTP(起業家型)は、問題が発生した際にも冷静で柔軟に対応することができ、迅速に解決策を見つけ出せるという強みを持っています。
理論よりも実際の経験を重視することで、直感的に物事の核心をつかみ、実用的な解決策を提案できるのです。
問題解決に向けての行動も早く、変化する環境や新しい情報に迅速に反応し、自らの戦略や計画を調整できる力の持ち主。プロジェクトを推進していくうえで重要な役割を果たす存在です。
強い説得力と影響力を持つ
ESTP(起業家型)は、論理的で説得力のある口説き上手なタイプです。
ESTP(起業家型)の人は、誰かを説得しようとするとき、提案している目的や主張している考えに対して裏付けとなる理由を論理的に語ります。感情的でない分、相手にとっても納得しやすい説明ができます。その結果、物事をスムーズに進められるのがESTP(起業家型)の強みです。
ESTP(起業家型)の会話術は、周囲の人々を魅了し、組織やチームに良い影響をもたらします。
ESTP(起業家型)の短所
次に、ESTP(起業家型)の短所を詳しく見ていきましょう。
長期的な計画を苦手とする
ESTP(起業家型)は、目先のタスクへの着手は得意なものの、長期的に計画に取り組むことを苦手とする一面があります。
熱しやすく冷めやすい性格で、長期的な展望よりも今を重視して行動するため「いろいろ手を出してみるもののどれも長続きしない」ということも多いです。
短期的な成果を出すことに集中する傾向があり、将来を見据えた目標や戦略を見失いがちなところもあります。
規則に縛られるのを嫌う
ESTP(起業家型)は、規則やルールに従って行動するのが苦手です。
学校や職場など規則が重んじられる環境では、窮屈さを感じてしまうことも少なくありません。自由が制限されることがストレスに繋がるタイプです。
また、規則やルールは破っても構わないと、自分の信じた道を突き進み行動していくことから、人間関係がぎくしゃくしてしまうこともあります。
感情的な配慮が不足することがある
ESTP(起業家型)の人は、コミュニケーション能力が高く、誰とでも分け隔てなく話すことができます。一方、その場に合わせるあまり感情的な配慮が不足してしまう場面もしばしば見受けられます。
正論や論理的に正しく言ったつもりが、感情への配慮が欠けてしまうことによって、無神経な発言と捉えられてしまいます。また、筋の通った話はできるものの、人の心に訴えかけるような気の利いたことを言うのは不得意です。
ESTP(起業家型)の日本人における割合
日本人の中でESTP(起業家型)に該当する人は、全体の約2.62%です。この数字は、全16パーソナリティの中で2番目に少ない割合となっていて、少数派とされています。
安定性や計画性を重視する日本の文化において、ESTP(起業家型)の行動的でリスクを取る姿勢は、日本の伝統的な価値観や社会的構造とは異なることが理由の一つと考えられます。
日本では、安定した職業や長期的なキャリアプランを重視する傾向があり、ESTP(起業家型)のような自立心や独自の行動スタイルは、受け入れられにくい側面があります。
ESTP(起業家型)との相性が良い人・悪い人は?
ESTP(起業家型)は、社交的で考えをすぐに行動に移す、リーダーに適したタイプです。
この章では、ISFJ(擁護者型)との相性が良い人と悪い人について見ていきましょう。
「ESTP(起業家型)」と相性が良いのは「INFP(仲介者型)」
ESTP(起業家型)と相性が良いのは、INFP(仲介者型)です。
ESTP(起業家型)は、行動力が高く、現実的なアプローチができるタイプ。INFP(仲介者型)の共感性と創造性は、ESTP(起業家型)の人間味を引き出し、より深いパートナーシップを築くことができます。
互いの違いを認め合い、長所を活かし合うことで、組織やチームにおいても大きな成長を遂げられるはずです。柔軟性と探究心を共有する両者は、何事にも共に挑戦できるプラスの影響を与えます。
「ESTP(起業家型)」と相性が悪いのは「INFJ(提唱者型)」
ESTP(起業家型)と相性が悪いとされるのは、INFJ(提唱者型)です。
ESTP(起業家型)とINFJ(提唱者型)は、性格傾向を表すアルファベットの組み合わせ全てが異なります。物事の捉え方や判断の仕方、行動傾向まで全く違う相性のため、衝突することも少なくありません。
ESTP(起業家型)は、社交的で、エネルギー溢れる活動を好むタイプです。一方、INFJ(提唱者型)は内向的で理想主義的、深い思索と感情の豊かさを持ちます。
ESTP(起業家型)の実践的で即座に行動する性質は、感情豊かで内向的なINFJ(提唱者型)にとって圧倒的に映る場面もあります。また、深く考えてから行動したいINFJ(提唱者型)の動きは、ESTP(起業家型)にとって非効率的に感じられるため、相性が悪いとされることが多いのです。
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ESTP(起業家型)に最適な相性タイプとは?行動力溢れるパートナーを見つける方法|MBTI
ESTP(起業家型)に向いている仕事
ESTP(起業家型)は、コミュニケーション能力やリーダーシップをいかせる仕事に向いています。
具体的には、以下のような仕事がおすすめです。
- 広報担当
- カスタマーサービス
- 営業
- ディレクター職
- 起業家
相手との関係性を築きつつ、商品や専門知識を誰にでもわかりやすいように説明する仕事は、ESTP(起業家型)に適しています。また、自由で裁量のある仕事において、より強みを発揮できます。
ESTP(起業家型)に向いていない仕事
ESTPは、アクティブで活動的な性格のため、繰り返しの多い仕事や、マニュアル通りが求められる職場には向いていません。
たとえば、以下のような仕事が挙げられます。
- 事務職
- 工場作業員
- 司書
- 会計士
- 教師
書類の処理やデータ入力、ラインでの作業など、ルーティン化した仕事は、ESTP(起業家型)にとって面白みを感じられず、すぐに飽きてしまう可能性があります。
また、スピード感や自由な裁量を重んじるESTP(起業家型)には、細かいチェックが必要な仕事や、厳密なルールが設けられている仕事は不向きです。
▼ESTP(起業家型)の仕事について詳しく知りたい方はこちら
ESTP(起業家型)に最適な仕事とは?おすすめの職業9選とキャリア選びのポイント|MBTI
ESTP(起業家型)の仕事でのパフォーマンス
ここからは、ESTP(起業家型)の職場での強みと改善点について解説します。
ESTP(起業家型)の職場での強み
ESTP(起業家型)は、コミュニケーション能力が高く、好奇心旺盛で行動力があるため、職場ではリーダーを任されることも多い存在です。
他者とコミュニケーションを取りながら活発に動き回ることができるのがESTP(起業家型)の強み。また、周囲の状況を把握しながら最適な行動をとり、結果を残そうと努力する姿は高く評価されます。
ESTP(起業家型)の職場での改善点
ビジネスにおいて、目の前にあるチャンスは逃すまいと考えるESTP(起業家型)は、ときに衝動的になり周囲を困惑させることがあります。状況によっては周囲に「せっかちな人」というイメージを与えてしまうため、注意が必要です。
また、感情よりも事実を優先するESTP(起業家型)は、歯に衣着せぬ物言いをしてしまう場合があります。「思いやりに欠けた人」と思われる可能性があるため、言葉の印象には気をつけましょう。
ESTP(起業家型)の転職のアドバイス5選
ESTP(起業家型)は、行動することとその結果を重視する性格タイプです。転職を考える際には、これらの特性を生かした選択をするように意識しましょう。
この章では、ESTP(起業家型)が転職を成功させるための具体的なアドバイスを5つご紹介します。
行動力を活かせる職場を選ぶ
ESTP(起業家型)は決断力があり、素早く行動に移せるため、ダイナミックな環境で働くのが向いています。営業職やプロジェクトマネジメントなど、結果を重視する仕事が成功のカギとなります。
ベンチャー企業など、迅速な判断で行動に移すことが重視される職場環境がおすすめです。
結果を出しやすい環境を重視する
ESTP(起業家型)は、人から賞賛されたり、注目を浴びたりすることを好む傾向にあります。そのため、上司や同僚に気付いてもらえるような結果を出そうと努めます。
たとえば対面販売やカスタマーサービスのように、短期間で結果がわかるような環境に身を置くと、強みをいかしながらキャリアを形成することができます。
チャレンジ精神をアピールする
ESTP(起業家型)は、「目標予算の達成」など、明確な目標にチャレンジできる職場を選ぶことが大切です。
たとえば営業職は、売上目標を達成したかどうか数字ではかることができます。人によっては、目標達成をプレッシャーに感じてしまうことも少なくありません。
しかし、ESTP(企業型)は持ち前のポジティブ思考で、むしろエネルギーに転換して成果に繋げることができるのです。
自分に合った転職エージェントを利用する
転職活動をスムーズに進めるためには、自分に合った転職エージェントを利用することが効果的です。
丁寧なサポートを受けられるエージェントを選ぶことで、適切なアドバイスを得られ、理想的な職場を見つけやすくなります。
また、エージェントの助けを借りることで、ESTP(起業家型)の強みを最大限に生かせる職場を選べるのもメリットです。
長期的なキャリアプランを意識する
ESTP(起業家型)は、長期的な視点でものごとを捉えることが苦手な一面もありますが、キャリアプランに関しては、5年後、10年後など長期を見据えて考えることが大切です。
将来像や達成したい日付を決め、必要な知識やスキル、経験を洗い出すことで、いつまでに何をして、どのように成長すべきかが見えてきます。
一人で考えるのが難しいときは、キャリアコーチやメンターに相談してみましょう。
ESTP(起業家型)の特徴を理解して、より良いキャリアを築こう
ESTP(起業家型)は、その行動力や短期でわかる結果を重視する性格を生かし、新たな挑戦に取り組める職場で高いパフォーマンスを発揮するタイプです。
一方、長期的な視点で物事を考えること、ルーティンの仕事やマニュアルに沿った仕事は苦手という課題も存在します。
転職の際には、これらの特徴を理解し、適切な職場環境やキャリア選択をしていきましょう。