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40代から経理への転職を成功させるコツ|重要なポイントやスキルとは?

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/10/24

経理部門は人気の職種。それだけに経理部門への転職を検討するとき、不安や悩みは多いでしょう。また、40代では、20代や30代とは違い一般的な実務経験だけでの転職は難しく、多種多様な業務、チームを育て導く力などが必要になります。 本記事では、40代経理の転職で必要な資格、他の求職者と差をつけるアピールポイント、経理以外のスキルなどについても解説します。また、経理未経験からの転職でも、成功可能な方法も説明しますので、転職の成功に向けた入口として役立ててください。

目次

経理部門は人気の職種。それだけに経理部門への転職を検討するとき、不安や悩みは多いでしょう。また、40代では、20代や30代とは違い一般的な実務経験だけでの転職は難しく、多種多様な業務、チームを育て導く力などが必要になります。

本記事では、40代経理の転職で必要な資格、他の求職者と差をつけるアピールポイント、経理以外のスキルなどについても解説します。また、経理未経験からの転職でも、成功可能な方法も説明しますので、転職の成功に向けた入口として役立ててください。

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経理の仕事内容とは?

まず、経理部門の具体的な業務について説明します。現実的な業務のイメージがなければ転職活動はできないからです。経理には大きく分けて、

* 日常業務

* 月次業務

* 年次業務

の3種類の業務があります。

日常業務

経理の日常業務は、日々発生する会社の出入金に関するものです。現金や預金の出納管理、経費の精算、伝票の作成・記帳・整理などがあります。日常業務が正確に実施されることが、月次、年次の業務に影響します。

具体的な経理の日常業務

* 現金と預貯金の出納管理

* 社員による立替経費の精算

* 仕訳伝票の作成、整理

* 入金の確認

* 各種支払い

数字の確認や入力、把握を細かく確認しつつ行う能力と、スキルが求められます。

月次業務

月次業務は、取引先との掛け取引に係る出入金の確認や、月次の支払い業務とともに、社員への給与計算が重要な業務となります。また、月締めで収支を確認し、残高の突き合わせも行います。台帳の記入も管理する必要があるため、給与支給日前後は、多忙となります。

具体的な経理の月次業務

* 給与計算・支払い

* 社員の源泉所得税、住民税、雇用保険、社会保険等の算出と支払い

* 得意先からの売掛金の入金確認と債権の消込

* 取引先への買掛金の支払い

* 請求書、領収書の発行業務

得意先、取引先との出入金確認では、事業部門、営業部門への確認が生じます。端的に情報を確認するヒアリングとコミュニケーションのスキルが求められます。

年次業務

年次業務では、決算書の作成が大きな業務です。1年間の企業活動による売上、利益、経費を計算し、バランスシートをまとめます。納税申告も重要な業務です。企業によっては四半期ごとに決算していますので、その際も同様の業務が発生します。

具体的な経理の年次業務

* 決算書作成

* 所得税、消費税の申告と納税

* 社員の年末調整

決算業務は、企業の信頼を証明する基盤となりますので、ミスが許されない重要業務です。正確性、疑問点を徹底的に追求する力などが求められます。

その他会計や保険の業務

経理では、他にも会計や保険に係る業務が発生します。福利厚生で重要な社会保険の支払いは、月々の給与支払い業務とともに実施しています。また、取引先金融機関との関係を良好に維持することも経理部門の大きな役割です。

* 社会保険、雇用保険等の申告と支払い

* 賞与計算

* 取引先金融機関とのやりとり

* 予算案の策定

40代に経理が人気の理由

経理の人気には、その安定性、キャリア蓄積のしやすさ、業務量の算出がしやすく働き方を決定しやすいというポイントがあります。安定性とワークライフバランスの保持が可能というのが、経理が人気な理由といえるでしょう。

安定していて比較的転職がしやすいから

経理が人気なのは、営業や企画など総合職に比べ、専門性が高く経験やスキルを個人に蓄積することが可能だからです。

営業や企画の場合は、会社の商品・サービス分野に縛られますが、経理で経験を積めば、どの企業の経理でも通用します。基本的に経理が行う業務はどの企業にも必要で内容も変わりません。転職やステップアップの際に専門的なスキルと経験があることは有利です。

ワークライフバランスを保ちやすいから

経理は月末や年度末のような繁忙期には残業が多くなりがちですが、業務の量が測りやすいルーティンです。日次、月次、年次で業務内容が決まっていますから、作業の分配を部署で決定すれば無理な残業をしなくて済みます。

また、営業職や企画職のように、クライアントや取引先の都合で、急な業務が入ったり、スケジュールが変化したりすることも少ないです。

比較的余裕のある時期には、休みも取りやすいでしょう。経理職の魅力はプライベートを考慮した生活が可能だということです。

40代経理の平均年収

40代から経理に転職する際に気になるのが年収。「令和3年賃金構造基本統計調査」を元に求めます。従業員数10人以上の企業、経理に相当する「会計事務従事者」の値によると、以下の通りです。

年齢

給与額

賞与

年収

20〜24歳

21万2,700円

40万6,800円

295万9,200円

25〜29歳

24万9,700円

72万3,200円

371万9,600円

30〜34歳

28万7,400円

86万3,600円

431万2,400円

35〜39歳

31万9,100円

107万9,100円

490万8,300円

40〜44歳

32万400円

103万8,600円

488万3,400円

45〜49歳

33万6,000円

102万2,000円

505万4,000円

50〜54歳

33万8,800円

107万8,700円

514万4,300円

55〜59歳

34万1,700円

100万6,000円

510万6,400円

60〜64歳

27万5,800円

61万7,300円

392万6,900円

65〜69歳

25万0,400円

39万6,000円

344万900円

給与額は「きまって支給する現金給与額」の項目を参照、基本給に各種手当と所定の残業代が含まれます。また一般社員の平均で管理職は含まれません。

40代経理の転職で重視されるポイント3つ

40代経理転職。難易度は高いです。求人数が限られていますし、経験が重視されます。40代に求められるのは即戦力であるとともに、マネジメントの経験や能力などです。経理未経験でも転職不可能ではありませんが、経験者とポストを争いますので他の応募者を圧倒する経験や能力が求められます。

経理の実務経験の有無

経理の求人は空いたポストを埋めることが多く即戦力が求められます。ほとんどの求人が経験者で実務経験○年以上と指定されることも多いです。

40代ならば、一般の経理業務だけでなく将来的に管理職になる人材が求められます。多くの実務に通じていて実務を知り尽くしている人と、ポストを争うことになります。

未経験者の場合は、前職でのプロジェクト管理経験や、チーム運営経験を強調するのも良手です。遂行能力と責任感を客観的に判断できる経験があれば、アピールするといいでしょう。

簿記2級以上の資格の有無

経理は専門職ですので、転職時は知識と実務能力が問われます。客観的な基準となるのが、日商簿記2級以上を取得していることです。会社がゼロから育てる20代ならば3級の取得から始まりますが、40代即戦力を求める求人では2級以上が必要です。日商簿記2級では、企業の経理実務に必要な知識を持っていると認められます。資格があれば、採用のスタートラインに並ぶことができるのです。

未経験の場合も、難関である簿記2級を取得してれば、経理・財務への情熱や努力が証明されます。

マネジメントに関する経験の有無

40代での転職では、経理の実務経験はもちろん、マネジメントの経験も問われます。単なる経理スタッフとしての経験だけでなく、プロジェクトリーダー、チームリーダーなどを担当した案件や管理職の経験などがあれば、有利です。

経理未経験でも、プロジェクトの進行管理、企画マネジメントや予算管理などの経験があればアピールできます。マネジメントだけでなく、勤怠管理やチームの業務管理、予算管理など経理業務に近い実務の経験も有効です。

40代経理の転職をより有利するアピールポイント

40代の経理転職。管理職を見据えた経験豊かな人材が求められます。経理経験者でも単に業務経験があるだけでなく、資格の取得、会計ソフトやPCのスキル、多様なビジネス経験が問われます。

経理の仕事で使える資格を有しているか

40代の経理転職では、実務の即戦力となる経験とともに業務内容への広範な知識が求められます。それらを客観的に測る資格を持つことは、求人に応募する際に有利に働きます。

資格例①:簿記検定(2級以上)

日商簿記2級は、取得すると業種や規模を問わず、どの企業でも経理職として通用すると証明できる資格です。

高度な商業簿記とともに原価計算を含む工業簿記が出題分野で、財務諸表の数字から財務を把握する広い知識が問われます。その水準を日本商工会議所は、「企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル」と定義しています。

経理実務の経験がない人は、日商簿記2級は最低でも取得すべき資格。合格率も26%程度と難関の資格です。経理経験がなくても2級を取得するための努力に対する評価と、経理実務への適正を認められます。

資格例②:FASS検定

FASS検定は、経理・財務の実務を測る国内唯一の検定試験。経済産業省開発の「経理財務サービス・スキルスタンダード」をもとに行われるテストです。

実務スキルを、A〜Eの5段階で評価。受験者の実用的なスキルを客観的に把握できます。資産、決算、税務、資金の4分野から出題され、検定を受けることで得意・不得意が診断できます。実務レベルに応じた評価方法により、経験を蓄積するほど高いスコアが出ます。経理部門に従事している人だけでなく、今後、経理部門に従事しようと考えている人にとっても、実務能力をアピールでき転職に有利です。

参考:FASS検定(経理・財務スキル検定)とは?概要やメリット、転職での活かし方

資格例③:給与計算実技能力検定

経理の月次業務で重要な給与計算。その業務に関する知識と実務能力を測定する資格です。2級は、労務コンプライアンスについての理解、基本的な給与計算、明細の作成が可能なレベルです。1級は労働法令と税務の理解、制度やイレギュラーな給与体系への対応、年末調整、社会保険、税務手続の実務も対象で、取得すれば給与計算の管理業務ができます。

40代の転職では、一般職員ではなく管理職への起用も含めて採用を考えますので、1級取得は有利に働くでしょう。

会計ソフトの使用経験やPCスキル

経理で活用する会計ソフトの使用やPCの基本的なスキルも重要です。現在の経理実務には、PCスキルが絶対必要だからです。会計ソフトは企業により使用ソフトや環境が変わりますが、基本機能と入力、分析の方法はいずれかのソフトで熟知しておきたいです。環境が変わっても基本を理解していれば対応できます。

PCスキルはExcel、access等の基本的なソフトの使用方法を習得しておく必要があります。スキルを客観的に証明できるMOS(Microsoft Office Specialist)などの公認資格を取るのも有効です。

企業の成長期に携わった経験やIPOの経験

40代の経理採用では、単に業務経験だけでなく企業での多様な経験が問われます。特に、スタートアップで資金調達を担当していた、IPOを経験したなどの経験は評価が高いでしょう。成長期には、取引が拡大したり社員数が増加したりと変化があります。また、決算書や台帳などステークホルダーに説明する資料の作成も盛んです。

ルーティンワークの多い経理部署の場合、イレギュラーな事案の経験は、活性化や改善につながります。企業はそのような人材を期待するところがあります。

ポイントを押さえて40代経理転職を成功させよう

40代経理転職は、経験者でもマネジメント経験などを評価されますので、難易度が高くなります。必要な資格や経験などを有効にアピールすることが必要です。

20代の転職とは違い、即戦力である以上に管理職候補としての資質が求められます。プロジェクトリーダーやチームリーダーの経験などが必須であると言えます。逆に、経理実務経験がなくても、資格がありマネジメント能力の高さをアピールできれば、採用の芽もあります。

未経験からは、必要な資格の取得、実務の勉強に専念しつつ、マネジメント経験やその内容を職務経歴としてアピールする戦略を持ちましょう。

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