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経理事務パスポート検定(PASS)とは?取得するメリットやどんな人におすすめなのかを解説

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/07/13

経理転職時に役立つ資格として「経理事務パスポート検定」が多くの本やサイトで紹介をされていますが、「経理事務パスポートを取得するべきなの?」「取得するメリットは?」など、経理事務パスポート検定について理解できていない人は多いのではないでしょうか。今回はそんな疑問を解決するために、経理事務パスポート検定を取得するメリットをご説明します。どんな人におすすめの資格なのか、経理事務パスポート検定の難易度についても説明しているので、最後までご覧ください。

目次

経理転職時に役立つ資格として「経理事務パスポート検定」が多くの本やサイトで紹介をされていますが、「経理事務パスポートを取得するべきなの?」「取得するメリットは?」など、経理事務パスポート検定について理解できていない人は多いのではないでしょうか。

今回はそんな疑問を解決するために、経理事務パスポート検定を取得するメリットをご説明します。どんな人におすすめの資格なのか、経理事務パスポート検定の難易度についても説明しているので、最後までご覧ください。

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経理事務パスポート検定(PASS)とは?

経理事務パスポート検定(PASS)とは、日本CFO協会とパソナが協同で開発した経理事務スタッフを応援する経理の学習教材、検定試験プログラムです(※1)。

経済産業省「経理・財務サービススキルスタンダード」に基づいて、人材派遣・紹介でも使われる現場重視の3段階のレベルに対応した実践で活かせる認定資格のため、経理になりたい人や経験の浅い経理の方、派遣社員まで幅広い層の方に人気の資格です。

(※1)参考:日本CFO協会「経理事務パスポート検定講座」

経理・財務スキル検定(FASS)との違い

経理・財務スキル検定(FASS)は、経営幹部を目指す人向けに、自身の実力を確認するための検定です。そのため、経理事務パスポート検定のような合否ではなく、AからEの5段階で評価され、現時点の実務スキルを客観的に評価することができます。

経理・財務スキル検定、経理事務パスポート検定どちらも日本CFO協会が運営しています。経理・財務スキル検定は幅広い経理・財務業務を対象とするのに対し、経理事務パスポート検定は、事務スタッフに求められる経理知識に範囲を限定した認定資格のため、検定を受ける目的によってどちらを受けるか決めるようにしましょう。

経理事務パスポート検定(PASS)の取得がおすすめな人

経理事務パスポート検定は、経理に転職したい方におすすめの資格です。経理の業務標準として定着した経済産業省「経理・財務サービススキルスタンダード」を基準に作られているため、実戦で使えるスキルを学ぶことができます。

そのため、経理への転職時に経理事務パスポート検定を取得していると、面接官に「この人は経理のスキルや知識がある」と評価され、合格率が上がります。また、実際にはたらきだしたとき、経理事務パスポート検定で得た知識を活かしながら仕事ができるため、比較的早く業務になじむことができます。

経理事務パスポート検定(PASS)の概要

経理事務パスポート検定の概要について説明をします。資格取得までの目安や、検定内容について理解することで、計画的に資格勉強に取り組んでください。

資格取得までにかかる時間の目安

一般的に資格取得までの期間は、1か月から2か月程度といわれています。

経理事務パスポート検定は、実務で役立つ知識やスキルが重視される資格のため、事務全般の知識を必要とする経理・財務スキル検定より学習範囲が狭く、比較的簡単に取得することができます。

ただし、経理事務パスポート検定は1級から3級まであるため、資格の難易度によって取得までの時間は異なります。自分が何級を取得したいかに合わせて学習時間を考えてみてください。

受講料・受験料

経理事務パスポート検定の受験料は級によって異なります。

e-ラーニング受講料(受験料含む)

PASS 3級 1,500円(税抜)

PASS 2級 6,000円(税抜)

PASS 1級8,000円(税抜)

受験料(認定試験のみ)

PASS 3級1,000円(税抜)

PASS 2級3,000円(税抜)

PASS 1級4,500円(税抜)

e-ラーニングの受講は必須ではないため、自分の学習スピードや予算を考えたうえで、検討してみてください。

経理事務パスポート検定(PASS)の学習内容

各級によって、出題範囲や難易度が異なります。次では、各級どのような内容が出題されるか説明するので、出題内容にあった学習をしてみてください。

3級の内学習容

3級では、事務スタッフに求められる心構えや役割、日常的な経理処理業務などについて学習をします。

e-ランニングの研修では、経理の役割、コミュニケーション能力、帳簿書類の保存、領収証の保存、インターネットバンキングなどをテーマにした学習が多いです。

3級は、経理事務パスポート検定の中でも入門コースといわれているため、経理業務に求められる基本的な業務や心構えを学ぶことができるため、勉強がスムーズにすすめられおすすめです。

2級の学習内容

2級では、請求や支払、経費など現場で使う頻度の高い取引に関する経理・会計事務について学習をします。

e-ランニングの研修では、簿記上の現金、小口現金の管理、ペイオフ制度、通帳と銀行員の管理、支払い業務の流れ、さらには仮払経費業務の流れを学ぶことができるため、3級に比べると実践的な知識を得ることができます。

身近な販売取引における決算などの経理手続きや、外貨取引処理の基礎を学ぶことで、経理の業務をよりイメージしやすくなると思うので、経験が浅い方や経理への転職を考えている人にはおすすめです。

1級の学習内容

1級は、日常的な売買取引における経理手続きや月次決算全般、さらに連結決算についての概要を学習することができるため、かなり実践的なスキルを学ぶことができます。

e-ランニングの研修では、日常的な現場の取引に関する全体像と経理・会計事務のポイント、月次管理業務のポイントを学ぶために、売上計上のタイミングや売掛金の管理、売掛金回収が滞った場合の対応、仕入業務の流れ、在庫の実地棚卸、固定資産の管理、受取手形の管理、小切手のしくみなど幅広い業務について学ぶことができます。

高度な実践業務についての学習が多いため、経理でスキルアップしたい方におすすめです。

経理事務パスポート検定(PASS)の難易度

経理事務パスポート検定は難易度が標準と言われています。

合格基準は70%以上ですが、日商簿記や経理・財務スキル検定などの経理関係の資格に比べると出題範囲が狭いため、比較的難易度が低く取得しやすい検定だといえます。

まずは経理事務パスポート検定を取得してから、ほかの難易度が高い資格勉強をはじめてみるとスムーズに勉強が進むのでおすすめです。

経理事務パスポート検定(PASS)のメリット

経理事務パスポート検定を取得するメリットについて説明をします。なんのために取得するのか目的をしっかり持つことで、勉強のモチベーションが上がるので3つのメリットを認識しておくことをおすすめします。

①経理業務に必要な基本的な知識が身につく

経理事務パスポート検定は、派遣社員や事務スタッフに必要な経理知識に範囲を限定しているため、経理業務に必要な基本的な知識を集中して身につけることができます。

まずは3級で基礎を学び、その後2級、1級と難易度をあげていくことで、徐々に経理業務の知識を身につけることができるので、着実にステップアップしたい人におすすめです。また実戦で使えるスキルを身につけることを検定試験では大切にしているため、勉強することでスキルアップにつながります。

②転職の足掛かりとして有効

経理事務パスポート検定を取得していると、面接官に「経理のスキル、知識がある」と評価されます。

経理事務パスポート検定では、現場で必要な知識を3段階で学ぶことができるので、自分のレベルに合わせた勉強を行い、資格取得をすることで未経験者も経理の知識をアピールすることができます。

中には、派遣社員から経理事務パスポート検定を取得したことで、正社員雇用になった方や、未経験から経理職への転職を成功させた方もいるので、経理職への転職を考えている人はチャレンジしてみてください。

③学習から試験までe-ラーニング形式で受けられる

経理事務パスポート検定の学習は、「e-ラーニング」という方法で行います。e-ラーニングとは、インターネットを介して行う勉強法のことで、学校やスクールに通わずに自宅など好きな場所で勉強をすることができます。

経理事務パスポート検定のe-ラーニングは、テーマ・科目ごとの研修動画があり、1つにつき10分から20分程度で視聴することができます。そのため、空き時間に勉強をしやすく、無理のない範囲でスキルや知識を学んでいけます。もちろん、動画は何度でも視聴することができるので、自分の苦手な範囲を繰り返し勉強することも可能です。

その他の経理事務におすすめの資格

経理事務パスポート検定以外にも、経理への転職でおすすめの資格をご紹介します。余裕がある方はこれらの資格も取得して、経理への転職のときに役立ててみてください。

日商簿記検定

日商簿記検定は、日本商工会議所と各地の商工会議所が実施する、簿記の技能を測る検定試験です。

日商簿記では、入出金伝票の作成や決算処理、税務処理などが試験範囲のため、経理業務でも活かせる知識を学ぶことができます。日商簿記検定は、初級・3級・2級・1級の計4段階あるため、自分のスキルに合わせて勉強を進めてみましょう。

ちなみに現場で使える技能、知識は2級といわれています。経理事務を目指す場合は、まずは3級取得を目指し、簿記の基礎が身に付いてから2級にチャレンジしてみてください。

経理・財務スキル検定(FASS検定)

経理・財務スキル検定(FASS検定)は、経済産業省が中心となって、経理・財務業務プロセスの標準化に取り組み、2005年からスタートした資格検定です。

経理・財務スキル検定では、経理の業務だけでなく、簿記や財務など事務職の総合的な実務スキルを学ぶことができます。また、経理事務パスポート検定とは違い、AからEの5段階で評価されるため、現時点の実務スキルを客観的に評価することができます。

最近では大手企業でも導入をされている注目の資格検定です。

参考:FASS検定(経理・財務スキル検定)とは?概要やメリット、転職での活かし方

給料計算実務能力検定

給与計算実務能力検定は、経理に必要なスキルが詰まった資格であり、給与計算を仕組みから理解することができます。給与計算業務における、知識や実務遂行力を測るための検定試験のため、出題内容は社会保険の仕組みや所得税など範囲が幅広いのが特徴です。

最近はシステムでの給与計算が多いですが、給与計算の実務スキルを理解しておくとミスが起こりにくく、経理への転職を考えている人にはおすすめの資格です。

1級と2級がありますが、まずは2級の取得を目指してみるといいでしょう。

経理事務パスポート検定を受けるメリットはたくさん

経理への転職を考えている人は、経理事務パスポート検定の取得がおすすめです。未経験でも、検定勉強を通して実際に使えるスキルや知識を学ぶことができるので、経理転職のとき有利になります。

経理に転職をしたいけど何から準備すればいいかわからないという方は、チャレンジしてみてください。

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