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建設業経理士の資格は需要が高い!|試験の概要と資格取得のメリットや注意点を紹介!

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/10/25

経理職に必要な資格といえば簿記が一番に思い浮かぶ人が多いかもしれません。しかし同じ経理職でも、建設業では少し特殊な知識が必要になります。建設業の経理向けの資格として「建設業経理」という資格があり、建設業界の経理職を目指す人にとっては非常におすすめの資格です。 この記事では、建設業で財務や経理の仕事をしたいと考えている人向けに、建設業経理士の資格について紹介します。

目次

経理職に必要な資格といえば簿記が一番に思い浮かぶ人が多いかもしれません。しかし同じ経理職でも、建設業では少し特殊な知識が必要になります。建設業の経理向けの資格として「建設業経理」という資格があり、建設業界の経理職を目指す人にとっては非常におすすめの資格です。

この記事では、建設業で財務や経理の仕事をしたいと考えている人向けに、建設業経理士の資格について紹介します。

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建設業の経理士ってどんな仕事?

建設業の経理もそのほかの業界の経理も、企業活動に伴うお金の流れを管理する、という部分では共通しています。

多くの業界では完成した製品を売買する段階でお金の流れが発生しますが、建設業界では、建造から引き渡しまでの時間が長い、工事完了前にお金の流れが発生するなど、会計処理方法が特殊なので、特別な知識が求められます。

また一年単位での業績を会計処理する通常の経理とは違い、 建設業では工期が1年以上になり決算期にはまだ建物が完成していない、ということがよく起こります。建設業の会計処理における勘定科目には「完成工事未収入金」などの特殊項目があり、これらは通常の簿記ではカバーできません。

このように建設業における経理の仕事には特別な知識が必要となることから、建設業の経理向けに「建設業経理士試験」が存在します。必須の資格ではありませんが、建設業経理士の資格を持っていれば、建設業界から非常に重宝されるため、転職にも有利に働くでしょう。

建設業経理士試験

建設業経理士の資格は、建設業振興基金が行なっている建設業経理試験であり、民間資格です。

この試験に合格することで、財務や経理に関する専門知識のなかでも建設業に特有な会計処理方法などに詳しいと証明することができます。

この試験は国家資格ではないため、建設業で働くために必ず合格しなければならないわけではありません。しかし、この資格を持っていることで企業側も入札が有利になるため有資格者に対する需要は高いでしょう。

ここからは、建設業経理士試験の概要を紹介します。

建設業経理士(事務士)試験の種類

建設業経理士の資格は1級から4級まであり、1級になるほど難易度が高く、合格率も低くなります。また3級と4級は建設業事務士と呼ばれています。 令和4年3月(1級・2級については9月)に実施された各級の試験合格率は次の通りです。

建築業経理士試験の種類と合格率

  • 建築業事務士試験4級:77.8%
  • 建築業事務士試験3級:58.3%
  • 建築業経理士試験2級:33.8%
  • 建築業経理士試験1級(財務諸表):21.2%
  • 建築業経理士試験1級(財務分析):44.5%
  • 建築業経理士試験1級(原価計算):15.2%

それぞれの級で必要になる知識やスキルは下記の通りです。

出題範囲

求められるスキル

4級

「簿記のしくみ」に関する知識

最低限の実務に対応できる

3級

「建設業の簿記」「原価計算」に関する知識

簡単な実務に対応できる

2級

「建設業の簿記」「原価計算および会社会計」に関する知識

一般的な建設業の実務に対応できる

1級

「建設業原価計算」「財務諸表」「財務分析」に関する知識

会計関連の法に関する専門知識や、財務分析・経営分析のスキルも求められる

建設業経理士試験の日程

建設業経理士試験は、1~2級は年に2回(9月・3月)・3~4級は年に1回(3月)実施されます。

級の区分

上期

下期

建設業事務士試験4級

3月

建設業事務士試験3級

3月

建設業経理士試験2級

9月

3月

建設業経理士試験1級

9月

3月

建設業経理士資格の受験申し込みは、以下の2通りの方法があります。

  • [インターネット申し込み](https://www.keiri-kentei.jp/exam/secondhalf/internet.html)
  • 書面による申し込み:各都道府県建設業協会の窓口又は郵送請求により受験申込書を入手

郵送請求先:〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-2-12 (一財)建設業振興基金 経理試験課 試験係

建設業経理士試験の受験資格

建設業経理士試験の受験資格には、学歴や年齢・国籍等による制限はありません。

また複数の級を同日に受けることは可能ですが、1級に関しては他の級と同じ日に受験することはできません。 1級の複数科目を同じ日に受験することは可能です。

受験料については、級ごとにそれぞれ以下の金額が必要になります。

  • 4級:4720円
  • 3級:5820円
  • 2級:7120円
  • 1級:8120円
  • 1級(2科目):11420円
  • 1級(3科目):14720円
  • 2級・3級併願:12620円
  • 3級・4級併願:10220円

建設業経理士試験の試験内容

試験内容は下記の表の通りとなります。

級の区分

試験内容

建築業事務士試験4級

簿記のしくみ

建築業事務士試験3級

建設業の簿記 原価計算

建築業経理士試験2級

建設業の簿記 原価計算 会社会計

建築業経理士試験1級

財務諸表 財務分析 原価計算

建設業経理士試験1級の試験のみ「財務諸表」「財務分析」「原価計算」の科目ごとに合否判定がなされます。

これは科目合格と言って、科目合格が認められると合格通知を交付された日から5年間はすでに合格した科目について、受験を免除されます。

建設業経理士の資格を取得するメリット

建設業経理士の資格を取得することで以下のようなメリットがあります。

建設業経理士の資格を取得するメリット

  • 建設業を目指す人にとってとても有利
  • 会社側にもメリットがあり需要が高い

建設業経理士は、建設業を目指す人だけではなく企業側にも大きなメリットがありますので、需要がとても高い資格です。以下、それぞれについて説明します。

建設業を目指す人にとってとても有利

すでに述べたように、建設業界の会計処理方法は特殊なのでより高度な専門性が要求されます。

建設業の専門的な経理知識を有していることの証明になる建設業経理士の資格は建設会社や土木会社で働くために必須の資格というわけではありませんが、就職・転職後のことも考えるとこの資格を取得しているととても有利になるでしょう。

建設業界を志望する人は建設業経理士2級以上を目安に取得することをおすすめします。

会社側にもメリットがあり需要が高い

建設業経理士の有資格者は企業側にも大きなメリットをもたらします。

公共工事への入札を行なおうとする企業は必ず「経営事項審査」を受けなければなりません。

建設業経理士2級以上の有資格者を雇用している企業は、その人数と有資格者の種類に応じて「経営事項審査」で加点され、仕事を受注する際に大きなアドバンテージになります。

道路・橋などの公共インフラ老朽化の問題や近年の自然災害の増加などにより公共工事自体の需要が増加していることもあり、建設業経理士有資格者への需要はますます高まっています。

建設業経理士の資格を取得するときのポイント

建設業経理士の資格を取得する際、気をつけたいポイントについてもまとめました。

建設業経理士の資格取得のポイント

  • 汎用性が低い
  • 日商簿記とのダブルライセンスがおすすめ

建設業経理士の資格を取得するにあたっては、それだけでは汎用性が低いので日商簿記とのダブルライセンスがおすすめです。以下では、その理由やダブルライセンスの勉強法について説明します。

汎用性が低い

建設業経理士の資格は建設業界の経理に特化した資格です。建設業以外への就職・転職においては、この資格を持っているからといって有利になるわけではありません。

そのため、建設業経理士は経理のなかでも建設業界での仕事に関心がある人に向いているといえます。

建設業界以外を志望する人は日商簿記検定などを受験しましょう。

日商簿記とのダブルライセンスがおすすめ

建設業経理士の資格は建設業界に特化した経理資格であるため、ほかの業界では有効活用できないこともあります。

そのため、将来他業界への転職を視野に入れている人は日商簿記検定を受験することも検討しておくといいでしょう。

どちらの資格も経理事務に関わるものであるため勉強する共通する内容も多いです。建設業界ならではの特殊な会計方法や用語に関する知識が建設業経理士の資格試験で特別に求められる部分です。

日商簿記と建設業経理士の資格を両方取得しようとしている方は、日商簿記を先に勉強すると効率的です。

建設業経理士は建設業界の方には必須の資格

建設業経理士の資格は企業側にとってもメリットが大きいため、業界を建設業に絞っている人にとっては非常におすすめの資格です。また将来、他業界への転職の可能性がある場合は日商簿記検定とのダブルライセンスも目標にするといいでしょう。

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