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経理職は、管理部門の中で専門的知識と責任が求められる職種です。仕事にやりがいを感じていても、自分の年収が平均より高いか低いかを知りたい人も多いことでしょう。今回は、平均年収より低いと分かった場合の対処方法、経理の仕事で年収を上げるポイント、経理職ならではの成功する転職方法などについて紹介します。
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経理職の年収の平均値・中央値
経理の年収は雇用形態、企業規模、都道府県、男女、年代などで異なりますが、全体的にみると、経理職の平均年収は約460万円となっています。その他の管理部門と比べると、以下の通りです。
職種 | 平均年収 |
---|---|
経理職 | 460万円 |
経理職の年収の中央値は約420万円です。
平均値は全ての数字を合計して母数で割ったものです。年収データの場合、極端に年収の高い人が平均値を高くしてしまう傾向があります。一方、中央値は、全ての値を低い順に並べてちょうど真ん中の値で、より実態に近い数字が出るといわれています。
男女別の経理の年収
経理職における男性の平均年収と女性の平均年収を比較すると、男性は490万円、女性は430万円で、男性の方が高くなっています(2022年5月時点)。男性は新卒正社員としての採用が多い反面、女性は派遣社員が多いことが金額の違いに表れているようです。
また経理の管理職は男性が大半で、役職給が加算されていることも大きな要因と考えられます。
経理の業務は単なる取引記帳だけではありません。企業の規模が大きくなると、会計監査、連結決算、予算作成といった複雑な業務をこなす必要があります。経理のマネジャーになると、企業合併・買収、経営戦略の策定など、企業の中枢に関わる仕事を担当することになります。
年代別の経理の年収
年代別の経理の平均年収についてまとめました。
年代 | 平均年収 |
---|---|
20代 | 340万円 |
30代 | 441万円 |
40代 | 512万円 |
50代 | 592万円 |
60代 | 483万円 |
(2022年5月時点)
経理職の年収は30代後半から高くなる傾向にあります。経理業務は、会計知識と経験が求められるため、必然的に年代が上がるほど、年収も高くなります。30代後半から40代にかけては一番の働き盛りで、求められる仕事の内容に見合った年収が得られます。
年齢に応じて、スキルや経験を身に付けないと、年収アップにはつながりません。また、経理の仕事と税法は切り離せない関係にあります。税法は毎年のように改訂されるため、常に情報を収集し、新しい制度に対応する必要があります。
企業規模別の経理の年収
企業規模別の年収をみると、大企業の経理職の平均年収は約600万円、中小企業の経理職は約400万円となっています。
大企業で求められる経理業務は、会計ソフトを使った記帳業務だけではありません。さらに、取り扱う金額が大きくて難易度の高い業務が多い傾向にあります。
中小企業では記帳業務が中心で、大企業と比べて求められる専門知識はそれほど高くありません。そのため、年収に大きな差がみられます。
経理職で年収1000万円まで上げる方法
経理職で年収1,000万円を目指す方法として、以下の3つが挙げられます。
・資格を取得する
・マネジメント力をつける
・給与水準の高い企業に転職する
直接的な評価につながる資格を取得し、責任のある仕事に見合うキャリアを積んで昇進することが一番の近道です。さらに、管理職としてマネジメント力を身に付けると、年収がアップします。
今いる会社で年収アップが期待できない場合、給与水準の高い企業への転職も有効な手段です。
資格を取得する
複利厚生の一環として資格取得制度を導入し、積極的に資格取得を推奨している企業も少なくありません。制度を上手に活用して、評価につながる資格を取得しましょう。
資格を取得することで、自らの努力を客観的に証明することができます。会社で資格取得が推奨されている場合、有資格者に手当がつくことが多いです。また資格を取ったことで、より責任のある仕事を任せてもらえるようになると、年収がアップします。
現在の会社で年収アップが期待できなくても、経理部門の人材不足に悩む会社は数多く存在します。能力の高い経理職の人材は、常に求められています。転職活動においても、高難易度の資格を持っていると、自らのスキルを信用してもらいやすくなります。
経理に関係する資格で、特に難易度の高いものは以下の通りです。
・日商簿記1級
・USCPA
日商簿記1級
日本商工会議所が主催する簿記検定で、1級から3級まであります。
日商簿記1級を取得すると、高度な会計知識を持ち、経営管理や経営分析が行える会計のスペシャリストとして評価されます。簿記検定の最高峰ともいえる試験で、一般的な認知度も評価も高いため転職に有利です。
日本商工会議所によると、簿記1級の合格率は8~10%程度。2級や3級の合格率と比べると難易度が高く、合格は非常に狭き門となっています。日商簿記1級を経て、税理士試験や公認会計士試験に進む人もいます。
USCPA
USCPA(米国公認会計士)は、米国各州が認定する公認会計士資格です。
国際ビジネス資格の最高峰に位置付けられる会計スペシャリストの資格で、日本でも受験できることから最近注目を集めています。試験は4科目あり、受験生の人数などに関係なく、各科目とも99点満点中75点以上で合格となります。自分のペースで勉強・受験できるため、多くのビジネスパーソンが働きながら資格を取得しています。
海外進出や合併などを行う企業では、会計業務はグローバルスタンダードが求められます。会計専門家である米国公認会計士の社会的ニーズはますます高まっており、国内企業はもちろん、外資系企業に転職するときにも有利です。
マネジメント力をつける
マネジメント力とは、組織を管理するための能力のことです。チームを率いてパフォーマンスを最大限に引き出すには、マネジメント力がカギになります。
年収1,000万円を目指すには、マネジメント力が必要です。
経理部門の管理者には、会計の専門知識のほかに、チームの目標設定の明確化、進捗管理、部下の育成・評価などを適切に行う能力が求められます。チームをまとめ、全体の力を最大限に発揮できるようにするのがマネジメントといえるでしょう。
転職する際にも、マネジメント経験があれば有利になります。単なる経理担当ではなく、マネジメント力を高めることで役職給がつき、給与アップにつながります。
給与水準の高い企業に転職する
経理職の給与は、地方よりも都市部、中小企業よりも大企業、日本企業よりも外資系企業の方が高くなります。今いる会社で希望の年収に達することが困難な場合、より給与水準の高い企業へ転職することも選択肢の一つです。
難易度の高い資格を持ち、マネジメント力もあるなら、転職は難しくありません。優秀な経理人材は、常に引く手あまたです。特に上場を目指す企業、従業員規模の大きな企業からの募集が頻繁に出されています。
スキルを適正に評価してくれる会社は必ず見つかります。年収1,000万円を本気で目指すのであれば、求人情報をくまなくチェックし、転職を検討してみてはいかがでしょう。
経理で年収を上げる転職の具体的なアプローチ
最後に、経理で年収を上げるためにはどうすればいいのか、転職の具体的なアプローチを紹介します。
経理職に求められるスキルを確認
経理職で年収を上げるためには、どのようなスキルが求められるのかを確認しましょう。まずは基本的な簿記や会計の知識が必要です。また、ExcelをはじめとするPCスキルも必要不可欠です。さらに、日商簿記1級やUSCPAといった資格を持っていることは強みになるでしょう。
経理職の転職に必要な履歴書・職務経歴書のポイントを理解
履歴書や職務経歴書は非常に重要な役割を果たします。まず、必要な情報は正確かつわかりやすく記載することが大切です。また、会計・簿記のスキルや、PCスキルを身につけていることなど、経理職に求められるスキルについてもアピールしましょう。さらに、前職での実績を伝えることも大切です。
経理職の面接対策をしアピールポイントを把握
経理職の面接においては、自分がどのようなスキルを持っているか、どのような仕事が得意なのか、自己PRすることが重要です。アピールポイントを見つけるためには、自己分析を行い、自分のスキルや経験を整理し、自信を持ってアピールしましょう。
また、会社の業務内容や特徴を事前に調べ、自分がどのように貢献できるかを具体的にイメージし、自信を持って面接に臨むことも重要です。
経理のキャリアプランと面接での答え方例文|プラン設計時の注意点も紹介!
経理職で年収1,000万円は目指せる!
経理職の平均年収は、人事や法務などの職種に比べるとやや低いものの、30代後半からは、積み重ねたキャリアが評価されて高くなっていく傾向にあります。経理職で年収1,000万円を目指すなら、取得難易度の高い資格を取得し、マネジメント力を磨きましょう。今いる企業で年収アップが困難な場合は、転職という選択肢も視野に入れてください。
参考:経理部の仕事内容とは|経理になるには?転職や就職に有利な資格を紹介!
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