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経理代行の基本とは?サービス内容と料金相場を徹底解説

シンカキャリア編集部

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更新日:2025/03/18

経理代行サービスについて知りたい人に向けて、基本のサービス内容や料金相場を紹介します。利用するメリットやデメリットもまとめたので、業務を効率化したい人は参考にしてみてください。

目次

経理担当者にとって、業務の効率化は大きな課題です。経理代行を活用すれば、業務負担を減らしながらコストを抑えられる可能性があります。ただ、「具体的にどんな業務を任せられるのか?」「費用はどれくらいかかるのか?」「信頼できる業者の選び方は?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、経理代行の基本からサービス内容、料金体系、メリット・デメリットまで詳しく解説します。自社に合った業者を選ぶポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

経理代行とは?

経理代行とは、企業の経理業務を外部の専門業者に委託することです。社内の負担を軽減し、業務の効率化やコスト削減を図ることができます。

まずは経理代行の基本について確認していきましょう。

経理代行サービスの基本

経理代行は、企業の経理業務全般を専門家に委託するサービスです。具体的には、以下のような業務を依頼できます。

  • 日々の帳簿記入
  • 入出金管理
  • 給与計算・年末調整
  • 請求書の発行や支払い処理
  • 買掛金や売掛金の管理
  • 決算書類の作成
  • 税務申告書の作成

これらの業務を外部に任せることで、社内の人材や時間をコア業務に集中させることができます。とくに、経理担当者が少ない企業や専門知識を持つ人材を確保しにくい中小企業にとっては、大きなメリットとなるでしょう。

経理代行と記帳代行、税理士の違い

一見すると似ている「経理代行」「記帳代行」「税理士」ですが、それぞれの役割は異なります。

記帳代行

会計ソフトへのデータ入力や帳簿作成など、主に記帳業務をサポート

経理代行

記帳業務に加え、給与計算や請求書発行など、経理全般をカバー

税理士

税務申告や節税対策など、税理士資格が必要な業務を担当

記帳代行は日々の取引の記録を、税理士は税務申告を担当するため、それぞれの違いを理解して業務委託しましょう。どこまでの業務を依頼したいかを明確にし、自社に合ったサービスを選ぶことが大切です。

経理代行に依頼できる業務の例

ここからは、経理代行で依頼できる主な業務を詳しく紹介します。経理代行に興味がある人は、チェックしてみてください。

記帳業務

日々の取引を正確に記録するのが記帳業務です。取引ごとの記録を整理し、帳簿に記入する業務を依頼できます。具体的な業務は以下のような作業です。

  • 売上や支出の管理
  • 入出金の記録
  • 会計ソフトへのデータ入力

記帳業務は正確さが求められるため、負担に感じることが多いでしょう。専門家に任せることで、社内の人員をより重要な業務に充てることができます。

給与計算・年末調整

従業員の給与計算や年末調整も、経理代行で業務委託できます。税務関連の手続きをスムーズに行うために欠かせない作業です。

  • 勤怠データをもとにした給与計算
  • 社会保険料や税金の控除処理
  • 年末調整の手続き

給与計算はミスが許されず、法改正の影響も受けやすい業務です。専門家に委託することで、計算ミスや手続きの遅れを防ぐことができます。

決算書の作成

決算書は、企業の財務状況を把握するうえで欠かせない書類です。経理代行サービスでは、以下のような業務を代行できます。

  • 取引データの集計
  • 貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)の作成
  • 税務申告のサポート(税理士と連携)

決算は専門知識が必要で、社内で対応するには負担が大きくなりがちです。経理代行を活用すれば、正確な決算書をスムーズに作成できます。

経理代行の料金相場と料金体系

経理代行サービスの料金は、依頼する業務の内容や企業の規模によって異なります。主な経理代行業務の料金相場と一般的な料金体系についてみていきましょう。

経理代行サービスの料金相場

経理代行の料金は、依頼する業務ごとに異なります。主な業務の相場は以下のとおりです。

記帳代行

1仕訳あたり50~100円

100仕訳まで10,000円程度

200仕訳まで15,000円程度

300仕訳まで20,000円程度

400仕訳まで25,000円程度

それ以上30,000円程度〜

給与計算代行

1人あたり1,000~2,000円前後

決算代行

1回あたり5万円~20万円

経理代行の料金は業務内容によって異なります。記帳代行は1仕訳あたり50〜100円が相場で、仕訳数が少ない場合は従量制を選ぶとコストを抑えられるでしょう。

給与計算代行は1人あたり1,000〜2,000円程度です。決算代行は1回あたり5万〜20万円が一般的で、税理士に依頼すると15万〜25万円程度かかります。法定調書作成などを追加すると、さらに10万〜20万円ほど上乗せされることもあるでしょう。

経理代行の料金体系

経理代行サービスの料金体系は、一般的に定額制と従量制の2つのタイプに分かれます。

定額制

毎月一定の料金で決められた範囲の業務を依頼できるプラン。

業務量が安定している企業や、決まった業務を継続的に依頼したい場合に向いている。

従量制

仕訳数や従業員数に応じて料金が変動するプラン。

業務量が時期によって変わる企業や、まずは小規模で経理代行を導入したい場合に向いている。

料金は業務内容や依頼範囲によって大きく異なるため、複数の業者から見積もりを取り、自社の状況に合ったプランを選ぶことが重要です。

経理代行サービスを導入するメリットとデメリット

経理代行サービスを導入することで、業務の効率化やコスト削減が期待できます。しかし、すべての企業にとって最適とは限りません。

ここからは、導入のメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット1、経理業務にかかるコストを抑えられる

経理業務を社内で行う場合、経理担当者の給与や研修費など、人件費がかかります。経理代行を利用すれば、必要な業務だけを外部に依頼できるため、コストを最小限に抑えることが可能です。

中でも中小企業では、経理部門を維持する負担が大きいため、アウトソーシングすることで経費削減につながるケースが多く見られます。また、専門知識を持つプロに依頼することで、経理処理のミスを減らし、結果的にコスト削減につながる点も魅力です。

メリット2、自社のコア業務に集中できる

経理業務は細かい作業が多く、時間もかかるため、本来の業務に割ける時間が減ってしまいます。経理代行を活用することで、経理担当者やマネージャーが重要な業務に集中できる環境を整えられるのが大きなメリットです。

たとえば、営業活動や商品開発により多くのリソースを投じられるため、企業の成長スピードが加速します。また、繁忙期や決算期など、経理業務が増えるタイミングでも、代行サービスを利用すれば業務の遅れを防げるでしょう。

デメリット1、 社内の人材育成ができない

経理業務を外部に任せることで、社内にノウハウが蓄積されにくくなる点は注意が必要です。将来的に経理部門を社内で整えたいと考えている場合、社員のスキルアップの機会が減る可能性があります。

また、経理担当者が退職した際、後任者の育成が難しくなるリスクも考えられるでしょう。そのため、外部に任せる範囲と社内で行う業務のバランスを見極めることが重要です。

デメリット2、情報漏洩のリスク

経理業務には、企業の財務情報や給与データなど、機密性の高い情報が含まれています。外部の代行サービスを利用する際は、情報漏洩のリスクがゼロではないことを理解しておきましょう。

このリスクを軽減するためには、セキュリティ対策がしっかりしている業者を選ぶことが重要です。具体的には、以下の点を確認するとよいでしょう。

  • セキュリティ対策の実績や認証を取得しているか
  • 契約時に秘密保持契約(NDA)を締結できるか

経理代行サービスには、コスト削減や業務効率化といったメリットがある一方で、社内のスキル低下や情報管理のリスクといったデメリットも存在します。導入を検討する際は、自社の経理業務の現状や将来の方針を踏まえ、適切なバランスを考えることが大切です

経理代行サービスの失敗しない選び方

経理代行サービスを選ぶ際は、単にコストや知名度だけで決めるのではなく、自社のニーズに合ったサービスを選ぶことが大切です。以下で経理代行サービスの選び方を紹介します。

依頼したい業務に対応しているか

まず、自社が外部に委託したい業務を明確にし、それに合った業者を選びましょう。記帳代行、給与計算、請求書発行、決算業務など、提供サービスの範囲は業者によって異なります。

「記帳業務だけを依頼したい」と考えているのに、パッケージプランしかなく不要なサービスまで契約することになると、コストが無駄になります。逆に、税務相談まで含めたサポートを求めている場合は、税理士と連携しているサービスを選ぶとスムーズです。

企業の信頼性と実績

経理業務は企業の財務に直結するため、信頼できる業者に依頼することが重要です。
過去の導入実績や利用者の口コミ、業界での評判をチェックし、安心して任せられるか判断しましょう。

とくに、自社と同じ業種や規模の企業の事例があるかは大きなポイントです。同じような業態のサポート経験があれば、業務の流れを理解しているため、スムーズに業務を進められるでしょう。また、契約前に試験的に一部業務を依頼できるかどうかも確認すると安心です。

サポート体制とコミュニケーション

経理業務は継続的に発生するため、サポート体制や連絡のしやすさもチェックしましょう。トラブルが起きたときの対応の早さや、担当者との連絡手段(電話・メール・チャットなど)、サポート窓口の営業時間なども確認しておくと安心です。

また、定期的な報告や相談のしやすさも重要なポイントです。「質問への回答が遅い」「連絡が取りづらい」業者では、業務に支障が出る可能性があります。契約前に、コミュニケーションの頻度や方法について話し合い、納得できる業者を選びましょう。

経理代行を導入するための流れ

経理代行サービスをスムーズに導入し、業務を効率化するためには、適切な準備が欠かせません。以下で導入までの流れを確認していきましょう。

経理代行業者の選定

まず、自社のニーズに合った業者を選ぶことが重要です。経理代行サービスは業者ごとに提供内容が異なるため、以下のポイントを比較検討しましょう。

  • 対応業務の範囲(記帳代行、給与計算、請求書発行、決算業務など)
  • 料金体系(定額制か従量制か)
  • 導入実績(同業種や同規模の企業での実績があるか)
  • セキュリティ対策(個人情報や財務データの保護体制)

複数の業者に問い合わせ、見積もりを取得することで、自社に最適なパートナーを見つけることができます。

業務開始の準備

業者が決まったら、スムーズに業務を引き継げるよう準備を進めます。
具体的には、以下の対応が必要です。

  • 現在の経理業務の整理
    どの業務を外部に委託するのかを明確にし、フローを整えます。

  • 必要なデータや資料の準備
    仕訳データ、請求書、給与データなど、業者に提供する情報をまとめておきましょう。

  • 業者との業務範囲・連絡体制の確認
    どこまでを委託し、どのようにコミュニケーションを取るのかを明確にします。定期的な報告や相談のタイミングを決めておくと、スムーズに運用できるでしょう。

  • セキュリティ対策の確認
    機密情報を扱うため、データの取り扱いやアクセス権限の管理を事前に確認しましょう。

契約を締結する前に、業者と十分に話し合い、不明点を解消しておくことが大切です。

経理代行を上手に活用して業務の効率化を実現しよう

経理代行を活用すれば、経理業務の負担が減り、本来の仕事に集中しやすくなります。導入を成功させるには、業者選びと事前準備が重要です。運用後も定期的に状況を見直し、必要に応じて改善を加えることで、より効果的に活用できるでしょう。

効率的に働ける環境を求めるなら、転職を考えるのも一つの方法です。業務の効率化と生産性向上を意識し、自分に合った働き方を目指していきましょう。

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