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バックグラウンドチェックという言葉を聞いたことはあっても、詳しい内容を知らない人は多いものです。採用者候補者の身辺調査内容について理解すると、行われる場合の対策を打てるでしょう。
この記事では、バックグラウンドチェックの目的や、調査内容について解説します。
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バックグラウンドチェックとは?
バックグラウンドチェックとは、企業における採用候補者の経歴調査のことです。自社の採用リスクを下げる目的や、似ている言葉との違いを理解しましょう。
バックグラウンドチェックの目的
バックグラウンドチェックは、採用候補者の経歴詐称や犯罪歴を見抜く目的で行われます。
就職選考の際、書類や面接などで応募者の素性をチェックしますが、その場での正確な事実確認は難しいものです。経歴詐称があるとは知らず採用すると、入社後に会社が不利益被る可能性があります。経歴や資格を証明できる証拠書類の提出を求めたり、第三者機関へ調査を依頼したりすることで、会社の損失を未然に防ぐ目的があるのです。
リファレンスチェックとの違い
リファレンスチェックはバックグラウンドチェックの一部で、採用候補者が自社へマッチングするかどうかを見極める目的で行われます。
応募者の人柄や自社への適性は選考でチェックするものの、短い時間の中では把握しきれない部分が多いものです。リファレンスチェックでは前職の上司や同僚などを対象にヒアリングし、面接では掴みきれなかった特徴を調査します。
バックグラウンドチェックの調査内容
バックグラウンドチェックにおいて、具体的な調査内容が気になるところです。主に、バックグラウンドチェックは以下の8つの内容を調査します。
* 学歴
* 職歴
* 勤務状況
* 民事訴訟歴
* 犯罪歴
* 破産履歴
* 反社会的勢力とのつながり
* インターネット・SNS調査
上記を調べる方法や、なぜ調査が必要なのかを理解しましょう。
①学歴
今までに卒業した学校名や、取得した学位などの学歴全般についてチェックします。学歴で調査範囲となるのは、以下の項目です。
* 入学・卒業年月
* 学位
* 専攻
職務に適切に携われるように、一定の学位や専攻を応募条件としている企業は少なくありません。学歴で詐称が確認されると、ほかの候補者との不公平や求めている人材像の不一致が生じます。卒業証書の提示や、以前勤めていた職場への聞き取りによりチェックを行う項目です。
②職歴
今まで勤めていた職場の名前や勤務期間、入退社日など職歴全般についてチェックします。職歴で調査対象となるのは、以下の項目です。
* 企業名
* 入退社日
* 職務内容
* 雇用形態
職歴を応募条件にしている企業では、今までの経歴に見合った待遇を提示する場合があります。入退社日を偽り失業期間を実際より長く表現したり、雇用形態に虚偽があったりすると経歴詐称です。職歴に応じた待遇を提示するために、以前の勤務先に電話などで確認します。
③勤務状況
勤務状況確認はリファレンスチェックと呼ばれ、経歴詐称の有無ではなく前職での勤務態度や人柄などについて確認する作業です。近頃は、選考を経て入社したもののミスマッチを感じて退職する人材は少なくありません。リファレンスチェックでは採用候補者の前職での勤務態度や実績について確認し、自社にフィットする人材かを知る目的で行われます。
リファレンスチェックの方法は、主に前職の上司や同僚に対する電話やオンラインアンケートです。
④民事訴訟歴
バックグラウンドチェックでは、民事訴訟歴について調べる場合があります。バックグラウンドチェックで調査される民事訴訟歴はさまざまですが、主に以下の内容が多いようです。
* 労使関係の紛争
* 損害賠償請求のような財産に関する紛争
ただし、民事訴訟歴は公的機関によるデータベース化は行われていません。民事訴訟歴を調べる場合は、委託された調査機関が持つ独自のルートで確認するのが一般的です。
⑤犯罪歴
バックグラウンドチェックでは、採用候補者の犯罪歴の有無について調べる場合があります。ただし、犯罪歴の調査はプライバシー保護の観点から、自社の業務への影響が考えられる範囲にとどめるのが一般的です。
たとえば、運転業務があるにもかかわらず飲酒事故を起こした経歴が確認された場合は、採用を踏みとどまる可能性があります。採用後に大きなトラブルに発展しないよう、業務に関わる部分の犯罪歴調査が必要です。
⑥破産履歴
特定の職業においては、採用候補者の自己破産履歴について調べる必要があります。自己破産すると職業制限が生じ、特定の仕事に就けなくなるルールがあるからです。主に、税理士や弁護士、公認会計士など他人の資産を扱う仕事には就けなくなります。
なお、自己破産の有無は独立行政法人が発行する「官報」を用いるのが一般的です。官報には自己破産した人の住所と名前が記載されるので、載っている情報をチェックします。
⑦反社会的勢力とのつながり
採用候補者本人が反社会的勢力の一員でないか、つながりを持っていないかのチェックが必要です。暴力団員やそのつながりを持つ人を入社させると、あとから重大な事件に発展する可能性があります。反社会組織のメンバーでないか、もしくはチーム所属せずに犯罪を行う半グレではないかの確認が必要です。
⑧インターネット・SNS調査
近頃は、インターネットやSNS調査を行い、採用候補者に関する情報が出てこないかを調べるようになりました。モラルの欠如により、インターネット上で公序良俗に反する言動を行う人は少なくありません。
過去に不適切な言動が見られる人は、入社後にネット上で企業の機密情報を公開するリスクがあると考えられます。選考や面接での印象も大事ですが、直接は見えないインターネット上での言動のチェックも必要です。
バックグラウンドチェックの調査範囲は?
バックグラウンドチェックでは、原則として選考に関係ない個人情報の収集は認められていません。バックグラウンドチェックで収集できない情報は、以下のとおりです。
* 社会的差別につながるような情報
* 思想・信条
* 病歴(採用候補者の同意があれば可能)
上記の中でも病歴は「要配慮個人情報」と呼ばれ、採用候補者の同意がなければ収集できません。ただし、職務上必要とされる健康基準がある場合、企業は採用候補者に対して申告を求めることができます。
また、今まで勤めた職場への調査を行う場合は、過去2〜3社ほどさかのぼるのが一般的です。
バックグラウンドチェックの実施方法
企業がバックグラウンドチェックを行う場合、以下の3つの実施方法が主流です。
* 調査会社に依頼
* 企業が独自に調査
* 転職エージェントに依頼
職歴や学歴、犯罪歴などは専門的な内容のため、企業独自で行うには限界があります。企業から調査会社への委託や、オンライン型のバックグラウンドチェックサービスの活用が一般的です。
なお、採用候補者の人柄や勤務態度などを調べるリファレンスチェックのみを行う場合もあります。リファレンスチェックのみの場合は、企業独自の調査や転職エージェントへの依頼が一般的です。
バックグラウンドチェックを実施するタイミング
バックグラウンドチェックを実施するタイミングは、最終面接前後がほとんどです。選考の早い段階で行うと、実施人数が多くバックグラウンドチェックの外注費用がかさみます。
また、内定が出てから実施すると、調査で何らかの問題が発覚しても解雇は非常に困難です。したがって、バックグラウンドチェックは選考がある程度進み、内定を出す前に行われます。
バックグラウンドチェックの実施期間
バックグラウンドチェックの実施期間は、調査方法や内容によるものの1日〜1週間ほどです。調査方法や内容別の実施期間の例は、以下のとおりです。
* 調査会社に依頼:2日〜1週間
* 簡易的なインターネット調査:1〜2日
* 企業が独自に調査:1〜2日
* リファレンスチェックのみ:3日ほど
採用候補者の経歴調査を外部に依頼する場合、調べる項目によっては2〜3週間以上かかることもあります。また、リファレンスチェックのみを企業独自で調査したり、転職エージェントに依頼したりする場合は数日で終わるケースが多いようです。
バックグラウンドチェックの流れ
企業が調査会社に依頼した場合、バックグラウンドチェックは以下の流れで行われます。
- 採用候補者から同意を得る
- バックグラウンドチェックを依頼・実施
- 結果報告を受ける
候補者から同意を得る必要性や、調査内容のすり合わせが必要な点を理解しましょう。
①候補者からバックグラウンドチェックの同意を得る
バックグラウンドチェックを行うには、採用候補者の同意を得る必要があります。選考に関係する情報以外の収集は行わないものの、調査内容によっては個人情報保護法違反になる可能性があるからです。特に、犯罪歴や病歴などはセンシティブな情報なので、企業が勝手に取得してはなりません。候補者に調査の目的を説明し、同意を得られた場合のみバックグラウンドチェックを実施できます。
② 企業が調査会社にバックグラウンドチェックを依頼・実施
採用候補者の同意が取れたら、企業が調査会社に依頼しバックグラウンドチェックを開始します。企業が調査会社に依頼する際、調べる内容についてのすり合わせが必要です。依頼された調査会社は、データベースの活用や前職の関係者へのヒアリングにより、書類内容に相違がないかチェックします。
③結果報告
企業から依頼された調査内容をすべて確認したら、結果をレポートにまとめて報告します。依頼から結果報告までの期間は長くても1週間ほどのため、選考フローに影響が出ることはありません。企業は採用候補者に内定を出す前にレポートをチェックし、今後の方向性を決めます。
バックグラウンドチェックを受ける際の注意点
バックグラウンドチェックを受ける側になった際、あらかじめ注意点を知っておきたいところです。入社後の影響だけでなく、現職の退職の進め方についても視野に入れましょう。
真実のみを伝える
当然のことながら、履歴書や職務経歴書には真実のみを正しく記載しましょう。書き間違いや認識違いがあると、バックグラウンドチェックの際に指摘されます。また、面接においては、経歴などを誇張して話さないように注意が必要です。真実のみを伝えれば、たとえ経歴に自信がなくても「正直な人」とのよい印象につながります。
退職の申し出のタイミング
現在勤めている職場に退職の申し出を行うタイミングは、就業規則に従うようにしましょう。正社員の場合は1〜3か月前、パートやアルバイトの場合は2週間前〜1ヶ月前とされている場合が多いです。なお、バックグラウンドチェックにより退職申し出前に辞職がばれそうな場合は、応募先企業に「在籍確認の有無」があるかの確認をしておきます。
書類の管理
バックグラウンドチェックで必要となる、事実確認書類をあらかじめ準備しておきましょう。企業独自でバックグラウンドチェックを行う場合、採用候補者本人に書類提出を求めることがあります。過去の源泉徴収票や雇用契約書、離職票など、どこにしまっているかの確認が必要です。
バックグラウンドチェックを知り転職時に役立てよう
バックグラウンドチェックは選考の公平性の担保や、転職先企業と採用候補者相互のミスマッチ防止のため行われます。経歴調査と聞くと何を調べられるかと不安になるものですが、チェックされる内容はあくまでも選考に関わる範囲です。
バックグラウンドチェックを行う目的や調査内容を知り、スムーズで安心感のある転職を目指しましょう。
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