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マイナンバー制度とは?基礎知識から活用方法までわかりやすく解説

シンカキャリア編集部

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更新日:2024/07/09

「マイナンバー制度という言葉は聞いたことはあるけれど、詳しくわからない」「マイナンバーカードを作ったけれど紛失したら心配なので使っていない」という人も多いのではないでしょうか。この記事ではマイナンバー制度の基礎知識から活用方法までを解説します。マイナンバーカードのセキュリティ対策についても触れていますので、安心してマイナンバーカードを使う参考にしてください。

目次

「マイナンバー制度という言葉は聞いたことはあるけれど、詳しくわからない」「マイナンバーカードを作ったけれど紛失したら心配なので使っていない」という人も多いのではないでしょうか。

この記事ではマイナンバー制度の基礎知識から活用方法までを解説します。マイナンバーカードのセキュリティ対策についても触れていますので、安心してマイナンバーカードを使う参考にしてください。

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マイナンバー制度とは?

マイナンバー制度は、デジタル社会の基盤として、国民の利便性向上と、行政の効率化に合わせて進められている制度です。より公平で公正な社会を実現するためのインフラで、社会保障、税、災害対策分野における手続きに限り利用できます。

マイナンバーは、外国人を含む日本に住民票を有するすべての人が持つ12桁の番号のことです。マイナンバーは通称であり、正式には「個人番号」と言い、原則一生涯同じ番号を所有します。マイナンバーが漏洩し、他者によって不正利用の恐れがある場合を除き、マイナンバーを変更することはできないと定められています。

マイナンバー制度により、不正の防止や行政手続きの申請に必要な書類添付の削減、各サービスの適切な実施ができる制度です。

マイナンバーが通知されたあと、個人の申請によりマイナンバーカード(※1)が発行されます。マイナンバーカードは、顔写真入りのプラスチック製カードで、電子証明書が搭載されたICチップが埋め込まれています。

(※1)参考:マイナンバーカード総合サイト

マイナンバーカードを利用するメリットとは?

マイナンバーカードは本人確認の公的な身分証明書として利用できる以外にも、さまざまなメリットがあります。ここからはマイナンバーカードを利用するメリットについて解説します。

マイナンバーを証明する書類として使用できる

マイナンバーカードを使用するメリットは、マイナンバーを証明する書類として使用できることです。

たとえば、社会保障や税の手続きをする際、年金手帳・基礎年金番号通知書のコピーや、本人確認ができる身分証明書などの提出を求められます。社会保障や税の手続きをする際に、準備書類の不備で再度足を運ばなければ行けなくなった経験を持つ方もいるでしょう。マイナンバーカードを持っていると、さまざまな書類の準備をしなくても、マイナンバーカード1枚で対応できとても便利です。

また、マイナンバー制度の導入後、金融機関の口座開設、確定申告、勤務先、就職や転職などマイナンバーを証明する機会が増えているため、

本人確認の公的な身分証明書として使用できる

マイナンバーカードは顔写真がついているため、本人確認の際の公的な身分証明書として使用できるのがメリットです。

パスポートや運転免許証には顔写真がついているため、公的な身分証明書として使用できますが、所有していない方の場合、2種類の書類の提出が求められるケースがあります。たとえば健康保険証と住民票の写しや、健康保険証と公共料金の領収書等の2種類の提出が求められます。

マイナンバーカードを利用すると、パスポートや運転免許証を持っていない方でも、マイナンバーカード1枚で本人確認の際の公的身分証明書として使用できるので、他の書類を準備する手間がないのが魅力です。

付加サービスを搭載した多目的カードとして使用できる

マイナンバーカードは個人番号を証明したり、身分証明書としての使用以外にも、付加サービスを搭載した多目的カードとして使用できるメリットもあります。

具体的には、以下の付加サービスが挙げられます。

  • 国:健康保険証の機能を搭載し、対応する医療機関や薬局は順次拡大
  • 自治体:印鑑登録書や住民票の発行、図書館カード等として利用可能
  • 民間:社員証・入退社管理としての利用やポイントサービスなど

今後、オンラインバンキングでの利用や、各種オンライン取引に利用できるようになるなど、マイナンバーカードの付加サービスもより拡充していくでしょう。

コンビニなどで行政上の各種証明書を取得できる

マイナンバーカードは、コンビニなどで行政上の各種証明書を取得できます。コンビニに設置されているキオスク端末(マルチ複合機)を使用して、6:30〜23:00まで対応しています。夜間や休日、市区町村窓口の閉庁後など、いつでも利用できるのが魅力です。自分が住んでいる市区町村に関わらず、全国のコンビニで利用ができるため、職場近くのコンビニでお昼休みに利用するなど、時間を有効に使えます。

また、住んでいる市区町村と本籍地が異なる場合、本籍地の証明書の取得は「本籍がある市区町村に取りに行く」または「郵送での取り寄せ」が必要です。郵送で取り寄せる場合、手数料に相当する少額低為替や返信用封筒の準備が必要で、ポストに投函してから手元にとどくまで10〜14日間かかります。

一方、マイナンバーカードを利用すると、利用可能かの問い合わせ後、約5日で取得が可能です。

各種行政手続きのオンライン申請ができる

行政が運営するオンラインサービスの「マイナポータル」に登録することで、これまで不便に感じていた、各種行政手続きのオンライン申請ができます。

これまでは、行政手続きをするために、住んでいる市区町村の役場まで足を運ぶ必要がありました。開庁時間が夕方までで、休日や祝日は対応していないため、働いている方にとっては時間の調整も大変です。隔週で開庁している土曜日に行ったり、行政手続きのために半休などを取ったという経験を持つ方もいるのではないでしょうか。また、子育て中の方や高齢の方のなかには、役場まで足を運ぶこと自体が大変という方もいるでしょう。

マイナポータルを利用することで、好きな時間に自宅などで各種行政手続きができるのはとても便利です。

各種民間のオンライン取引/口座開設ができる

マイナンバーカードを利用して、民間事業者の各種オンライン決済サービス、住宅ローン、証券口座開設などの本人確認ができます。

たとえば、銀行や証券業界においては、口座開設をする際の公的な個人認証サービスとして多く利用されています。これまで必要だった口座開設時の申込書の記入や郵送、本人確認書類のコピーが不要となります。マイナンバーカードの電子証明書を利用すればスマートフォンなどからも簡単・正確に申し込みできます。事業者は受付や審査などの事務コスト削減ができ、利用者は利便性が向上します。

民間サービスの提供事業者数は3年で10倍以上になるなど、着実に普及していてこれからますますサービス事業者が増えることが見込まれています。

マイナンバーカードの具体的な利用方法

マイナンバーカードを利用すると、さまざまなメリットがあると理解できたと思います。ここからはマイナンバーカードの具体的な利用方法を見ていきましょう。

カード券面に記載されている個人番号の利用

マイナンバーカードの券面は裏表で利用シーンが異なります。

表面の記載情報は氏名、住所、性別、生年月日、セキュリティコードです。加えて、顔写真と電子証明書の有効期限の記載欄、臓器提供意思表示欄です。表面は金融機関等の窓口で、本人確認が必要な際に本人確認書類として利用できます。

裏面には個人番号が記載されているので、個人番号の提示を求められた際に利用できます。

個人番号は、就職や転職、病気、出産育児、年金受取、災害等、多くのシーンで必要です。通知カードの場合には、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類も必要ですが、マイナンバーカードがあれば1枚で、個人番号の確認と本人確認ができます。

ICチップの空き領域の利用

マイナンバーカードには膨大な量の情報を暗号化して保存できるICチップが搭載されていていて、マイナンバーカードのICチップには空き領域があります。この空き領域は、市町村・都道府県等の条例で定めるところ、または国の機関等は総務大臣の定めるところにより、それぞれ以下のような独自サービスが可能です。

  • 市区町村:コンビニ交付、印鑑登録証、証明書自動交付機
  • 都道府県:都道府県立図書館の利用者カード
  • 国の行政機関:国家公務員の身分証明書機能・入退館管理

また、民間事業者によるカードアプリケーションを搭載することで、顧客向けのさまざまなサービスに利用することもできます。たとえば、機密情報を扱う部屋への入室権限の確認にマイナンバーカードを使用している民間利用事例などがあります。

電子証明書の利用

マイナンバーカードのICチップには公的個人認証サービスによる以下2つの電子証明書が標準的に搭載されています。電子証明書は書面取引において印鑑証明書に代わるものといえます。

  • 署名用電子証明書:記載情報法は氏名、住所、生年月日、性別の4つです。暗証番号が英数字6〜16文字のもので、e-Taxの確定申告などの電子文書を作成・送信する際に使用します。作成・送信した電子文書が「利用者が作成した本物であり、利用者が送信したものである」と証明できます。
  • 利用者証明用電子証明書:インターネットのウェブサイト等にログインする際に使用する電子証明書で、暗唱番号は4桁です。住民票等のコンビ二交付やマイナポータルの利用時等「ログインした人が、本人である」と証明できます。

マイナンバーカード等の有効期間

マイナンバーカード等には有効期限が設けられています。マイナンバーカードは発行日から10回目の誕生日まで、2つの電子証明書は発行日から5回目の誕生日までが有効期限です。なお、15歳未満の場合、容姿の変動が大きいことから、顔写真を考慮して5回目の誕生日までに有効期限が設定されています。

カード発行時の年齢

マイナンバーカード

利用者証明用電子証明書

署名用電子証明書

18歳以上

10回目の誕生日

5回目の誕生日

5回目の誕生日

15歳以上~18歳未満

5回目の誕生日

5回目の誕生日

5回目の誕生日

15歳未満

5回目の誕生日

5回目の誕生日

ー(※1)

(※1)署名用電子証明書は実印に相当するため、原則15歳未満には発行されません。

マイナンバーカードのセキュリティ対策

「マイナンバーカードが盗まれたり紛失してしまったら個人情報が漏れるのが心配」という方も多いでしょう。ここからはマイナンバーカードのセキュリティ対策がどのようになっているのかを解説します。

ICチップ内の情報の制限

マイナンバーカードのICチップには必要最低限の情報のみ記録されています。プライバシー性の高い税情報や年金給付情報等の個人情報は記載されません。必要最低限の情報とは、以下4つのアプリケーション(AP)と、市町村等の行政機関が独自のサービスを行うための空き領域です。

  • 公的個人認証AP:「署名用電子証明書」と「利用者用電子証明書」の情報
  • 券面事項確認AP:表面の氏名、住所、生年月日、性別と顔写真データ、裏面の個人番号を記録
  • 券面入力補助AP:個人番号や4情報(氏名・住所・生年月日・性別)をテキストデータとして利用するための情報
  • 住基ネットAP:住基ネット関連事務の際に、住民票コードをデータとして利用するための情報

アクセス権の制御

マイナンバーカードのICチップ内の各アプリケーション間は「アプリケーションファイアウォール」によって独立しています。ファイアウォールとは、元々は火災などから建物を守り、被害を最小限に食い止めるための防火壁のことです。

インターネットの世界では、外部から侵入してくる不正アクセスや攻撃から、自分たちのネットワークやコンピューターを防御するためのソフトウェアや、ハードウェアを、ファイアウォールと呼んでいます。

ICチップ内のアプリケーションごとに、異なる条件や暗証番号等のアクセス権限を設定することで、異なるアプリケーションへのアクセスを制限しています。

暗証番号や耐タンパー性

マイナンバーカードのICチップは、暗証番号や耐タンパー性によって、高いセキュリティー性を確保しています。

まず1つ目は、ICチップ内のアプリケーション毎に異なる暗証番号や条件を設定して情報を保護していることです。また、暗証番号の入力を一定回数以上間違えると、カードがロックされる仕組みです。

2つ目は偽造目的などによる不正行為に対する耐タンパー性を有しています。ICチップ内の情報を不正に解析・読み取り、または使用しようとした場合、自動的に内容が消去される措置が講じられています。耐タンパー性とは、外部から重要データなどを不正に解析・読み取りすることに対する耐性度合いのことです。

マイナンバー制度に関わる資格・マイナンバー実務検定とは?

マイナンバーカード制度の導入に伴い「マイナンバー実務検定」が新設されました。比較的新しい検定なので、まだ知らない方も多いかもしれませんが、人事や労務系などマイナンバーを扱う可能性のある事務職では必須の資格です。

マイナンバー資格検定は民間資格で、1〜3級があります。3級は一般的な知識が多く、1・2級は企業や官公庁で実際にマイナンバーを扱う人が対象です。試験実施は年4回で、受験資格は特になく何級からでも受験することができます。

試験内容はマイナンバー制度の内容や仕組み、制度に関する法律、個人情報保護法などマイナンバーを適切に取り扱うために必要な知識に関する内容が出題されます。

参考:SYNCA「マイナンバー実務検定とはどんな検定?メリットや勉強方法を紹介」

マイナンバー制度を知って活用しよう

マイナンバー制度は、国民の利便性向上と、行政の効率化に合わせて進められている制度です。本人確認の証明や、公的証明書の取得などができ、セキュリティ対策もしっかり講じられています。今後、利用範囲はますます拡大していく見込みです。

新設されたマイナンバー検定を取得すれば、転職にも役立つでしょう。マイナンバー検定を活かせる転職を検討している方には、転職エージェント・WARC AGENTがオススメです。専門知識を持ったエージェントのサポートを受け、効率よく転職活動を進めましょう。

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